Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

大切な友

2023年04月18日 | 読書、詩など

久しぶりの予定のないのんびりなお休み、枕元にたまった本の整理。

読み終わったものは本棚へ、まだ読まないものも本棚へ。

読むのも好きだけど、買うのも好きなので、ついついたまってしまう本。

もちろん買うだけではなく、いつか読もうと思ってはいます。

古本も買うので、一期一会の出会いもあり、見つけたときに買っておく。

買ったからと言って、今の興味とはほど遠いものは読んでいても先へ進まない。

それらは枕元に積読。

 

古本ではなく、本屋さんで見て一目惚れで買った本もあります。

その本を昨日読み終えました。

そう、先日「守屋多々志美術館」で観たブラームスと戸田極子さんの絵、

その絵や戸田極子伯爵夫人に関する本。

 

多分マニアックな本なので、大垣の本屋さんで見かけて買っておいたのですが、

絵を見て来て、本棚から出してきました。

面白かった〜

私の故郷の大垣市、その昔の大垣藩のお話、

ちょうど今、興味のある幕末から昭和の初めまでのお話。

歴史も含めて、音楽のお話もあって私のツボ。

 

 

少し前にドラマで伊藤野枝の話を見てから、彼女に関する本を数冊読みました。

その後は彼女らの死に関係した甘粕正彦の本を読み・・・

ちょっとした大旅行を終えた感じなので、少し軽いものが読みたくて。

 

日頃旅行などお出かけをしない私。

読書は時空を超えた大旅行なので、そこいら辺に花が咲いたの、

おいしいものがあるだの、そういったものにはあまり興味がないのです。

 

恥ずかしながら新しい日本の歴史には今まで興味がなかったので、

明治から昭和のはじめ頃まで、とても楽しくトリップできました。

 

その後読み始めたこの「ウィーンに六段の調べ」

ハードカバーなので手作りブックカバーでは間に合わない。

ということで、

しまってあった「たねや」さんの包装紙、きれいな紙なので捨てられなくて、

時々ブックカバー代わりにしてます。

そして、読み終わって捨てるのももったいないので、

これまた「いつか読むため」、これまた珍しく新品で買った巨匠の自伝。

何故か勝手に、お亡くなりになってから読もうとしまってあったのですが、

ハードカバー続きで読んでみようかなと。

 

整理ついでに色々出てきた本。

 

このボロボロなのは母の遺品、というか元気な頃に借りてきてそのまま。

思えば私のは平家物語好きはこの本がルーツかも。

去年は私の何度目かの平家物語ブームでしたが、この本の中のエピソードは全て好き。

昔々、春まだ浅い頃に「祇王寺」に連れて行ってもらいました。

 

母の人生は苦労の多い人生でした。

はるか昔の平家物語の女の人たち、運命の嵐に翻弄された彼女らの人生に、

自分の身の上を重ねていたのでしょうか。

 

本は私の大切な友だち。

生身の友だちが与えてくれないたくさんの事をプレゼントしてくれる。

大学病院の帰りにいつも行くショッピングセンターの本屋さんは岐阜県最大の品揃えなので、

一般の方々がディズニーランドやUSJに行くのと同じくらい私には楽しい所。

そう知人に言ったら「本が友達なんて羨ましい」って。

あなたの身近にもありますよ?

 

 

 

 

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時を超えて

2022年04月29日 | 読書、詩など

今日もどんより曇り空。

でも晴れるとそろそろ柿畑のお仕事が始まるので、

今にも降ってきそうな今日はのんびりしましょう。

 

GW始まりましたが、今日はたまたまお休みなだけ。

ずっとこんな生活なので特に希望も不満もありませんが。

 

ふと和三盆のお菓子が食べたくなって・・・

小さいのに甘~い(しかもお値段も高~い)。

苦~いコーヒーによく合います。

今日は読書でもしよう。

 

昨年末、突然「壬申の乱」にはまって色々読み漁りました。

その後「平家物語」も色々読んで・・・

さて、次はどこへ行こうか・・・

 

先日たまたまテレビで三島由紀夫を見て、なぜか三島ではなく

川端康成を読み始めました。

大昔、若~い頃「掌の小説」を読んで、「十六歳の日記」「伊豆の踊子」、

それ以来ご縁がなくて、恥ずかしながら「雪国」は読んだことがなかった。

 

知人が「50代最後だから行きたかったパワースポットに行ってきた」と。

私にはそういう考えが思い浮かばないけれど、

人生も先が短くなり、人様が良いという芸術作品にはなるべくたくさん触れたいと思う。

はやりものには興味がないけれど、年十年・何百年も残ってきたものには

とても魅力的で価値があると思うので(価値観は人それぞれだけど)。

 

足のトゲも小康状態だけど油断できないし、左目に飛んでいたものが右目にも現れたし、

歯も大工事中、体はどんどん老化の一途。

でも心はまだ成長中、感性もまだまだ、というか経験を積んで更に研ぎ澄まされた、

と自分では思います。美しい曲を聴けば涙も出ます。

 

ところで「雪国」。

う~ん、今まで読まなかったのもわかるような気がする。

まだまだ勉強不足ですか?

もう一回「十六歳の日記」読み返しています。

こちらの方は生々しくて読み応えがあった。

「伊豆の踊子」これも大昔、百恵友和コンビの映画があったなぁ。

(私はまだそういうものに興味のない年頃だったけれど)

YouTubeで見た友和さんの若いこと!!

リリカルでポエトリー(なぜかカタカナ)。

人込みに出かけるよりは、ずっとステキな旅ができそうです。

次はどこにいこうかな~

古本なんて110円、新しくても数百円、

これで時代も超えて(今回は同民族だけど)ひとり旅。

 

 

 

 

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田舎の猫暮らし

2021年06月04日 | 読書、詩など

6月になりました。

梅雨入りしましたが、晴れの日も。

 

光合成? 充電中?

