citron voice

詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

【刀剣乱舞×詩】五月【 #刀剣詩 】

2016-05-24 16:02:04 | 二次創作詩=漫画/アニメ/ゲーム×詩
五月も残りわずかですが、とうらぶのゲーム内では厚藤四郎が極に進化(?)するという大きな出来事がありました。
ビジュアルも新しいイラストに代わって、何だか五月人形みたいだなぁと思って、せっかく五月なのに端午の節句ネタを使っていない!と思い立って、今回の詩を書いてみました。
今回の詩は、厚君と同田貫正国をイメージしました。
この二振りに鎧兜を破壊できたという共通点があったので、実に穏やかでない端午の節句ネタですね、すいません。
タイトルは「五月」です。

………………

五月/そらし といろ

1・草摺り

生きもののにおいが濃い風だ
名前も知らない河原で
おなじかたちの草花が
ひざをみどりに染めていく

燃えやすいこの町にも
おだやかな五月があり
あの家には男児がいる

小さな鎧兜に
戦いのにおいはなくて
むしろ遠ざけるように
菖蒲がかおる

2・尚武

時をさかのぼるほど
武具の鋼は厚くなる

兜を割った感触が
鮮やかに走る奥歯

戦の真似事をする
子どもらが
棒きれを振り回し
倒れてやる
やさしい草と花々

そんな風に
あいつらも倒れて

あの子どもらにさかのぼる
時の門があっけなく閉じる

【刀剣乱舞×詩】死んでも恋い焦がれています【 #刀剣詩 】

2016-05-12 15:31:06 | 二次創作詩=漫画/アニメ/ゲーム×詩
間もなく私の本丸も1周年を迎えます。
正直、熱しやすく冷めやすい性格なので、ここまで長続きするとは予想外でした。
今回は、本丸運営の初期から頑張ってくれている加州清光をイメージして詩を書きました。
五月は薔薇が綺麗な季節。個人的に、棘のある赤い薔薇は、清光の性格や容姿の雰囲気に通じるものがあると思います。
刀工のブランド名としての加州清光と、誰かの手元にある加州清光。複数存在していても主ごとの清光がいることを妄想しました。
タイトルは「死んでも恋い焦がれています」です。

………………

死んでも恋い焦がれています/そらし といろ

棘があって
赤くひらいた
庭いっぱいの
いい匂いごと
「綺麗だ」

「綺麗だ」って、あなたが言う。

未来を抱えて眠る
つぼみのすべてに名札をつけたい
どこで出会っても
変わることのない名前を
あなたが思い出してくれるように

たくさんの
あなた一人ずつの
名前も体温もぜんぶ覚えている

たくさんの
おれがにぎる名前
おれたちは同じ姿かたちだけど

呼ばれる名前が同じでも
呼ぶ声の主ごとに
あなたのおれが振り返る

赤い庭に散っていく
「綺麗だ」という声
聞いていたのは
たくさんのおれたちの
あなたのおれだけ、なんだよ。

企画展「長野まゆみと詩人たち」は終了いたしました。

2016-05-10 16:32:27 | 主な仕事の記録
企画展「長野まゆみと詩人たち」は、2016年4月1日(金)から5月8日(日)まで、ジュンク堂書店池袋本店様にて展示を行い、無事に終了いたしました。
企画展へご来場くださいました皆様、本当に有難うございました。

企画展の特製カタログにつきましては、残部が少しありますので、何かしらの方法でお届けできるよう準備をしております。
販売の準備が整い次第、改めてお知らせいたしますので、少々お待ちください。

詩人の三角みづ紀さんと企画展を準備して、慣れない作業に戸惑いながらも、周囲の皆様に支えていただいたおかげで、無事に展示を行うことができました。
長野まゆみさんの物語を愛読している一人の読者として、このような企画展を開催できたことはとても嬉しいことでした。
今回の企画展は、長野さんの物語を通して詩人が感じ取ったことを詩で表現するというものでした。
言葉から言葉への更なる展開は、大切な人へ送る手紙のようでもありました。
物語から詩へ。詩から物語へ。
その循環の瞬間を、多くの方にご覧いただけて幸せに思います。

企画展「長野まゆみと詩人たち」

2016-05-08 23:59:21 | 主な仕事の記録
企画展「長野まゆみと詩人たち」

★展示の開催期間
2016年4月1日から5月8日まで

*本展は展示期間を終了いたしました。* 追記:2016/5/10

★展示期間が5月8日(日)まで延長となりました 追記:2016/4/25
当初、企画展「長野まゆみと詩人たち」は4月30日までの開催を予定しておりましたが、展示期間が5月8日(日)まで延長となりました!
展示物は、ゴールデンウィーク期間中もご覧いただけます。
企画展の特製カタログも、5月8日(日)まで販売いたします。

★展示会場
ジュンク堂書店池袋本店 3階文芸フロア壁面部分での展示

★企画展の紹介
昨年、『冥途あり』(講談社)で「第43回泉鏡花文学賞」「第68回野間文芸賞」を受賞された小説家・長野まゆみさん。
長野さんが綴る膨大な数の物語には、ふとした時に、宮沢賢治をはじめとする詩人や、詩が現れます。
長野さんの物語を読んできた詩人たちが、長野さんの物語から詩を書き下ろしました。
その書き下ろしの詩をはじめ、長野さんの原稿やイラスト、詩人・吉増剛造さんの書き下ろし原稿を、4月1日から4月30日の間にジュンク堂書店池袋本店様にて展示いたします。
展示にあわせた特別なカタログも販売いたします。
また、企画展の開催期間中、4月8日(金)と4月22日(金)にトークイベントを行いますので、ぜひご参加ください。

