BOXING観戦日記

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IBF世界バンタム級タイトルマッチ

2010-08-23 15:10:20 | Boxing
王者 ヨニー・ペレス VS 挑戦者 アブネル・マレス

ペレス マジョリティドローで防衛

考察 ~ペレス~

強く大きく振ってくる相手に対して、
対策通りでもあるし、いつもどおりでもある鋭角なパンチ。
外からのパンチには内から撃ち抜くのは、
アップライトかつリーチに長けた選手の基礎とはいえ、
それだけでボクシングをするにはもうひとつの武器が必要。
それは圧倒的なスピード、もしくは距離感。
徳山はそのいずれもを持っていたが、
そんな選手は世界的にも稀有だろう。
この王者は黒人選手にしてメンタルが強く、
迎え撃つ気質がこの結果を招いたものと思う。
もしもゴングから弱気にアウトボクシングでポイント荒稼ぎで
もっとあっさり勝利したものとも思える。
アグベコ戦と同じボクシングをしたはずなのに
まったく異なる選手に見えてしまうのがボクシングの面白いところ。

考察 ~マレス~

序盤の立ち上がりは素晴らしく、出入りに強打と軽打を交え、
特にいきなりタイミングの合った大振り気味の左右のカウンターは
自身のリズム構築に大いに貢献した。
しかし、その分スタミナの配分に少々誤算アリ。
足を使うのは悪いことではなく、戦術の一環として採用するのならば
展開を支配するのに役立つ。
ただし、そのこと自体が自分のリズムを崩すこともあり得る。
足を使いながらパンチを打つのは容易なことではなく、
実際にこの選手もさほど上手くはなかった。
足を踏みしめての連打は対照的に肩から肘の連動が効いていて、
やや軽めの自身のパンチの威力を軌道でカバーしている。
しかし、このファイトスタイルは確かに長谷川のような
カウンターパンチャーにはかなり分が悪そうだ。
GBPのホープは割とひ弱そうな印象が付きまとうが、
この若者はどうしてなかなかスピリットを感じさせてくれる。

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