雨の日は私のお布団でお昼寝。

 

エリック・カールさんが亡くなって、私の大好きな絵本を久しぶりに読みました。

子供たちが保育園に通ってた頃に図書館で借りた絵本。

私が気に入って本屋さんで探しました。

小さな子供には難しい内容でしたが、

やはりエリック・カールさんの印象的なコラージュの絵が、

子供の心にも印象的だったのでしょう。

 

タイトル通り、孤独な岩山が小鳥を好きになって、

長い年月の末に緑ゆたかな山になり、小鳥は巣を作りに帰ってくるというお話。

 

この一年以上、コロナ禍でストレスがたまるということを耳にします。

私も今は電車に乗って遠出するのは気が進まなくて、

県外の美術館やコンサートホールには出かけていません。

ストレスがたまるというほどではないけれど。

 

もうずいぶん前のことですが、長男が高校受験から大学合格まで、

5年ほどの間(浪人期間も含む)は、ほとんど今と同じ、自粛生活でした。

朝から夜遅くまで勉強している息子の事を考えると、

自分だけ気晴らしなんて考えられなかった。

塾通いや諸々の送迎で、体力や時間、お金にも余裕はなかったし。

むしろ今より大変だったかな・・・

今は寝る時間もたっぷりあるし、自由になるお小遣いも少しはある。

 

絵本を読んでいて、小鳥が小さな種を運んで来て、

年年も何代もかかって緑ゆたかな山になっていく様を見て、

そんな昔の事を思い出しました。

焦らずじっと我慢で、コツコツ努力して、少しずつ夢を叶える。

仕事がなかったり、病気になってしまったら、我慢も努力もできませんが、

今のだいたいの人はもう少し我慢すればいいのに、とも思いますが。

 

もうひとつ、やっと読み終えた本の話。

次男が貸してくれたドストエフスキーの「罪と罰」

有名な小説なので、せっかくご縁かあったので読み始めましたが、

あんまり面白くない・・・・・・・

でもその前に読んだ同じドストエフスキーの「未成年」は

途中からぐっと面白くなったので、「罪と罰」も面白くなるだろうと、

頑張って読み続けたけれど、面白くない・・・・・・(個人の感想です)

暗~い青年の、暗~い話。

「エピローグ」と題された最終章はなかなか感慨深いものがありましたが。

まぁ、ず~っと読まなければエピローグの感動もないのですが。

 

ちょっと疲れたので、今度は中野京子さんの新刊「プロイセン王家 12の物語」。

プロイセンという国には馴染みがない(中野京子さん自身も書かれていますが)。

色んな名画で馴染みがないプロイセン王家の物語に触れてみようと思います。

 

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時間どろぼう

2020年10月16日 | 読書、詩など

ヘルマン・ヘッセを読み漁って、ちょっと脳が疲れたので軽いものを読んでみようと

ずいぶん前に買った古本です。

私が住んでいる辺りにはカラスが多くて、ちょっと興味があったので。

(この本によるとだいたいどこにでもカラスはいるらしい)

おかげさまでカラスの種類が見分けられるようになりました。

もともとカラスは嫌いではなかったのですが、

艶々の羽といい、自由に飛び回り高い鉄塔の上に悠々とその羽を休めている様子など、

ますます好きになりました。

 

読書する人間は2年程、寿命が長くなるらしい、最近ネットニュースで見ました。

ちょうど職場のパワハラ上司について先輩のおばちゃんと話していて、

彼女が「あの人に呼び止められるだけで寿命が縮まる」と言っていたので、

ああ、アイツのせいで縮んだ寿命が取り戻せる、と思いました。

 

カラスのつぎに読んだのが

「モモ」です。

これは半年くらい前にいつか読もうと買って、その「いつか」がやって来ました。

寿命と、時間も取り戻せるかも⁉️

 

子供向けのお話です。

なかなか良いお話だったので、若い頃に読んでいたら・・・

それはヘッセを読んだ多くの人の感想にも書いてありましたが、

やはり前にも思いましたが、この年にならなければ心から理解できなかったと、

今回も思いました。

この、残された時間に限りがあるとしみじみ思うこの年にならなければ。

 

「時間とは生きるということそのもの。そして人の命は心を住みかとしている」

 

「人間は一人一人がそれぞれ自分の時間を持っている。

 そしてこの時間は、本当に自分のものである間だけ生きた時間でいられる」

 

「本当の時間というものは、時計やカレンダーではかれるものではない」

 

少なくとも子供の私には理解できなかった言葉だわ。

 

 

 

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クロイツェルソナタ

2020年09月25日 | 読書、詩など

ベートーヴェン生誕250年イヤーということで、

先月はずっと通勤の車の中で「ピアノソナタ」を聴いていました、全32曲。

やはり「月光」「テンペスト」「悲愴」などなど・・・有名な曲は印象深いですね。

でもちょっと食傷気味・・・ということで春に買った千住真理子さんの「ヴァイオリンソナタ」

そう・・・コロナのためリサイタルが中止になって、代わりに買ったCDを聴きました。

「クロイツェルソナタ」

その、ベートーヴェンの曲に触発されてトルストイが書いた小説、

「クロイツェルソナタ」読んでみました。

久しぶりにドキドキするような展開、チラッとでも先が見えたら嫌なので

本の左側を手で覆いながら読んだほど。

結末はわかっていても、ドキドキ・・・

そして「悪魔」とは・・・

登場人物の誰が悪魔なのか・・・やはり片手で覆ってドキドキ。

 

うん、そうだね。

やっぱりこの結末が一番だと思う、仕方ないけど。

 

