citron voice

詩人・そらしといろのブログ~お仕事のお知らせから二次創作&BL詩歌まで~

爪切り

2012-07-30 23:00:19 | 日記

地元の花火大会を、会場から離れた場所で見る。

『サマー・キャンプ』を読み終えた。
私は“授かり婚”という、奇妙な造語を飲み込めない。
順番が違う。
籍を入れるか入れないかを“妊娠”してから考えるのは、命に対して失礼極まりないと思う。
精神を疑う。
まぁ、あとは勝手にどうぞ、としか言えないが。

『メルカトル』を開く。

セーラー服を作る

2012-07-28 02:06:37 | 日記
『宇宙百貨活劇/ことばのブリキ缶』
ツインズ可愛い。
食べ物が美味しそう、マシュマロの浮かぶココア。
ことばに対する美意識。グラデーション。細かな違い、ツインズのように。

『夜啼く鳥は夢を見た』
沼は身近な存在だ、個人的に。
沼の上澄みや干からびた地肌、つかめない感触、睡蓮、蓮、凍っても生きているものたち。

『サマー・キャンプ』は、毎回、喉をえぐられる気分、好きだ。

大陸、島、港町

2012-07-21 03:19:08 | 日記
『螺子式少年』
『東京少年』
を読み終えた。

『宇宙百貨活劇』と『夜啼く鳥は夢を見た』、どちらを先に読もうか迷うが、その後は必ず『サマー・キャンプ』を読むはずだ。

数には拘っていない。
ただ、数を読むと、幾つかのからくりを動かす原動力は、揺るがない初心に由来している気がする。

物語のからくりでなくても、人物の言葉遣いは何れも狭く深く魅力的だ。


瞳は眠ることを拒む

2012-07-19 01:28:31 | 日記
『咲くや、此の花』を読み終えた。
この作品に限らず、長野まゆみの作品に登場する女性陣は、とてつもなく芯が強い。
生命力の象徴のようでもある、裏にして、男性陣は彼岸に限りなく近い存在だ。

これから読む作品
『白いひつじ』
青年のひとりひとりが、みずみずしい。

旅する文庫本

2012-07-18 02:06:42 | 日記

旅先の山形にて読んだ長野まゆみの作品
『夏帽子』
『夏期休暇』

これから家で読む
『咲くや、此の花』

高校野球が、熱い。
テレビと本とラジオと新聞。
世の中が、病的に熱い。
氷をかじるたびに氷河の崩れる音がして、グラスに伝う冷や汗は全く塩辛くないのだ。

アーチィ少年

2012-07-14 02:30:30 | 日記
『テレヴィジョン・シティ/上・下』長野まゆみ/作

<<Arianac>>を解読してみた。
日本語の文法も説明出来ないし英語もトラウマがあって不得手だけれど、全くの知らない言語を相手にしようと心がけて辞書を引くと、色々考えながら文字を日本語の言葉のレベルに翻訳しようと唇が動き出した。

この作品で突如現れる暗号は、とある熱心な読者が作ってくださった解読の手引きサイトを参考にして取り組んだ。
とりあえず辞書を一冊だけ用意して、そこから先は、自分が作品の人物や人物ならざるものと同じポジションに降り立って、“同化”することを楽しむに限る。

ところで、作中の劇中話“アーチィの夏休み”に登場するアーチィ少年は、これから始まる夏休みのバカンスを楽しみにして、家族旅行の旅支度に忙しい。
そして私も今日から山形県へ家族旅行に行く。旅支度に忙しい、私もアーチィ少年のように、何を旅先へ持っていくか、何冊かの本と、ノート、ペンケースを一まとめにした。

山形県と言えば、私の中では
スタジオジブリ作品『おもひでぽろぽろ』
の舞台の印象が強い。
妙子が小学五年生の“私”と共に、小学五年生だった“私”が憧れた田舎は、OLとして働く妙子と微妙に噛み合い、微妙にちぐはぐで、テーマソングの『愛は花、君は種子』が何かへと導いてくれる。

パイナップル、バナナ、紅花、蔵王、有機栽培、熱海の大野屋、ひょっこりひょうたん島、分数の割り算、厳しい父に叩かれた一度きりの頬、育み始めた想い……。
山形県には初上陸する。

――☆――
雨の音声と晴れた海辺のビジョン
――☆――

出逢い

2012-07-08 02:53:44 | 日記
『雨更紗』
『魚たちの離宮』
『左近の桜』
『鳩の栖』
『紺極まる』
『少年アリス』
『夏至祭』
『野ばら』
『テレヴィジョン・シティ/上下』
『レモン・タルト』
『夏至南風』
『猫道楽』

覚えている限り、今年に入って今日までに呼んだ長野まゆみ作品。

これから『あめふらし』を読む。

無様だな

2012-07-08 00:19:40 | 日記
昨日と今日で一年前とこれからの一年が切り替わったところで私の頭の中は今月20日までに出す現代詩手帖への原稿に悩み年内に出したい個人誌のことを考えていて当座の楽しみはテニミュの観劇と詩人の集まりに参加すること、そして始まったばかりの夏アニメをどこまでチェックするかでいっぱいだ。

この歳になるともう成長に対しての望みは薄く脆くなっている。
出来ないことが増えた。
逆上がりがジャングルジムに上ることがブランコを無茶苦茶な勢いで漕ぐことが味噌汁をすすることが朝早く起きることが夜早く眠ることが出来なくなった。

変わったことと言えば、
毛嫌いしていたピンクや蛍光緑などの原色が好きになった。
その程度だ。

そして語る過去が増えている。
あの頃は本当に愚かで馬鹿でどうしようもない能天気だったけれど楽しかったね、
楽しかったね、と語れる過去に繋がりそうなものごとを、選べるようになったら良いかもしれない、

くるみをかじり、冷えた烏龍茶を飲み、本をめくる。
ポテトチップスをかじり、冷えたサイダーを飲み、夏雪ランデブーを見る。

そうして貯蓄した罪悪を、精算出来るのか計算している。

まるで変わらないことも、必要だ。
変わらない私は、必要だ。

去らば

2012-07-07 23:28:44 | 日記
どうにも私は生きる方へ逃げてきた。

非常口はどちらなのだろう、はたして生きる方へ逃げるのは、非常口の出口に何を期待しているのか、当たり前ならば分かりきっている。

非常口へ逃げたくない、これが私の本心だ。
どうにも私は、逃げる方角を間違えてきた。
それに気付けたことは、良かったと思う。

少しのものしか抱えられない、身の程をわきまえて。
新しいものよりも培ってきたものを壊さないように。

壊さないように。

壊れても忘れないように。

小指は右手と左手と右足と左足に一本ずつ。
約束の数は、それくらいに結ぶにとどめておこう。

器を洗う。
昼過ぎの風呂場は、ぬるい残り湯の、

少し前に剥がれた影が浮かんでいる。

それを落として
去年よりも縦に長く伸びた影を
毛布と一緒に引きずるのだろう