Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

群青

2010年11月28日 | ひとりごと

夕方・・・今日はちょっと気分を変えていつもと違うスーパーへ。
下の子の高校の近く、前は迎えに行くついでによく行ったっけ・・・

ちょうど夕日が沈む空を眺めながら西へ・・・
カーラジオからは福山さんの歌が・・・

群青・・・今がそんな空の色だなぁ、なんて思っていると
目の前を三両編成の可愛い赤い電車が通り過ぎる。

上の子は5年もこの電車に乗って通ったなぁ
ちょっとうるうるしちゃいました。

群青・・・歌を聴きながら色々な想いがよぎる。

二人とも高校を卒業して、送り迎えの機会も減った。
でもまだまだいっぱいしてあげられることはある。
手を貸さなくてももっとたくさんの愛を注ぐことができる・・・

こんなこと言ったら嫌がられるけど・・・
でも一生母親だから・・・



さてと、「竜馬伝」見るか。
私は幕末は新撰組派なのでまだ1回も見たことないけど
最終回だから・・・


朝のバッハ

2010年11月20日 | 音楽
昨日はお休みでのんびりロッキーとお散歩。
出勤の時は8時までにはお散歩をすませていないと遅刻
お休みの日は柿畑のお手伝いですが、
早く行くにこした事はないけれどちょっとサボって
だいたい10時までにはお茶とお菓子を持って自転車で畑へ・・・

のんびりと8時すぎに、ちょっと足をのばして小学校の近くまで。
いつもは最短コース、しかも
「そんなとこでクンクンしてないで、行くよ」
とロッキーを引きずって行きます

小学校では朝の放送が始まっていました。
いままで10年くらい「ペールギュントの<朝>」
が流れていました。
ところが・・・流れるようなステキなピアノの曲が・・・

なんだろ~聴いたことあるような、ないような・・・
音楽好きには聞き流すことは出来ませんでした。
朝は忙しいだろうから、放課後・・・

「お忙しいところ大変申し訳ないのですが・・・」
と小学校に問い合わせてみました。
折り返しお電話します、と事務の方。
そしておそらく校長先生かと思われる男の先生が
「いつもご迷惑をおかけしております」
と前置きして曲名を教えて下さいました。
「今後も色々とご迷惑をおかけすると思いますが・・・」
いえいえトンデモナイ。

小学校に用事があるなんて数年ぶり。
下の息子が卒業してからも、手芸クラブのお世話で
時々お邪魔していました。
当時の先生方はもう誰もいらっしゃらないでしょうが、
小さな学校なので相変わらずの家族的な雰囲気でした。
息子達は優しい先生に囲まれてのんびり大きくなりました。

こんな先生ばかりならどの子もみんな元気に素直に育つのに・・・
中学校では同じような田舎にも関わらず
なんだか狭い箱に閉じ込められるような窮屈な思いをしました。
難しい年頃だし、今は家庭でも色々あるから
先生も大変でしょうが・・・

でも高校では心血を注いだ指導をして頂きました。
(進学校だった長男だけですが。
 次男は相変わらずのんびりのんびり・・・)


ところで・・・わざわざ電話して教えていただいた曲は
バッハの「平均律クラヴィーア」
チェンバロでしか聴いたことがなかったので
ピアノでアレンジされたとってもステキな音でした。
朝からとってもいい気分、
しかも放課後は親切にして頂いて幸せ気分。

先生、ありがと~

皇帝ダリヤ

2010年11月16日 | お花
昨日開花しました。



私はこの花にとっても思い入れがあるのです。
初めてこの花を見たのは3年ほど前だったか・・・
とっても寒い冬の夜でした。

長男が高校入試を控えた中3の年の塾の送り迎えから始まって
高校3年間+浪人が1年+大学1年の計6年間、
雨の日も風の日も、台風の日も雪の日も・・・
毎朝早く、毎晩遅く駅まで送迎しました。