ロシアもの、やっぱり好きだわ~。

「プラトーク」「ルバーシカ」「サモワール」など、ロシア独特の単語、

そしてチャイコフスキーなどの音楽に顔をのぞかせるロシア民謡のフレーズ、

古くさい因習に囚われた人々の暮らし、その向こうに広がる大自然。

野イチゴや草の香りまでしてくるような・・・

私の妄想ロシア。

これから寒くなると、ますます寒々しいロシアの世界が楽しくなります。

 

 

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SAYONARA

2020年08月04日 | 読書、詩など

本日ふたつ目の日記。

たまに読み返すと色々思い出すので、もう少しこまめに更新するといいのですが。

 

7月の終わりに、10年ほどお付き合いのあった友人が故郷に帰って行きました。

前の職場で一緒に仕事をした人で、少し年下の彼女。

お互い人見知りなので濃厚なお付き合いではなかったけれど、

気が合って、私の今の職場近くのアパートに住んでいたので、

お買い物がてらよく顔を見せに来てくれた。

しかも柿が大好きだったので、仕帰りに持って行ってあげた。

旦那さんと共に新潟出身の人で、転勤で岐阜に来ていたけれど、

旦那さんだけ先に新潟へ帰って行った。

娘さんの大学卒業&就職に伴って岐阜にはご縁がなくなり、

それでも諸事情で7月いっぱいはこちらで独り暮らししていた。

キティちゃん好きな彼女のために初めてサンリオショップでお買い物。

キティちゃんグッズを買ってお餞別に渡してお別れしてきました。

「新潟に遊びに行くことがあったら会いに行くね。おすすめの観光地は?」

「なんにもないよ」

・・・・・・・そうなの?

今は新潟の空の下、元気に新しい生活を初めていますか?

お別れ会もできなくて、荷物も片付いたであろうアパートの外で立ち話だけ。

改めて「もう何年になるのかな」と数えたらちょうど10年だよ~って。

新しくできるできるドラッグストアの研修会で、暑い中何時間も勉強した。

懐かしいね、若かったね、だって10年前だもん。

いつかまた会いましょう。

 

職場でも5月に社員の移動があって、3か月程たって新しく来た社員の化けの皮がはがれた。

すぐブチ切れるやっかいな男だった・・・・・

ところがどこかのお店で入院した社員があって、応援のためブチ切れ男がいなくなって、

その穴埋めのためにやってきた社員がまた、と~っても穏やかな人。

みんなで「ず~っといてほしいわ、アイツには戻ってきてほしくないわ」

はかない願いでした・・・、また毎日ブチブチ切れまくっています。

私の今の心のよりどころ、

ヘッセの言葉、

「最悪の日も、かけがえのない自分の人生の一日」

 

「荒野のおおかみ」は一度挫折して違う本を読んでいたけれど、

やはり続きが気になって読むのを再会。今は読書が心のよりどころです。

広重の街道の旅もそうですが、読書もまた、誰にでもなれ、どこにでも旅できる。

私はもうず~っと前から「ステイホーム」ですが・・・

密も嫌いだし、会食、ランチ会も飲み会も苦手。

ひとりが大好き🎶

でもごくたまに、別れがたい友達もいます。

 

 

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またまたヘッセ

2020年04月17日 | 読書、詩など

まだまだどっぷり浸かっているヘルマン・ヘッセ。

「ペーター・カーメンツィント」これは光文社の本ですが、

「郷愁」という邦題でも出ています、今のところ、この物語が一番好きです。

その証拠に、

心に残ったり、気に入ったところに貼る付箋がいっぱい。

 

「車輪の下」はずいぶん前に読んだはずなのに、あんまり記憶にない・・・

途中で挫折したのかな?とも思いましたが、後半のりんご果汁を搾るくだりに覚えが。

・・・食いしんぼだわねぇ。

でもあの衝撃の結末にも記憶がない。なんだったんだろう・・・

「感受性豊かな若い頃に読んだから感動したが、今読んでも・・・」

という意見をよく見かけるけれど、私は逆なのかも。

少女のころや若い頃には興味なかったものに感動することってよくある。

 

でもやはり今時はこういった本はあまり読まれないからか、

ふと立ち寄った本屋さんで探してもヘッセの本は品揃えがない。

せいぜい「車輪の下」「シッダールタ」、

「デミアン」「荒野のおおかみ」があればかなり大きな本屋さん。

「クヌルプ」はAmazonにもなくて、e-honというオンライン書店で手に入れた。

それも読んでしまい、今すぐ読みたい、と思って本屋を回った「知と愛」。

4件回ってもなくて、やっぱりAmazonで買うことに。

でも二日ほどかかるので、せっかく寄った4件目で見つけた本も買った。

「少年の日の思い出」 そう、教科書で読んだはずの、あの物語。

でも果たして自分の中学時代に読んだのか、息子たちの教科書で読んだのか、

またまた記憶があやしい・・・(私はよく息子たちの国語の教科書を読んでいた)

でも内容はしっかり覚えている。

懐かしさでつい読みたくなって買ってしまったが、大問題が。

誰でも知っているはずのこのお話・・・そう「虫・・・・・・・・・我」のお話し。

大の苦手なこの虫、漢字を見るのもおぞましい。

ナント、表紙にもその問題の虫が、それも二匹も!