★トークイベントの動画と音声の配信につきまして
企画展と併せて開催したトークイベントの音声と動画を、以下のWebサイトにて配信をいたしております。 
※2回にわたるトークイベントは全て終了いたしました。たくさんのご来場、まことに有難うございました。

トークイベント第1弾「物語がうまれるとき」 2016/4/8開催
出演者:小説家・長野まゆみ×詩人・三角みづ紀×詩人・そらしといろ(敬称略)
追記:2016/4/18

*配信先*
【Podcast(音声配信)】
【youtube】
【ニコニコ動画】

トークイベント第2弾「わたしたちが詩人になるまでに出会った物語」 2016/4/22開催
【出演者】
第一部:詩人・川口晴美×詩人・藤原安紀子×詩人・三角みづ紀(敬称略)
第二部:詩人・田野倉康一×詩人・望月遊馬×詩人・そらしといろ(敬称略)
追記:2016/5/7

*配信先*
【Podcast(音声配信)】
【youtube】
【ニコニコ動画】

★展示物のご案内 追記:2016/3/18
企画展の展示物は、4月1日(金)に設置完了いたしました。 追記:2016/4/1
現在は以下の写真のように、3階文芸フロアの壁面へパネルと額が展示されております。


展示物の入れ替えを完了いたしました。 追記:2016/4/15
季節を少し先取りして、涼しい浴衣姿の少年が出迎えてくれます。
他、カラーイラスト、モノクロイラストも入れ替えをして展示しております。
展示期間の後半もお楽しみください。


※展示物にはお手を触れずにご覧いただきますよう、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

★企画展と連動したフェア書棚を設置いたします 追記:2016/3/18
企画展が始まる4月1日から、企画展と連動したフェア書棚を3階文芸フロアに設置いたします。(企画展会場もこちらのフロアです!)
新たな作品との出会い、懐かしい作品との再会があるかと思います。
お気に入りの小説や詩集が見つかりましたら、ぜひお手に取ってご覧ください。 

フェア書棚の様子 追記:2016/4/1


特集1★長野まゆみさんの小説作品
デビュー作『少年アリス』(河出文庫)から、最新作『フランダースの帽子』(文藝春秋)まで、長野さんの小説作品を可能な限り集めました。歴代の作品が一挙に揃う貴重な機会です。

特集2★長野まゆみさんのおすすめ詩集
長野さんがおすすめする日本の詩人の詩集を集めました。ポップに印刷された長野さんによる感想文もお楽しみください。

特集3★参加詩人の詩集
今回の展示に参加している詩人の詩集を集めました。展示で気になった詩人の作品を、詩集として味わっていただければ幸いです。一部、在庫僅少の詩集もございます。

★企画展のカタログを販売いたします 追記・2016/3/18

企画展カタログ「長野まゆみと詩人たち」【価格】1,500円(税抜き)

企画展の公式カタログを制作いたしました。
企画展で展示をしている、長野さんの物語から書き下ろした詩人の詩作品をはじめ、詩人から長野さんへの質問とその回答、長野さんのイラスト作品などを収録いたしました。
カタログは、会期中(~5月8日)に展示スペースの壁面近くに机を設置して、そこに置かせていただく予定です。
200部限定の販売になりますので、お買い逃がしのありませんよう、お気をつけください。

★参加者一覧(敬称略) 追記:2016/3/18
【小説家】
長野まゆみ
【詩 人】
吉増剛造
田野倉康一
川口晴美
藤原安紀子
望月遊馬
三角みづ紀
そらしといろ
【写真家】
吉原洋一
【装丁家】
カニエ・ナハ

文学フリマ@東京・2016/5/1、お疲れ様でした!

2016-05-02 18:54:50 | 主な仕事の記録
昨日の文学フリマにて、稀人舎さんのスペース【タ17-18】へお越しくださった皆様、どうも有難うございました!
私はミニ詩集『palette』を販売しました。色々な方にお買い上げいただきまして、とても有難いです。
装幀を「可愛い!」とお褒めいただけて嬉しく、可愛い見た目に反するような詩作品が収録された、ギャップ萌えな1冊に仕上がっています(笑)。
次回の販売予定イベントは、7月に開催されるであろうポエケットです。

また、無料配布の『アニポエvol.3』も用意した25部が、それぞれのお客様のもとへ旅に出ました。
詩を書くこと、読むことを、もっと面白く身近にやっても良いかもしれない……そういう想いを感じていただければ幸いです。
こちらもまた、新刊が出るまではイベントに持って行こうかなと思っています。

面白そうな本も色々と買えました!
事前にサークルチェックもしたのですが、一目ぼれで買ったものもあります。
これからちびちびと味わって読みたいと思います。
たくさん本がある空間にいると、心はすごくワクワクすると同時に、対面販売ならではのドキドキ感もあって、お財布のひもが緩々になるのは私だけでしょうか?
ともあれ、今回もとても楽しいイベントでした!