citron voice

詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

読売新聞・夕刊「日本語面」に、詩「鍵のような小指」が掲載されます

2016-08-24 14:48:54 | 主な仕事の記録
8月26日(金)の読売新聞・夕刊「日本語面」に、詩「鍵のような小指」が掲載されます。
動詞の「閉める」というお題をいただいたので、「閉める」イメージを膨らませて書きました。
わりとコンパクトな作品ですが、そこからの妄想を楽しんでいただけたら嬉しいです。

お見かけしましたら、よろしくお願いいたします。

#BL詩歌難題bot BL短歌まとめ

2016-08-23 14:12:02 | つれづれ詩
#BL詩歌難題botさんのお題に沿って作ったBL短歌まとめです。
作ったらここを更新していきます。

☆番外編:夏の日
大気へとあなたの汗が昇華して降る夕立を浴びる舐める飲む
送る火を消すように雨を呼んできた。虹が出るまで一緒に居たい。

★パ行を使って映画のことを詠んでください。
ポップコーンの味ごとにちがう恋人と落ち合う駅と映画の趣味と
2016/3/14

★数学用語を使ってシュルレアリスティックに詠んでください。
相似形鏡合わせの顔身体 重ね合うには適したかたち
2016/3/3

☆番外編:2016年バレンタインデーBL短歌
兄弟の縁を切るため板チョコを半分こして兄に与える
目の前で板チョコ半分食べ尽くす もう弟と呼べない君よ
一枚の板チョコ分かち合った日にやっと居場所を見つけた僕ら
2016/2/14

★画数多めの漢字を使って上質な暮らしを詠んでください。
焼き立ての鮭の匂いは日曜と君のいる朝を運んでくる
2016/1/18

★やまいだれのつく字を使って暑苦しいことを詠んでください。
もぐりこむ炬燵のなかにオアシスを見つけて癒やす渇いた関係
2016/1/12

★うかんむりのつく字を使って自由律で詠んでください。
君の寝癖のなかで眠る小鳥になれそうな月夜
2015/12/25

★哲学用語を使って破調気味に詠んでください。
【囚人のジレンマ】より良い選択として乗らなかった飛行機が飛ぶ
2015/12/22

★アルファベットを使って取扱説明書っぽく詠んでください。
電源をOFFにしないでおいてください 開始している恋があり
2015/12/13

★アルファベットを使って取扱説明書っぽく詠んでください。
ネクタイをほどきスウェット着せあって互いの充電Fullにしましょう
2015/12/13

★武器の名前を使って制服男子を詠んでください。
旅先で学ラン姿が木刀をやっぱり買って 思い出す名は
2015/12/11

★「かばん」という言葉を使って破調気味に詠んでください。
ラッセル車きみを運ぶかばんは軽い
2015/11/29

★神様の名前を使ってかわいい感じに詠んでください。
八重垣のような腕で僕を抱く君はスサノオに似て泣き虫
2015/11/20

★「管理」という言葉を使っていまの季節のことを詠んでください。
健康を管理するため週末は僕と寄せ鍋つついてください
2015/11/17

★ひらがなだけを使って肌色多めで詠んでください。
ふゆなのに、はんそで、はんずぼんのきみを、おいかけている、ぼくだって、あつい、
2015/11/13

★花の名前を使って沼のことを詠んでください。
「散る様は椿を手本としたいので、手入れは君を優先させます。」 
2015/11/11

【 #刀剣短歌】まとめ【 #花と刀剣男士企画】

2016-08-23 14:09:54 | 二次創作詩=漫画/アニメ/ゲーム×詩
 
・ツイッターで投稿した作品のまとめです。
・増えたらまたここを更新します。


【 #刀剣短歌 】
プログラムヨリ化ケ出デシ管狐 審神者ニ「本日七夕」ト告グ
(2016/7/7/こんのすけ)

指先は刃物のように花を狩る(意思を持って選ぶ一輪)