本屋さんのレジには、本の端をつまんで裏向きで持っていきました。

そして写真のように、普段はお断わりしている紙のブックカバーをつけてもらって、

その上から自前のブックカバーもつけて読みました。

(後から本棚にしまった時のためにカッターナイフで題名がわかるように切りました)

でももっと大問題が 

ナント中表紙(っていうの?)ですが、表紙をめくると、ご丁寧にカラーで例の虫がたくさん

お話に出てくる彼らの種類が紹介されていた・・・・・・・・

おばあちゃんに頼んでお店でかけてもらった紙のカバーにその絵のページを押し込んでもらった。

(先の日記ではぶつぶつ怒っていましたが、実は非常に頼りにしているのでございます)

 

なんだかバカみたいな話でしょ? もちろん私のことですよ。

 

ヘッセのお話は・・・

「あんなおぞましい虫ごときのために泥棒までする?」

なんて言ってはいけません。

「デミアン」もそうでしたが、子供の世界って、大人にしたら小さなことでも、

世界がひっくり返っちゃうくらいのことがある。

大人、おばさんになったらなんにも怖いものなんてないのにね・・・

 

いやいや、おばさんにも怖いものはある。

 

何十年ぶりかで読んだ「少年の日の思い出」ですが、懐かしく読みました。

でも夢中で読んでいる間はいいのですが、ふと我に返ると、

「このカバーの下の下にアイツの絵が描かれている・・・」なんて思い出して、

端っこを持って読みました。

ベッドの中で読んでいると途中で寝落ちしてバサッと本が顔に落ちることがある。

そんな時、紙のカバーからバサッとアイツの絵がはみ出したら・・・なんて、

なかなかスリリングな読書でした。

今は本棚の中に落ち着いています。

 

そんなこんなの後で、やっと読み始めたこの物語。

新潮文庫では高橋健二さんの名訳で読みます。

なかなか難解なお話です、頭の中に渦が巻いています。

でも楽しい時間です。

 

先日、お掃除のときに、私はあんまり入らない夫の部屋の壁に・・・ナント、

ずいぶん前のワタクシの作品です。

20年くらい前に書いたものなので、もう忘れかけていました。

お習字を習い始めたころの作品なので、上出来とは言えませんが、

たくさん練習をして書いたものなので、自分では気に入っています。

(そのわりには忘れかけていたけれど・・・)

 

いつも私の中には探し求める光があります。

思い出だったり、希望だったり、ささやかでも夢だったり・・・

 

 

 

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春の嵐

2020年03月01日 | 読書、詩など

ヘルマン・ヘッセの「春の嵐」を読み終えました。

今年に入ってからはずっとヘッセを読んでいます。

元旦に故あってヘッセのエッセイを読み返し、

その後ず~っとヘッセの小説に浸かっています。

「デミアン」を読み終わって「春の嵐」、

思っていたのとは違いましたが、素晴らしい本でした。

(詳しくはまたそのうちに・・・)

冒頭1ページ目にもう私の人生観そのものの文章が書かれていました。

「メルヒェン」はお棺にいれてほしい、そして「春の嵐」は遺言として、

初めの1ページだけでも読んでほしいと息子達に言いました。

「車輪の下」はずっと前に読んで、もううろ覚えなのでまた読んでみようと思います。

なぜ今更ヘッセなんだろうと自分でも思います。

もっと若い頃に読んでおけばよかったという人もいますが、

私には今この年齢だからこそ理解できるものだなぁと思いました。

以前読んだ時にはそこまでの感銘は受けなかったし・・・

若い感性でしか感じられないこともあるかと思いますが、

年齢を重ねて理解できるということも悪くない、とも思います。

 

今日は本当なら千住真理子さんのコンサートでしたが、中止

チケットは払い戻しらしいので、さっそくお買い物。

またヘッセの本、お高いものなのでなかなか手が出なかったけれど・・・

 

今日はとてもいいお天気で、ぽかぽか暖かい。

裏庭の桜が咲きました、ヒガンザクラだと思いますがサクランボがなる木です。

次男が生まれた年に苗をもらって植え、小学生のころにはバケツ一杯のサクランボが。

一度枯れてしまって、その後また芽を出して復活しました。

今は掌に収まるくらいの量ですがまた実をつけてくれます。

 

クリスマスローズの写真ばかりですが、ずいぶん背が伸びました。

こうして庭に咲いた花を切ってきて飾るのはとても贅沢な気分です。

そのうちピンクや黒いのもたくさん咲いて、切り花にできるといいなぁ・・・

アイビーの可愛い葉っぱも出てきました。

私は昔からアイビーが好きで、色々な種類を育てました。

長男が昨年の冬の初め、職場の旅行の北海道で北大の見学に行って

植物園に色んな種類のアイビーがいっぱいあったと写真を見せてくれた。

あぁこの子、私の好きな物知ってるんだなぁと、ちょっと嬉しかった。

以前飲み物を買ってくれた時もあったかいほうじ茶だった。

私はペットボトルの緑茶ってあんまり好きではないので、

ほうじ茶かウーロン茶かジャスミン茶、よく知ってるなぁ・・・と。

私は自分の母親の好きな物って知ってたかなぁ、と反省。

ありがたい息子です。

 

 

 

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ヘッセ

2020年02月13日 | 読書、詩など

しばらく何事もなく、日々平和に過ごしていました。

・・・でもないか。

職場に変わった人がいまして・・・いつも頭の痛い思いをしています。

愚痴グチ言ってたら、いつの間にか私の方が悪者になりかねない。

だからもう二度と愚痴なんか言うものか・・・

と決心したら、あらまぁ、心が軽くなりました。

どうせ愚痴っても誰にもわかってもらえないと思ったので。

人間諦めが肝心です。

 

この日記には珍しく愚痴を書きましたが、これはもう済んだことなので、備忘録。

その相手の人は普段はニコニコ優しい笑顔の人で、

気が済んだ今ではまたニコニコ笑顔で接してきます。

・・・が、もうだまされるものか

いつまでも怒っているのは大人げない、とも思いましたが、

三回もひどい目に遭わされたので、もう必要以上に近づきません。

ホントはこんな事書きたくないけど、私は忘れっぽいので備忘録。

 

今年はお正月からロクなことない・・・

元旦から夫が荒波を立てるし・・・

あ、職場のオバさんとうちの夫、同じ匂いがする・・・

すぐブチ切れるし、空気読めないし、どんくさいし、めんどくさい・・・

気をつけよ。

 

