王者 アンドレ・ウォード VS 挑戦者 アラン・グリーン
ウォード 判定勝利
考察 ~ウォード~
ケスラー戦のスピーディなジャブと出入りの立ち上がりから一転、
ジャブをpower shotとすることでいきなり相手の出鼻をくじくことに成功した。
もともとスピードには雲泥の差があるので今日はパワーで魅せますか、
と考えていたのならばそれは油断・・・ ではなく大いなる自信。
ダッキングを得意とする選手だが、中腰から頭を下げて潜り込んで打つのが
これほど上手いとは思わなかった。
懐に入ってからは低い重心と背骨を軸にした小さな連打でインサイドから
面白いように連打を打つことができ、なおかつ被弾することもなかった。
攻防一体を追求するとケスラー戦のようなスタイルになるのかと感じたが、
相手の懐でもアウトボクシングができるとは想像以上だ。
この手のボクサーは相手の全体像を視界に収めた状態で戦うことで
自身のスピード、技術を最大限に活かすものだと考えていた。
事実、同じ系統のメイウェザーはその距離で最高のパフォーマンスを発揮する。
しかし、ウォードがこの試合で披露したパフォーマンスは
相手の体重、重心の位置から息遣いまでを”目”ではなく”肌”で読み取ったからこそと思える。
アマキャリアで身につくものではなく、かといってプロの戦歴はまだ浅い。
トレーナーの優れた指導によるものか、両親から与えられたセンスの為せる業か、
はたまたsumo wrestlingを研究しているのか。
スキルのみならずボクシングIQの高さでもスーパーシックスをリードする存在であることを証明した。
カルザゲの後継者に最も近い男としての地位を確立したと断言できる。
考察 ~グリーン~
容易に懐に入られ、容易に両差しで寄り切られ、
容易にパンチを上下に浴び続けた。
まさに蛇に見込まれた蛙状態だったと言える。
カルザゲと相対した時のJ・レイシーを彷彿させるほど
何もせず、何もできず、また何もさせてもらえなかった。
相手の入り際にも密着してからも左ボディを狙おうという意図は随所に見えたが、
スピードの差、そして駆け引きの上手さの差で隙は何一つ見つけられなかった。
その様はさらにたとえるならメイウェザーvsモズリーの3ラウンド以降のようでもあった。
アウトボクシングを仕掛けられると予想していたものと思われるが、
想定外の超接近戦を挑まれ、軽いパニックに陥っていたように映った。
ボクサーの心理状態はring entryの際の表情によく顕れると言うが、
ラウンド終了後にコーナーに帰る際の表情、何気ない仕種、足取りの重さもしくは軽さには
フィジカルとメンタルの両方がより素直に現れる。
焦り、迷い、混乱から抑うつに至ったのではないかとも感じられたが、
次戦もタイトルマッチで相手もケスラーと汚名返上には申し分ない。
観るもの全ての予想を超越する展開続きのスーパーシックス。
この試合だけでグリーンをwrite offするのは時期尚早だろう。
ジョーは「アラン・グリーンはアカン・グリーンでした」
とか何とか言うと予想していたが外れてしまった。
俺もだいぶオッサンになってきたってことか。
ウォード 判定勝利
考察 ~ウォード~
ケスラー戦のスピーディなジャブと出入りの立ち上がりから一転、
ジャブをpower shotとすることでいきなり相手の出鼻をくじくことに成功した。
もともとスピードには雲泥の差があるので今日はパワーで魅せますか、
と考えていたのならばそれは油断・・・ ではなく大いなる自信。
ダッキングを得意とする選手だが、中腰から頭を下げて潜り込んで打つのが
これほど上手いとは思わなかった。
懐に入ってからは低い重心と背骨を軸にした小さな連打でインサイドから
面白いように連打を打つことができ、なおかつ被弾することもなかった。
攻防一体を追求するとケスラー戦のようなスタイルになるのかと感じたが、
相手の懐でもアウトボクシングができるとは想像以上だ。
この手のボクサーは相手の全体像を視界に収めた状態で戦うことで
自身のスピード、技術を最大限に活かすものだと考えていた。
事実、同じ系統のメイウェザーはその距離で最高のパフォーマンスを発揮する。
しかし、ウォードがこの試合で披露したパフォーマンスは
相手の体重、重心の位置から息遣いまでを”目”ではなく”肌”で読み取ったからこそと思える。
アマキャリアで身につくものではなく、かといってプロの戦歴はまだ浅い。
トレーナーの優れた指導によるものか、両親から与えられたセンスの為せる業か、
はたまたsumo wrestlingを研究しているのか。
スキルのみならずボクシングIQの高さでもスーパーシックスをリードする存在であることを証明した。
カルザゲの後継者に最も近い男としての地位を確立したと断言できる。
考察 ~グリーン~
容易に懐に入られ、容易に両差しで寄り切られ、
容易にパンチを上下に浴び続けた。
まさに蛇に見込まれた蛙状態だったと言える。
カルザゲと相対した時のJ・レイシーを彷彿させるほど
何もせず、何もできず、また何もさせてもらえなかった。
相手の入り際にも密着してからも左ボディを狙おうという意図は随所に見えたが、
スピードの差、そして駆け引きの上手さの差で隙は何一つ見つけられなかった。
その様はさらにたとえるならメイウェザーvsモズリーの3ラウンド以降のようでもあった。
アウトボクシングを仕掛けられると予想していたものと思われるが、
想定外の超接近戦を挑まれ、軽いパニックに陥っていたように映った。
ボクサーの心理状態はring entryの際の表情によく顕れると言うが、
ラウンド終了後にコーナーに帰る際の表情、何気ない仕種、足取りの重さもしくは軽さには
フィジカルとメンタルの両方がより素直に現れる。
焦り、迷い、混乱から抑うつに至ったのではないかとも感じられたが、
次戦もタイトルマッチで相手もケスラーと汚名返上には申し分ない。
観るもの全ての予想を超越する展開続きのスーパーシックス。
この試合だけでグリーンをwrite offするのは時期尚早だろう。
ジョーは「アラン・グリーンはアカン・グリーンでした」
とか何とか言うと予想していたが外れてしまった。
俺もだいぶオッサンになってきたってことか。