不自然な型にはめてこそ映える花に教わる身の振る舞いを

花のない花器に花を想う朝 花によく似たものを訪ねる
(2016/6/6 生け花の日に刀剣男士を想って3首)

「本物の花は香る、」と闇に差しこんだ手が折る蝋梅の枝
(2016/1/26/蜂須賀虎徹)

北風に叫ぶ君たちの名前が千切れて冬の切っ先になる
(2015/12/13)

「餅つきの季節だね」って言いながら俺を見上げる脇差し連中
(2015/12/6/御手杵)

道しるべらしき小判に囲まれて笑顔で眠っているのか兄弟
(2015/11/20/後藤藤四郎)

「散る様は椿を手本としたいので、手入れは君を優先させます。」
(2015/11/11 #BL詩歌難題bot[ 花の名前を使って沼のことを詠んでください。]刀剣男士×男審神者) 

「鈍るほど極まるものか。」贋作の恋は、刀をなまくらにする。
(2015/11/4 #恋は刀をなまくらにする 付句/長蜂)

白髪の彼にない記憶の 過去の 恋は刀をなまくらにする
(2015/10/31 #恋は刀をなまくらにする 付句/ほねみか)

圧し切れず。苛立ちに似て燃え盛る。恋は刀をなまくらにする。
(2015/10/31 #恋は刀をなまくらにする 付句/へし切長谷部)

愛された時間に切れ味は磨かれ、偽物としては上出来の兄。
(2015/10/9/蜂須賀虎徹)

君は生きている(白装束は時に紅白の鯨幕)。
(2015/10/4/にっかり青江)

君がいた時間に降りて見えすぎることが苦しい。眼鏡を外す。
(2015/10/1/明石国行)

ほころびる滅びる錆びるビルとビルの隙間の過去を過ぎて帰る場所
(2015/9/9)

赤色は可愛い、だからこわくない。ざくろ、マニキュア、傷、ヒガンバナ。
(2015/9/7/加州清光 )

さきくるう さくらのはるに とけてゆく あなたがぼくにそれをいうのか
(2015/8/21 #お前が俺にそれを言うのか 付句/今剣)

分けた血の一滴もない贋作のお前が俺にそれを言うのか
(2015/8/20 #お前が俺にそれを言うのか 付句/蜂須賀虎徹)

背負う花吹雪に霞む戦場のお前が俺にそれを言うのか
(2015/8/19 #お前が俺にそれを言うのか 付句)

いくつもの夏を君たちと越えたい。(罪の代わりに数える花火。)
(2015/8/1・刀剣短歌歌合:題詠「花火」に寄せて)

玉鋼 地球(ほし)の一部を心臓へ宿す彼らは銀河に近い
(2015/7/7)

大小の二刀で一つ 僕たちを引き離すなら天の川も斬る
(2015/7/7)

たましいを刃ですすった味わいが恋しい朝は、たまごかけごはん
(2015/6/19)



【 #花と刀剣男士企画 】

夏空へ槍を掲げる逆光の、ひまわり背負う君と手合わせ。
(御手杵・ひまわり 2015/6/17)


さびしくて祭求める子のために弾けてみせる鳳仙花の実
(愛染国俊・鳳仙花 2015/6/5)

神剣のような顔して花菖蒲、無邪気に咲ける君は尊い
(にっかり青江・花菖蒲 2015/6/4)

「これからの記憶を増やせばいいじゃない。」朝顔は咲く、明日の朝も。
(鯰尾藤四郎・朝顔 2015/6/2)

薬研にて擦り潰される十薬の香にほどかれる悪夢の類い
(薬研藤四郎・十薬/じゅうやく 2015/5/29)

久方の空のほとりの木蓮は人より神の手にちかく咲く
(太郎太刀・木蓮 2015/5/28)

抜きたての魂ひとつ鬼灯へ宿し迷わず地獄を目指す
(和泉守兼定・鬼灯 2015/5/26)


英雄は色を好んで懐に朝露光る紫陽花を抱く
(長曽祢虎徹・紫陽花 2015/5/26)