お正月、夫の荒波にもみくちゃにされて、助けを求めた本。

この本を半分ほど読んで・・・その後ヘッセの小説を読み始めました。

「メルヒェン」はとても不思議な本でしたが、ずっと手元に置いて何度も読みたい物語。

母親の愛情に触れた物語なので弟にも買って渡したいのですが、

彼は本なんか読まないかな・・・と思っています。

息子たちにも読んでほしいし、私が死んだら棺桶に入れてほしい。

そんなことを思ったのは初めてです。

その後「青春は美わし」「デミアン」と続けて読んでいます。

考えてみれば、お話の内容がどんどん若返って行ってます。

少年時代の苦悩や戸惑い・・・私には遠い物語ですが懐かしく読んでいます。

昨日クリックして買った本が先ほど届きました。

今日はぽかぽかと春のような気温で、本のタイトルは今の季節にぴったり。

どんなお話しでしょうか。

「デミアン」がもうすぐ読み終わるので、次が楽しみです。

実は本を読むのはもちろんですが、買うのも好きなので

「ペーター・カーメンツィント」も買ってあります。

こういった昔ながらの(?)本ってなかなかどこの本屋さんにでもあるものではない。

なので見かけたら買っておくと、いつでも読み始められる。

(ピンクのクリスマスローズ、ふたつ花芽を出しました)

 

人間関係はめんどくさいし、こんな私なので趣味や話の合う人はなかなかいない。

(実は職場のめんどくさいオバさんとは趣味が合う 絵画鑑賞や読書。

 そんな話ができる人って初めて会った。でも性格が合わない)

お花を愛でたり、音楽を聴いたり、読書を楽しむ。

しばらくは、その方が気楽で楽しいかな・・・

 

 

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脳内4K

2019年12月13日 | 読書、詩など

DVDプレイヤーの調子が悪いので、買い換えようと電気屋さんへ・・・

もう今はブルーレイの時代なんですね

なんでも大事に、新製品が出ても使っているものは壊れるまで使います。

確かに新しいものはとっても便利ですが・・・

なので車でも電化製品でも、買い換えたらその進化に\(◎o◎)/!

浦島太郎みたいですね・・・。

テレビを録画して、残したいものはDVDにダビングして・・・

そのダビングをするのにディスクの読み取りができなくなっての買い替え。

電気屋さんでは4Kチューナー内蔵のものを勧められましたが・・・

お店でも大きな画面できれいな映像を流していましたが・・・

はて、我が家に高画質は必要でしょうか?

私は自分の部屋の小さなテレビで寝る前にその日のニュースを見るくらい。

大きなテレビは夫が録画したドラマを半眠りで見る程度。

買い換えたブルーレイプレイヤーのHDDに録った画像で十分満足。

そのうち4K8Kの番組も増えますよ、と電気屋さんは言いましたが、

それはそのうちまた・・・と予算内でお買い物してきました。

最近はロシアものにはまっている私。

何回目かの家庭内ロシアブーム(家庭内、というか私ひとりですが)。

ずいぶん前に「カラマーゾフの兄弟」を読了しましたが、

今、Eテレの「100分de名著」でやってますね。

テキストも買ってきてパラパラと飛ばし読みしましたが、

また読んでみようかしら・・・

先を急ぐあまり、じっくり読まなかったから今度はゆっくり時間をかけて。

 

とりあえず他のドストエフスキーのものを数冊読みました。

それからチェーホフやゴーゴリなどの有名どころを数冊・・・

ゴーリキーの「どん底」はタイトルほどの悲壮感はなく、

戯曲だったので、まるで舞台を観るように読み終えました。

ゴーリキーの他のお話では、どれも自然描写が素晴らしく、

ロシアの大平原や山々を吹き渡る風を感じられるような・・・

私の脳内には4K内蔵されていますから。

 

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「レ・ミゼラブル」百六景

2019年10月22日 | 読書、詩など

先週末、名古屋にいる長男が帰ってきました。

歯科通いととある資格試験のため。

(この資格は、本気で目指している資格の勉強の気分転換のためだそうで)

今は車を手放してしまったので、当然ママはアシ代わり。

試験は日曜の昼間、辺鄙な会場なので送迎します。

まぁ有給もたまっているからたまにはお休みをもらって。

でも久々に日曜日に世間に出たので、道は混み込み。

しかも現在、我が家は絶賛大お片付け中なので、送迎の合間にお掃除。

疲れました・・・

 

そして日曜の夜、帰って行きました・・・

もちろん私が駅まで送って行ったのですが、

資格試験の帰りと、駅までの道中にブックオフに寄り道。

お勉強のための参考書をお値打ちに買うためですが、

私の好みそうな本を探してくれました。

こ、これは・・・Amazonのほしいものリストにも保存しておいた本。

私の大好きな「レ・ミゼラブル」・・・

本編はあまりにも長大なので途中で挫折してしまったっけ。

映画も観たし、DVDも買った。ミュージカルは何度も観た。

なので原作は興味のある部分だけを拾い読み。

(ジュニア向けは、それでもしっかり長かったけれど何度も読んだ。

そんな拾い読みにぴったりの、美しい挿絵たっぷりの本。

 

昔の物語の、なにが興味深いかといえば、この独特の挿絵。

精密で、少し暗い雰囲気、でも美しい・・・

今の本の挿絵にはない魅力です。

ギュスターブ・ドレも味わい深くて好きですし、

デューラーの版画はボストン美術館で堪能した記憶が・・・

 

