王者 カール・フロッチ VS 挑戦者 グレン・ジョンソン
フロッチ 判定勝ち
考察 ~フロッチ~
アブラハム相手に自身満々でジャブを突き刺しまくった王者にして
このジョンソンの重圧に下がらざるを得なくなることに軽い驚きを禁じ得ない。
肉を切らせて骨を断つのをポリシーとするこの男が、
ラウンド中のメリハリ(あまりついていなかったが)でポイントを奪取しようと
考えた背景には様々な理由、要因があるものと考えられる。
たとえば減量苦、調整失敗、神経質になっても仕方ない相手ホームでの試合、
強豪との連戦が義務付けられたリーグ戦、トーナメント故のメンタルの疲弊
ということもあるかもしれない。
ポイントを上げるための策として、威力を殺してスピードを上乗せするための
オープン気味でのフック連打と、リング狭しと時に相手に背を向けるほどに
足を使い、打ち合いを拒否した。
自身のディフェンスの拠り所である懐の深さとタフネスが、
相手のディフェンスの拠り所であるガード、ブロック、体のflexibilityに
決して好相性ではないことにも起因する。
打たれるスタイルと打たせるスタイルは似て非なるものなのだ。
考察 ~ジョンソン~
おっさんボクサーの星といえば、管理人的にはホプキンスよりもこちらを推す。
年齢という要素にファンのpathosとsympathyが絶妙なブレンドで反映されるからだ。
そこには壊されるかもしれないという懸念と勝って欲しいという願いの
ambivalentな思いが不可分だからだ。
負け数の多さが現代ボクシングのトップどころでは突出しているが、
それよりも密かにキャリアクラッシャーであるところに管理人は恐ろしさを感じる。
たとえばロイ・ジョーンズJrを本当に破壊したのはターバーではなくジョンソンであろうし、
C・ドーソンから若々しさを奪い、パスカルへの敗北の布石となったのもジョンソンだ。
しかし、負けの数にはやはり背景がある。
長距離からのストレート系のパンチにはガードがはまるのだが、
自身も鋭角的な右ストレートを攻撃の基調とするだけに徹底的に距離を取られると噛み合わなかった。
またインサイドではガードの置きどころゆえに軽目の左右フック連打にも悩まされ、
一発で決定的なダメージを食うことは数度しかなかったものの、
自身も得意のパターンである右の打ち下ろしは効果的に使えなかった。
軽いパンチであっても防御したくなるのはボクサーの常。
結果には釈然としないだろうが、内容としては敗北だった。
しかし、これでgatekeeper的な意味での商品価値はキープされましたね。
フロッチ 判定勝ち
考察 ~フロッチ~
アブラハム相手に自身満々でジャブを突き刺しまくった王者にして
このジョンソンの重圧に下がらざるを得なくなることに軽い驚きを禁じ得ない。
肉を切らせて骨を断つのをポリシーとするこの男が、
ラウンド中のメリハリ(あまりついていなかったが)でポイントを奪取しようと
考えた背景には様々な理由、要因があるものと考えられる。
たとえば減量苦、調整失敗、神経質になっても仕方ない相手ホームでの試合、
強豪との連戦が義務付けられたリーグ戦、トーナメント故のメンタルの疲弊
ということもあるかもしれない。
ポイントを上げるための策として、威力を殺してスピードを上乗せするための
オープン気味でのフック連打と、リング狭しと時に相手に背を向けるほどに
足を使い、打ち合いを拒否した。
自身のディフェンスの拠り所である懐の深さとタフネスが、
相手のディフェンスの拠り所であるガード、ブロック、体のflexibilityに
決して好相性ではないことにも起因する。
打たれるスタイルと打たせるスタイルは似て非なるものなのだ。
考察 ~ジョンソン~
おっさんボクサーの星といえば、管理人的にはホプキンスよりもこちらを推す。
年齢という要素にファンのpathosとsympathyが絶妙なブレンドで反映されるからだ。
そこには壊されるかもしれないという懸念と勝って欲しいという願いの
ambivalentな思いが不可分だからだ。
負け数の多さが現代ボクシングのトップどころでは突出しているが、
それよりも密かにキャリアクラッシャーであるところに管理人は恐ろしさを感じる。
たとえばロイ・ジョーンズJrを本当に破壊したのはターバーではなくジョンソンであろうし、
C・ドーソンから若々しさを奪い、パスカルへの敗北の布石となったのもジョンソンだ。
しかし、負けの数にはやはり背景がある。
長距離からのストレート系のパンチにはガードがはまるのだが、
自身も鋭角的な右ストレートを攻撃の基調とするだけに徹底的に距離を取られると噛み合わなかった。
またインサイドではガードの置きどころゆえに軽目の左右フック連打にも悩まされ、
一発で決定的なダメージを食うことは数度しかなかったものの、
自身も得意のパターンである右の打ち下ろしは効果的に使えなかった。
軽いパンチであっても防御したくなるのはボクサーの常。
結果には釈然としないだろうが、内容としては敗北だった。
しかし、これでgatekeeper的な意味での商品価値はキープされましたね。