「首落ちて、死ね。」戦場ではない庭の夏の椿は白く滅びる。
(大和守安定・夏椿 2015/5/26)









【刀剣乱舞×詩】たまもの【 #刀剣詩 】

2016-08-19 16:50:20 | 二次創作詩=漫画/アニメ/ゲーム×詩
前回は弟の次郎太刀だったので、今回は兄の太郎太刀で書きました。
太郎さんも現世では神社にいるということで、付喪神だけどたまには神話の神様たちの居る場所を垣間見たりしたのかな、という妄想でした。
キャラクターとしてはクールな印象で、この暑い夏でも涼やかに畑仕事をしていそうです。
タイトルは「たまもの」です。

………………

たまもの/そらし といろ

今はとおい雲の上
地上へ
稲妻を植えるものたちの
仕草を真似て摘む草 ときどき 花

夕立の弾丸に
跳ねる土 虫 
実りは弾けて
脈を打つ大気

たゆたう羽衣のような
淡い雷鳴を仰いで
なつかしい鼓の音色も また遠ざかる処で

立ちのぼる命の熱気
いつか垣間見た
今もとおい雲の上では 分からない豊かさ

窓と硝子と向こう側

2016-08-10 16:55:25 | 日記
この前、友達と一緒に横浜散策・西洋館巡りをしてきました。
梅雨明けしたばかりで、とぴんかんの晴天。
マップを片手にうろうろと歩いて最初にたどり着いたのは……。

横浜地方気象台!
建物内への出入りも可能とあったので、お邪魔しました。







木造校舎というものを私は知らないのですが、たぶん、そういう建物を連想させる階段や壁の素材でした。
コンクリート造りの新しい建物もあって、今はそちらで気象台の仕事が行われています。

そして、西洋館めぐり。
気づけば、窓の写真ばかり撮っていました。
窓枠と窓硝子を隔てて見る、外の世界。
広すぎる世界に対して、窓があるだけでちょっと安心する。
そして、窓の中にも世界があることを妄想したくなる。







あと、西洋館のなかでも、ベーリックホールのお風呂場が可愛かったです。



こちらは、氷川丸の一等客室の洗面所。
蛇口の取っ手部分の丸っこさが、なんとも好きです。



おまけの夜景は、赤レンガ倉庫から。
夜のレンガ造りの倉庫、物語が勝手に始まってしまう感じがある。
夏だから、ちょっとホラーな物語でも良いですね、異世界へ通じてしまう系の。





たくさん歩いて、横浜の山手の地形を足で感じることができました。
山と坂、谷が、小島のように点々とあって、面白かったです。


【刀剣乱舞×詩】まばゆいままに【 #刀剣詩 】

2016-08-04 15:08:06 | 二次創作詩=漫画/アニメ/ゲーム×詩
次郎太刀は、大太刀のキャラクターのなかでも見た目が華やかです。
彼がまとう振袖の、赤、紫、金色の3色が印象的。
女形のような姿でもあるので、男女の境界がゆらぐところに存在しているようで、なんとも言えずにキラキラしていると思います。
そのキラキラさは、真夏の昼間にはもう、直視できないくらいじゃないかなぁと、妄想して書きました。
タイトルは「まばゆいままに」です。

………………

まばゆいままに/そらし といろ

陽光に挑むような
錦をまとう鯉の渦巻く
賑々しい池のほとり
色彩と陰影が喰らい合う
虫たちの絶唱にくるめいて

ちかちか
閃く
色と光と
遠い日々の
鮮やかな眼差し
おそらくは黒かった瞳
あの黒さを見つめると
魂には赤や紫の
影がひらり
ひらりと
踊る
華麗奔放

ゆったりと揺れる
大樹の枝から
砕け落ちてくる
ひかり かげ いろ
こと切れた蝉の腹の蒼白さ

ちかちか
今は眼の裏で踊る
色とりどりの影
影のかたちへ
盃を捧げる