「レ・ミゼラブル」の挿絵は何人かの作家によるものだそうです。

物語の内容ももちろん、この木版画の挿絵もあってこその「レ・ミゼラブル」

私は、ミリエル神父から銀の燭台をもらう場面がいちばん好きです。

映画ではあのシーンの曲が流れるだけで涙が出てしまう・・・

そして挿絵で好きなのは最後の場面、バルジャンが二人の子供に

両手を預けて亡くなる場面を描いた一枚。

そこも何度読んで絵も涙、涙・・・

ミュージカルの最後のシーン、やはりバルジャン最期のシーンで印象的なのは

♬ 誰かを愛することは 神様のおそばにいることだ ♬ という歌詞。

日本人で、さして信仰心もない私ですが、

その歌詞で西洋の人の神様観を理解できたような気がします。

あいにく他人さまに差し上げるほどの愛はありませんが(むしろ人嫌い)

家族と、人間以外への愛は溢れ出しております。

私も神様のおそばに置いていただけるでしょうか。

 

今は息子たちが二人とも外に出て暮らしているので、

静かに、自分の時間も増えてゆったりと暮らしていますが、

長男がたまに帰ってきたり、二人とも急用ができ帰ってきたりすると、

まるで小さな嵐のよう・・・

でもやはり親子、私の好みは熟知していてくれるので、

こんな思いがけないラッキーも運んでくれます。

 

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マリア・シャプドレーヌ

2019年09月24日 | 読書、詩など

またまた本のお話。

古い本なので、また改訂版が出ていないかな・・・と検索すると、

読書ブログ書いている人も多いですね。

私は本についても音楽にしても、あんまり深く書きたくはないかな。

誰かに見てもらうつもりはないし、ちょっとした感想など書き留めて、

時々思い出せたらいいかな・・・という程度。

 

昔から読書は好きだったけれど、今は息子たちの世話から解放され、

職場の方も上司が変わって、心も体も余裕ができて、

じっくりと本の世界に没入できる。

本棚の奥深くから発掘した古い本を読んでいます。

マリア・シャプドレーヌ、ルイ・エモン作「白き処女地」のヒロイン。

フランスでは彼女の名前を知らない人はいないらしい・・・

日本でいうところの「おしん」みたいなものかしら。

まぁ、昭和29年に出版されたこの本の訳者あとがきに書いてあったので、

今の時代の人は知らないか、マリア・シャプドレーヌもおしんも。

 

この本は実はマンガで読んだのです、大昔・・・1977年。

文月今日子さんの作品です。

竹宮惠子さんと同じくらい好きだったマンガ家です。

とても感動したので原作を、とずっと探していたのですが、

アナログで探していてもなかなか見つからず、

やっとネットで見つけて買って、それから数年経ちました。

やはり旧漢字が私の前に立ちはだかったから・・・

でも新しいものは出ないようなので、がんばってみました。

もう一度マンガを読んで(こちらも前に出た傑作集で保存)、

その感動を胸に突き進みました。

 

いあやぁ・・・勉強になりました。

戀人、變人、野蠻人、この違い画面でわかるかしら・・・

こんなのは序の口、黙は默、実は實などなど、経験値で読むありさま。

「舊い」って見たこともない漢字、これには苦労しました。

学生時代の漢字辞典は捨ててしまったし。

でも今は便利ですね、携帯に「くさかんむりに化」と入力すれば「花」

まぁ、そんな簡単なものではないけれど。

漢字をバラバラにして、「草冠に隹に臼」これで「旧い」、

「旧い」の旧字体なんて駄洒落みたいなお話し・・・

 

さて本題、「白き処女地」は1900年代の初めに書かれた、

フランスから移住してきたカナダの開墾者の子孫のお話し。

ちょうど今の朝ドラの「なつぞら」を彷彿とさせるような・・・

「なつぞら」のおじいちゃんは開拓した土地に根を下して生活していますが、

シャプドレーヌ家のお父さんは、森を拓いて畑ができると、

更に深い森の奥の未開の土地にひきつけられてしまうのです。

わかるような、わからないような・・・

フロンティアスピリッツというやつですか・・・?

その娘、マリア・シャプドレーヌ、

彼女が結婚を約束したフランソワは森で命を落としてしまう。

その後、アメリカで暮らすロランゾや、近所に住むユトロプに求婚され・・・

 

1977年、12歳だった私はマンガで読んで、

「私ならフランソワを想って一生独身を通すわ

なんて乙女なことを思ったものです。

自分自身が結婚して母親となった後は、マリアの選択に共感したものです。

子どものころ「クォ・ヴァディス」を読んだ時は、

お金持ちの貴族の青年に言い寄られたリギアが何故拒むのかわからなかった。

20代になって原作で読んで、宗教観の違いが理解できた。

やはり面白いものですね、自分の成長が見れるというのは。

 

ルイ・エモン作「白き処女地」、

原作では物語のそこかしこに厳しいカナダの自然や開拓者の生活が描かれています。

文月今日子さんのマンガではフランソワ・パラディさん、とってもステキなんです

物語も解りやすく感動的に描かれています。

映画にもなっているそうなので、観てみたい気がしますが、

映画の方もずいぶん旧い時代のものです。

 

 

 

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ポールとヴィルジニー

2019年09月19日 | 読書、詩など

先日、長男の部屋の押し入れにあるという本を探しに行った時の事。

暑い中、今は主不在の部屋の押し入れに頭を突っ込んで汗だくで探し物。

「あ、こんな本買ったんだ、私も持ってるのに」というのがいくつか。

そんな話をしたら「蔵書管理アプリはバーコード読み込むだけだよ」

と教えてもらったので、さっそく試してみました。

なかなか楽しい作業でした。

が、私の持っている本にはバーコードがついてないものもある、古すぎて。

そういう本は代わりにISBNコードなるものを入力するのですが、

それすらない本もある・・・(それは更に古すぎるから?)