夫曰く「勝手にやってるだけ、甘やかしすぎ」
そうですとも、私の趣味ですとも。

でも肉体的な苦労ではなく、
模試がうまく行かなかった時、
朝から晩まで机に向かって疲れたとき・・・
電車から降りてきた息子の顔が暗いときは辛かった・・・

そんな寒い冬の日の深夜、
星も凍るような寒空に輝くように咲いて私を見下ろした花・・・
それが皇帝ダリヤでした。
初めて見た時は名前も知りませんでしたが・・・
「母親が暗い顔したらダメがんばって
と言っているようでした。
物言わぬ花にどれだけ勇気付けられたか・・・

そして昨年の初め、
友人のお母さんからこの花の苗(?)をわけてもらいました。
(?)がついているのは、花の幹だからです。
ただの竹の筒のような20センチほどの幹を水苔にさしておいて
芽が出たら土に植えるように、と言われました。
暖かくなって言われたとおりにしましたが
夏の水やりをサボっていたら枯れてしまいました

ところが・・・
たくさんもらった筒を1本だけ知人に分けてあげたところ、
そちらはかなり成長するまで植木鉢で大事に育てていたので
昨年の今頃にはたくさんの花を咲かせていました。
今年の春にも2年モノの立派な新芽が何本も出ていました。
私は今年は花屋さんで苗を買い細々と育てました。

ところが・・・
今年の猛暑による水不足。
知人の皇帝ダリヤは柿畑のすみっこに植えてありました。
柿畑も水田のように用水路から水を引くところもあり、
その畑も水を引いて、柿は水をもらって生き生きとしていました。
・・・がダリヤは水びたしになって根が腐って枯れてしまいました。

我が家のダリヤは水はけのよいところに植えて会ったので
見事開花してくれました。

随分長々とダラダラ書いてしまいましたが、
「となりの庭の芝は青い」という言葉もあります。
去年はよそのお花がとっても羨ましかったですが、
今年はうちのお花が見事に咲いて、
よそでは枯れてしまいました。

いいことがある時も、悪いことがある時も、
やみくもに他人を羨んだり、驕ったりしないように・・・
またまた物言わぬ花に教えられてしまいました。

見上げるようにそびえ立つような皇帝ダリヤです。
どのくらい大きいか・・・写真でわかるかな?



アンティーク風ポットホルダー

2010年11月15日 | 編み物
その姿形が可愛くて、ずっと編んでみたかった
「ポットホルダー」



手芸店の毛糸コーナーで見かけて
「ど~やって編んであるの?ど~なってるの?」
とずっと疑問でした。

ネットで編み図がダウンロードできないかしら・・・
と探しているうちに結局アマゾンで
「アンティーク風ポットホルダーを編もう」
という本を購入。

便利ですよね~。
でも代引きやカードでのお支払いはいやなのでコンビニ決済。
夜に注文して翌日お金を払って、次の日にはポストに。

先日の「海潮音」もネットで注文し近くの本屋さんに届きました。
田舎の本屋さんを車で何件もぐるぐる探し回ることもなく。

本題です。
マイミクのキャンベルさんが
いつもとってもステキな編み物をUPされているので
ブログの方にお願いして教えてもらいました。
とっても親切丁寧に、まるで手とり足とり・・・

すぐにも編み始めたかったのですが、
職場で移動がありお餞別代わりにポーチを縫ったり
(しかも二人分)
おばあちゃんの内職の贈答柿の、
更に下請けで送り状書きがあったり・・・
なかなか忙しくて・・・
やっと完成しました。

ポットを敷いてもヨシ



踏み心地もヨシ(



キャンベル先生、ありがと~

秋の実り

2010年11月14日 | 日記
最近はもうすっかり冬・・・という寒さでしたが
今日は暖かでしたね。
まだまだ秋です。
柿農家にとっては柿の収穫が終わるまでは
どんなに寒くなっても「秋」です。

ところで我が家の秋の実りは
柿に限ったものではありません。



花梨の実もたくさんなってます。
以前は気管支が弱くてすぐにカゼをひいていた息子のために
おばあちゃんが「かりんハチミツ」を作ってくれていました。
でも甘いし、なんだかあんまり効果がないようで・・・
今はなり放題。
近所のオバサンがほしいと言うので差し上げました。



