Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

ティンパニ

2016年10月26日 | 音楽

ゆっくりと音楽を楽しむ時間はなかなかないのですが、

車の中であったり、お風呂の中であったり、

隙間の時間を見つけて楽しむ毎日です。

私のスマホのリスモには2500曲くらい入っています。

お風呂の中ではスマホをジップロックに入れて聴いていますが

これがなかなか、エコーが効いていていいのです。

そこんとこはお風呂で鼻歌のオジサンと同じ理屈ですね。

 

ほぼクラシックばかり聴いていますが、最近のお気に入りはティンパニ。

きっかけは1月のプラハ響のコンサート。

その時のティンパニ奏者の方がとってもチャーミングな人で、

踊るティンパニ奏者と言われる通りのノリノリの叩きっぷり。

マレットを振り回し「あ、そこアンタが叩くとことちゃうよ」とみんながドキドキ。

自分の出番でない時もまるで指揮者のようにマレットをフリフリ。

最後に一番たくさんの拍手をもらっていました。

そんなおちゃめっぷりばかりではなく、

やはり心と体に響くその音色。

いろんな曲を聴くごとにティンパニの音ばかり気になって・・・

たどり着いたのがベルリン・フィルの名手テーリヒェン。

彼が叩いているといわれるCDを集めて聴いている毎日です。

    

赤いのは1969年モスクワ、オレンジは1977年東京の、

どちらもベートーヴェンのライブです。

おなじみの交響曲ですが、彼が叩くとスケールが違う。

古い名演ばかりなので古いCDを探します。

驚くような高値のものもありますが、とってもお値打ちにGETできました。

こちらはチャイコフスキーの5番。

5月に西本智実さんのコンサートでも聴いた曲ですが、

第4楽章の地響きのような連打、体中の血液がザワザワします。

趣を変えて「ドイツ・レクイエム」

これはDVDなのですが、いつでも聴きたくてCDを探しました。

CDの方はテーリヒェンが叩いているか確証はないのですが・・・

でも乾いた大地に雨が滲みてゆくように、私の心を静かに潤してくれます。

 

さぁ今日も一日がんばろうとか、

仕事を終えて、これからもうひとがんばりしておいしいご飯をつくろうとか、

そんなときに選んで聴いています。

 

 

 

 

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円空さん

2016年10月21日 | 美術館など

最近の私、出勤すれば必ず暗くなるまで残業。

慌てて帰ってきて、慌てて夕ご飯を作る毎日。

ちょっと疲れました・・・

ということでお休みの日は気分転換と癒しを求めて、

岐阜県博物館に「円空さん」を観に行ってきました。

岐阜では親しみをこめて「円空さん」と言っていますが、

江戸時代のお坊さんで、木彫りの仏像が独特の作風です。

 

博物館は広~い公園(というより山)の中にあります。

子どもたちが小さいころは何度か遊びにきました。

お天気がよかったので遠足の子供たちがたくさん遊んでいました。

うちの息子たちも遠足で出かけました。

どんぐりがたくさん落ちています。

息子たちもどんぐりをたくさん拾ってきました。

特別大きなどんぐりを見つけたので拾い上げようとしたら、

ナント芽が出ていました。

ゆるい上り坂の向こうに博物館の建物が・・・

この坂がきつい人のために「スロープカー」というものが。

昔はこんなのなかったな・・・

 

「癒し」という言葉を使いましたが、

最近は当たり前のように耳にする言葉で、

お気楽に「癒される~」などと言う輩が多いので

私は好きな言葉ではありません。

でも最近の私はそれを求めるほど疲れていたのです。

円空さんの表情を見ていると、心がほんわりして、

なんとなく顔がゆるんできます。

「ほっこり」という言葉も同じような理由で使いたくないのですが

まさに「ほっこり」・・・

そんなに大きな展示ではなかったので

椅子に座ってしばらくぼんやり眺めていました。

 

この博物館に何度か来たのは

恐竜の展示があり、展覧会も何度かありました。

子どもたちが小さくて大喜びしたのも懐かしく、

実は私自身、恐竜は好きなので小さな楽しい旅になりました。

好奇心旺盛なワタクシ、帰りの坂道は「スロープカー」使ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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休日

2016年10月07日 | 美術館など

久々にPCを開きました。

超~忙しかった。

いつも9月30日は必ず棚卸。

店中の商品をちまちま数えます。

その作業自体はたいそうなことではないのですが、

その準備が大変。

以前勤めていた衣料品の売り場でも大変な思いをしたっけ・・・

しかも、3年と10か月大変お世話になった年下の大先輩が退職して、

10月に入ってからも、というより棚卸後の方が大変。

二人でやっていた仕事をひとりでやる・・・

社員の皆さんも仕事のおすそ分けやお手伝いしてくれるので

なんとか頑張らなきゃな・・・

 

さて休日の今日、歯医者さんでお掃除(治療ではありません)の後、

久々にのんびりと絵画鑑賞に岐阜県美術館へ。

新聞屋さんでとってもステキな招待券をもらったのですが、

もちろんそれがなくても観に行く予定でした。

大好きなコローの絵があるのでとっても楽しみにしながら

日々の仕事や柿畑での作業に勤しんでおりました。

小学生だったか中学生だったかの頃、美術の教科書で見たコローの

「モルトフォンテーヌの思い出」

あの時は漠然と、ステキな絵だなぁと思っただけでした。

こういった絵画を実際に観る機会は一生ないだろうなぁ、と

子どもの私は思っていましたが、

数十年後、デパートの絵画展でその絵に出会いました。

それが美術鑑賞が趣味になったきっかけでした。

今回は残念ながらその絵ではありませんが、

「樹をめぐる物語」というタイトル通りの、樹を描いた風景画。

コローらしい煙るような樹木が美しい風景。

大好きなモネの絵もありました。

絵画としては好みのものではありませんでしたが、

その絵が描かれた当時のモネは奥さんを亡くしたり、

お世話になった人の遺族を助けたり、

とても困難な状況にあったと説明がありました。

にもかかわらずその絵の力強さに、涙があふれそうになりました。

そういったことに芸術の魅力があると思います。

私はベートーヴェンの音楽がとても好きなのですが、

彼の人生も苦難に満ちたものだと聞いています。

それでも彼の音楽は希望や力に満ちています。

私はスポーツにはあまり興味がないので観戦もしませんが、

芸術にも同じくらいのパワーがあるのでは、と思います。

 

残念なことに今日は賑やかなお客さんが多くて、

静かに鑑賞することはできませんでした。

小さなお孫さんをつれた夫婦もいました。

美術館であんなに小さな子供を連れたり、

あんなにうるさくおしゃべりする人をみたのは初めてです。

やはり岐阜は田舎だな・・・とちょっと残念に思いました。

芸術を楽しむのには洗練されていなくてもいいとは思いますが、

公共の場での最低限のマナーって絶対必要。

コンサートに行っても、野球帽にズック靴のおじいさんがいっぱいいる岐阜。

うちの夫が農作業するようなジャンパーのおっちゃんもザラにいる。

せっかくだからオシャレを楽しみましょうよ。

 

少しな気分で耳をふさぎながら見ていると、

「特別出品」ということでユトリロの絵が・・・

しかも大好きな白いユトリロの絵・・・

すべてのイライラが浄化されました。

残念ながらその絵だけ図録にも載っていないし、ポストカードもない・・・

でも心の中には真っ白で美しいユトリロの絵がいます。

雪景色のジャンヌ・ダルクの家を描いた絵でした。

 

少し寒くなりましたが、

雪が少しだけ楽しみになりました。

 

 

 

 

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