そんな古すぎる本はやはりとっても読みにくいのですが、

思い入れがあって処分しづらい本もあります。

でも・・・

 

ありましたね・・・光文社古典新訳文庫で。

この「ポールとヴィルジニー」というお話、子供のころ読んだなつかしいお話です。

そう、トイレでベルばらを隠れて読んだよりも少し前のこと、

小学校の図書館で「世界少女名作全集」みたいなシリーズで読んだ記憶が。

数年前もう一度読みたくてネットで探して買ったのが黄ばんだぼろぼろの本。

やっと探してこれしかなくて・・・、でも読めなくて大事にしまってありました。

蔵書管理アプリに入力するどころではありませんが、はたと思い立って探したら、

ありましたね・・・光文社古典新訳文庫で。

 

というわけで届いたその晩に夜更かしして読みました。

やはりもうあの頃のみずみずしい感性がなくなってしまっていて、

あの頃ほどの感動はないけれど、

45年ぶりくらいに読んだのに、そこかしこにしっかり覚えている場面が。

挿絵も19世紀に出版されたものと同じ木版画が載っていて、懐かしく読みました。

かのナポレオンの愛読書でもあったというこの物語、

ありきたりの悲劇ですが、少女のころは感動したものです。

離れ離れになった恋しい幼なじみに送った手紙、

同封した巾着に刺繍した糸が彼女の美しい金髪だった・・・

そうそう、ここよく覚えてる、と懐かしく思い出しました。

 

出版社の回し者ではありませんが、もう一冊買ってしまいました。

だって、やっぱり無理そうです 息子が貸してくれた岩波文庫版は

Amazonのレビューにも書いてあったのよ~、

「岩波文庫と違いわかりやすく平易な表現であったので読みやすかった。

 ~中略~ 読むならこちらの方を勧めたい Oさん」

こちらは届いた日に一晩で、というわけにはいかないけれど、

今読んでいる本が読み終わったらチャレンジしてみます。

 

でもちゃんと岩波文庫も読了してますから(言い訳)

ということは私の好みや理解力のせいかもしれませんね。

岩波さん、ごめんなさい。

 

そうそう、更に本棚の奥深くから出てきたこのアンティーク、

これも小学校の図書館で少女名作全集で読んだ「クォ ヴァディス」

なんと岩波文庫 上・中・下、なかなかないですよ「中」までは。

これは何度か読み返しました、と言っても年号が変わる頻度ですが。

よく言われることですが、感銘を受けた本はそれを読む年齢でも感想が変わるから、

年齢を重ねるごとに読み返すといい、と。

読書好きだった母からも言われたことがあります。

この「クォ ヴァディス」を読むたびにそれを実感しました。

自分の成長とか、備えつつあった打算とか、そんなのを実感。

令和になって、50代になって、またもう一度読んでみましょうか・・・

 さらに人間として成長した自分を実感できるでしょうか。

とりあえず身に染みるほど実感するのは体の衰え・・・

 

 

 

 

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小説 フランス革命 全18巻

2019年09月12日 | 読書、詩など

朝夕とっても涼しくなりましたね。

こんなに涼しくて、でも昼間は熱中症要注意ですって。

 

ここ半年以上、私が日夜欠かさず続けていたのが読書。

やっと読了しました。

初めに全巻揃えてから読み始めようと、箱買いしたのが1月の終わり。

箱で買うのはチューハイとお茶くらいだったけれど、

1巻ずつ読み終わってから次を買いに行くのも億劫だし・・・

近所の本屋さんで全巻揃って並んでるのを見たことなかったので。

最近はその本の内容も大事ですが、活字の大きさや書体が読みやすいか、

それも大事なポイントなので、一応本屋さんの店頭で確かめてから・・・。

それもひとえに老眼のせい・・・

なので岩波文庫とかはとっても読みにくい・・・

でも最近、岩波ジュニア新書というのを見つけて、

これが本によっては「ホントにジュニア向け!?」なんてのもありますが。

 

フランス革命、私くらいの年齢のおばさんには馴染み深いカテゴリーですよね。

そう、「ベルサイユのばら」読みました、小学校のトイレで。

なぜトイレ!? というと、マンガ持ち込み禁止だったので。

隠れてみんなで読んでたけど、先生は気付いていたかも。

優しく厳しくおおらかな大好きな先生だった・・・。

宝塚ヴァージョンで観たのは30歳過ぎてから。

なので私のアントワネットは花総まりちゃん。

フェルゼンは和央ようかさんか、湖月わたるさん。

オスカル様は朝海ひかるちゃんかな・・・

 

そんなさらっとした知識しかないフランス革命に俄然興味を持ったのは

ダヴィッド作のたった1枚のこの絵、というかスケッチ。

中野京子さんの「怖い絵」で読んだのだけれど、

ギロチンに向かう元王妃の背筋を伸ばした高貴な姿に感動。

そしてそのアントワネットやルイ16世を処刑したサンソン、

彼は一体どんなに恐ろし気な人間だったのだろうか・・・

興味は尽きず、サンソンに関する数冊の本を読んだ後、全18巻にたどり着いた・・・

というわけなのです。

 

色々と小難しい本を読む前に初めに読めばよかった、

と思えるほど読みやすく、最後まで興味は尽きることなく、

次々とページをめくり、次々と箱から続巻を取り出すのが楽しみで。

もちろん史実に沿って書かれてはいますが、

史実だけを延々と並べていては、読み続けるのは私には困難。

それぞれの人物の細かい言葉などは著者の「技」なんでしょう。

女の私にはわからない「男」の心理などは、

佐藤賢一さんの「人となり」などが含まれているような気がしました。

ルイ16世の夫として父親としての考えなどは、

もちろん資料として残っているものを参考にされているのでしょが、

細やかなセリフなどには、著者の男性としての責任感などが垣間見られるような。

 

歴史の授業や参考書などで数行で終わらせている歴史の一幕、

でももちろん人間の一生は数行では語れない。

ロベスピエールなども今までのイメージとはすっかり変わってしまった。

「フランス革命期の政治家で、やがて恐怖政治を敷いて断頭台に送られる」

というイメージが。

やはり一行では語れないなぁ。

 

ところでそのロベスピエールさん、

同年代のベルばら愛読者はみんな知っているのですが、

ナント身近な若い男子たちは知らないって\(◎o◎)/!