ミカンも豊作。でも皮が厚くてすっぱい。
前の家のおばあさんがいつも我が家を覗き見するので
一年中葉っぱが落ちない柑橘系を目隠しに植えました



そして・・・ゆずも鈴なり。
大好物のかぶのお漬物に入れるため植えましたが
こんなにいらない・・・
ゆず風呂の時はごろんごろん浮いてます
今年こそ「ゆずマーマレード」作ってみようかな・・・



そして真打登場、やはり柿です。
出荷できない規格外でおいしそうなのを
私のためにおばあちゃんがとっておいてくれます。
普通サイズのものは別ルートで売れて行きますが
これは大きすぎて値がつけられない「5L」です。
私もこれだけ大きいのは初めて食べます

ホントはタバコの箱とかと並べるとわかりやすいのかな?
ちょうどあった蛍光ペンと比べてください。

なんでも大きければいいってものではないけれど
柿に限っては大きいものほどおいしい



雪化粧

2010年11月11日 | 日記
今日、仕事の帰り道・・・
ちょっと気分が落ち込むことがあって
橋の上で信号待ちの時に「あ~あ・・・」と
タメイキまじりで視線を上げると・・・

真っ白な御岳山が彼方に見えました。
このところの寒さで真っ白に雪化粧して
遠くの青い山並みの更に遠くに真っ白に
まるで雲かと見間違えるほど遠くに・・・

なんだか急に気持ちが晴れやかになりました。
小さなことで落ち込んだりするのがバカバカしいほど。

私の住んでいるところには山と川しかないのですが
橋の下を見下ろせばまた、ゆっくりと流れる揖斐川が・・・

海の近くならまた海からパワーをもらうこともあるでしょう。

宇宙に飛んで行ける時代ですが
自然の力には畏敬の念を抱かずにはいられません。

私もゆったりと悠然とかまえて生きたいものです。
動かざること山の如し・・・ですね。
(ちょっと違うか

「海潮音」

2010年11月04日 | 読書、詩など

秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し

ヴェルレエヌの詩です。
ヴェルレーヌではなくヴェルレエヌ。

先日息子が書道展に出した作品の詩です。
私の好きな詩ですが本人は
「何書くか決まらなかったから先生が選んでくれた」
ナルホド・・・今時の子が上田敏なんて知らないか。

ちょっと懐かしくなって本棚を探しましたが行方知れず。
たしか持ってたはずなんだけどなぁ・・・
本屋さんを探しても売ってません。
なんだか悲しいです。
ネット注文して今日受け取りました。

上田 敏 訳詩集「海潮音」

私の大好きな「春の朝」もあります。
(時は春、日は朝・・・・・・・・・・すべて世は事も無し。ってやつです)
有名な「山のあなた」もあります。

古めかしい日本語がステキです。

本屋さんをふらりとのぞいてこんな詩集を手に取る・・・
そういう事は今はできないのですね。
なんだか淋しい・・・

秋の夜長、じっくりゆっくり読んでみます。


またまたログキャビン

2010年11月03日 | パッチワークキルト
また作ってしまいました、ログキャビン。
毎度同じで通勤用バッグの秋冬っぽいのがほしかったので・・・



最近めっきり寒くなり、こっくりとした色のバッグがほしくて
またまたログキャビン。
なにしろ早い、そこいら辺にある布でちょこちょこっと出来てしまう。
バケツ型、使い勝手がすご~く良いです。

バッグを作るとキーケースも欲しくなります。
いつまでもハワイアンなキーケースを持っているのも寒々しいし
同じ色合いで・・・数時間で出来てしまいました。
自分でもビックリ



そして小さな小さなタペストリーもついでに作っちゃいました。
この小さいキルトラックに合うミニキルトを作りたいと思いつつ、
いつもティーマットをぶら下げていたので・・・

