宗三左文字は髪から衣装から全身が桜色で、桜に攫われそう系男士だなと、ふと思いました。
織田信長をはじめ天下人のもとを渡り歩いてきた刀。それだけ、想いや志の強い人々の傍にあった刀ならば、刀とはいえ何か気持ちが入ってしまいそうな感じがします。
春は浮かれがちな気持ちとおなじくらいに、憂鬱を抱えやすい季節。
そんな想いを抱えていそうな桜色の宗三左文字を妄想して書いてみました。
タイトルは「春は化け物」です。
………………
春は化け物/そらし といろ
花々に囲まれて
中空をさまよう意識
肢体も
おぼろに揺れる
金属だって疲労する
白銀に翻る
蜘蛛の巣と絡みあう
不快な命運の糸を斬れないまま
転がる世を狩る人の
たくさんの眼もつぶせないまま
斬れない糸の
ひとすじと
つぶせない眼の
一対が
数珠になってしまうほど
(容赦ない執着をひとは信仰とした)
化け物のような
春爛漫と
渡り歩き続けるという
呪いに病んだ時の狭間
疲労した
金属たちの
懇願がこだまする
織田信長をはじめ天下人のもとを渡り歩いてきた刀。それだけ、想いや志の強い人々の傍にあった刀ならば、刀とはいえ何か気持ちが入ってしまいそうな感じがします。
春は浮かれがちな気持ちとおなじくらいに、憂鬱を抱えやすい季節。
そんな想いを抱えていそうな桜色の宗三左文字を妄想して書いてみました。
タイトルは「春は化け物」です。
………………
春は化け物/そらし といろ
花々に囲まれて
中空をさまよう意識
肢体も
おぼろに揺れる
金属だって疲労する
白銀に翻る
蜘蛛の巣と絡みあう
不快な命運の糸を斬れないまま
転がる世を狩る人の
たくさんの眼もつぶせないまま
斬れない糸の
ひとすじと
つぶせない眼の
一対が
数珠になってしまうほど
(容赦ない執着をひとは信仰とした)
化け物のような
春爛漫と
渡り歩き続けるという
呪いに病んだ時の狭間
疲労した
金属たちの
懇願がこだまする