国立大学卒の子も知らないって!

わが息子も「何ピエールさん?クスリで捕まった人?」

それはちょっと、というかかなり違うぞ、息子よ。

 

楽しい8か月間でしたが、先を急ぐあまり走り読みした部分もあるので、

またじっくりと読み返そうと思うけれど、

その前に色々と買いあさった関連の本も読まなくては。

件の岩波ジュニア新書「フランス革命 歴史における劇薬」

先に読んで理解半不能だったけれど、もう一度チャレンジ。

(でもホントにジュニア向け?)

同じ岩波ジュニア新書でも「お菓子でたどるフランス史」は

きれいでおいしそうなイラストが楽しい本。

その他に死刑執行人サンソンの本を書かれた安達正勝さんの本は読みやすく

「物語 フランス革命」も控えています。

でも最近の読書でずっと気になる本が「社会契約論」、

学校の授業でしか出てこなかったルソー著、読んでみたいが恐怖の岩波文庫。

試し読みしたいけど、と長男と話したら「ぼくの部屋の押し入れにあるよ」 

さすがわが息子

 

毎日毎日こんなに楽しくて、ますますおひとりさま生活にどっぷりです。

本とネコがいたら、何もいらな~い。

あっ、それから音楽もね♪

 

 

 

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ツルゲーネフ

2019年02月21日 | 読書、詩など

一月はプラハ響のコンサートと、ロマンティック・ロシア展、

そして昨秋から予定していた家族の食事会(といっても夫とばあさんと三人)も終わり、

もう今年のイベントはこれで終了くらいの息切れ状態。

食事会もメンバーは地味な感じでしたが、内容が濃厚で楽しかったのです。

それはまた次にでも忘備録。

 

先日のロシア展以来、個人的にロシアブーム再来の私。

本棚から古~い本を出してきました。

ツルゲーネフの「父と子」。

ツルゲーネフといえば「はつ恋」が有名でしょうか。

ロシア展では「あいびき」をモチーフにした少女の絵がありましたが。

この本は私が15歳くらいの時に買ったものです。

あまりにも難解で読みかけだったのですが、途中で挫折した理由は他にも・・・

文字も小さくて読みにくいのですが、格子縞の洋袴って・・・

すべてがこんな感じで古臭い、ロシアは露西亜だし・・・読みにくいったら。

 

で、新改訂版っていうのかしら、現代的に読みやすくなったのを買ってきました。

 

左が昭和26年発行のもの、右が平成10年発行。表紙は古いものの方が好みですが。

(格子縞の洋袴=チェックのズボン)

活字が新しく、多少文字も大きくなり、もちろん露西亜もロシアなので読みやすく、

一気に読んでしまいました。

残念ながら夏の時季のお話なので、大好きなトロイカのシーンなどはなかったのですが、

う~ん・・・なんといえばいいのかしら・・・

主人公のバザーロフは宗教をも否定するニヒリストなのに、

人間には抗い難い神の御意思には逆らえなかったのだな・・・と。

 

なぜ15の私がこのような本を買ったのかといえば、

そのころの私はニヒリストなるものに非常に関心を抱いていたのだった・・・

 

15の私・・・といえば、アンジェラ・アキさんの名曲、大好きです。

今でもいつでも、涙なしでは聴くことはできない・・・

自分自身が15のころに特別辛い出来事があったわけではなけれど、

年齢的に不安定なあのころ・・・まるでいつも大地がぐらぐらしているような感覚があった。

今振り返れば、不安定どころか、とてつもなく大きな未来が開けていたはずの15のころ。

今の私には遠い昔ですが。

 

最近、上司が転勤していきました。もうお会いすることはないでしょう・・・

5年以上一緒に仕事しました。

私が今の仕事に代わって数か月後にその上司はやってきました。

丸かぶりでした(南南東とかを向いて食べる巻き寿司ではありません)。

思い出すのも恐ろしい日々だったので詳しくは語りませんが、

そろそろ限界も見えてきたころ・・・神様は私の味方でした。

一生懸命がんばって、心の中では泣きながらも嫌な顔もせず仕事に励みました。

 

少し前、ちょっと限界が見え始めたあのころの私に、言いたい。

「がんばれ、あとちょっとだよ」って。

15でもない、もう50すぎの私に、だけど。

 

時々この日記にも書いていたと思う、上司の顔が怖い・・・などなど。

顔の造形が、ってことではなく、機嫌がよかったり悪かったり。

その機嫌が悪い時の相手かまわず不機嫌アピールがすごい。

人間性が嫌、人柄が信頼できない(総理と同じ理由で嫌われるなんてすごいことだけど)。

私はそういう面が見えてしまうと、仮に相手がご機嫌な時でも性根の部分が透けて見えるようで、

今思えば、心の中で拒否していた気持ちが相手にも伝わっていたかも。

なるべく避けていたし、別に頼らなくても仕事に支障はないし。

解らないこと、困ったことがあっても自分で調べて解決したし。

でも他の人は愛想笑いを浮かべて、頼ったふりして仕事を頼んでいたんだよ・・・

そうやって心の塀を乗り越えて仲良くやっていた、ように見えた。

私は自分で武装して、ますます塀を壁塗りして堅固なものにしていったのかも。

 

まぁもういないから、どうでもいいんだけど。

でも、時々移動先から返品されてくる社員がいるんだよね。

移動先の皆さんが、こちらのみんなのように忍耐強い人たちでありますように。

 

 

 

 

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