実はこのキルトラック、手作りです。
私ではなく友達のじいさん作。
友人の祖父に当たる人、ではなく私の友達が高齢のじいさま。
元大工さんです。

もうずっと前に店番に行っていた近所の酒屋さんの常連さん。
古い造り酒屋の小売店で店番していたのですが、
そこに毎日飲んだくれてはやって来るじいさん。
(酒屋に来る前にすでに酔っている・・・)
でも体を悪くしてからは禁酒して(命は惜しいらしい)
小遣いかせぎに古い蔵の修理などをしにやって来た。

けっこう気が合って仲良くなり
「こういうの作って~」
とミニキルトラックを作ってもらいました。
色を塗ったのは私



最近会ってないけどじいさん、元気かな~

人間的な善と悪

2010年11月01日 | 読書、詩など

なにやらモノモノしいタイトルで申し訳ございません。
最近よく開く本の目次です。
よく売れている本です「超訳 ニーチェの言葉」

私は悩み事があっても人には相談しません。
夫にも・・・多分おちゃらけたりするし、
多分自分のことで手一杯で
私の悩みにまで心が回らないと思います。
実母には心配かけたくないから、ほぼ解決した時点で話します。

まぁせいぜい息子かおばあちゃん(夫の母)に軽く話す程度。
涙ながらには話せません、実母に話す少し前の段階くらいかな・・・

だからこういった類の本を開いて心の慰めにし、
その日その日を乗り越えます。
以前は「論語」もちろんマンガ版や入門編ですが。
最近は世の中の流行に沿って「ニーチェ」です。

  悪とは何か。人をはずかしめることだ。
  最も人間的なこととは何か。
  どんな人にも恥ずかしい思いをさせないことだ。
  そして、人が得る自由とは何か。
  どんな行為をしても、自分に恥じない状態になることだ。

最近職場でトラブルがありました。
私より10歳も若い子が、毎日上司にキツイ言葉を投げつけられ
不眠やら頭痛がひどくなり「もう辞めたい」

実は私も自分の上司からキツイ態度をとられ胃痛に・・・
幸いその上司は先月移動になり、
今は性格の良いイケメン上司と一緒

私は友人にグチって、
もっぱらニーチェのお言葉だけを頼りに毎日耐えました。
ただ、すぐ近くで仕事をする彼女が
毎日言われているのが聞こえてきたので
「あんなキツイ言い方されて大丈夫?
 私もけっこうしんどかったけど」
なんて声をかけたのがキッカケで、でも彼女も一人でガマンして
「もう無理。明日辞めますって言う」
という段階で初めてメールをもらった。

でもたくさんの人が間に入って(偉い方やら同僚やら)
ただ今話し合い中。
彼女の上司も「直接謝りたい」と言っているらしい。
まだ20代で、本人は仕事として当然のことをしただけで
相手がそこまで傷ついているとは思っていなかったのか・・・
(でも彼には何人かが退職に追い込まれているらしい)

そこでニーチェさまの更なるお言葉。
「相手に対して、あるいは遠くの誰かに対して
 同情を持ちうるためには、充分な想像力が必要となる。
 想像力もまた知性の立派な一部だ」

おっしゃる通り。上司の彼も頭の良さそうな優秀な人間だもの。
(でも私をいじめた上司には冒頭の言葉だけ投げつけたい)

ニーチェ先生は最後のオチまで用意して下さってます。
長くなりますが写しておきます。

「本を読んでも」

 本を読んだとしても、最悪の読者にだけはならないように。
 最悪の読者とは、略奪をくり返す兵士のような連中のことだ。
 つまり彼らは、何かめぼしいものはないかと泥棒の眼で
 本のあちらこちらを適当に読み散らし、
 やがて本の中から自分につごうのいいもの、
 今の自分に使えるようなもの、
 役に立つ道具になりそうなものだけを取り出して盗むのだ。
 そして、彼等が盗んだもののみ
 (彼等がなんとか理解できるものだけ)を
 あたかもその本の中身のすべてであるというように
 大声で言ってはばからない。そのせいで、
 その本を結局はまったく別物のようにしてしまうばかりか
 さらにはその本の全体と著者を汚してしまうのだ。

先生、恐れ入りました