ドネア 9ラウンドTKO勝利
考察 ~ドネア~
一時期は慢性的な拳の怪我やプロモーターとの確執で不活発だったが、
やはりボクサーは、特に若いうちは、試合してナンボか。
カウンターの左フック一閃のイメージが強烈だが、
実際には左アッパーに右ストレートも重く、さらに切れる。
序盤は西岡のハイガードを突き崩すことはできなかったが、
自在に手数を出すうちに完全にリズムを作れた。
ドネアは元々ボリュームパンチャーではなく、
ワン・ツー・スリーからステップバックもしくはサイドステップで
様子見を繰り返すタイプ。
この試合でもそれは顕著だったが、とにかく相手のリターンがないので、
完全にリズムに乗れた。
バスケスJr戦はリターンにやや手こずり、
マセブラ戦では強引に詰める過程で不用意に被弾していたが、
そうした短所が修正されたのか、出なかっただけなのか。
とにかく西岡にとっては付け入る隙が見いだせなかった。
フィニッシュもロープを背にしながら実は相手を誘い込んで、
狙いすました右ストレート一閃。
クロスカウンターはスリリングだが、
このような正調カウンターには思わずため息が出る。
スピードとパワー、技術でも上回られ、経験においても互角以上だったか。
バンタム、Sバンタム近辺の日本ボクサーのリベンジなど夢のまた夢だろう。
リゴンドーとの真の頂上決戦が見たい。
考察 ~西岡~
ブランクの影響はないと予想していたが、
さすがにそれは楽観が過ぎていたようだ。
明らかに動きが切れておらず、減量苦があったようにも思えた。
軽量後に日の丸の旗に上半身を包んだのも皮膚のかさつきなどを
見られたくないという心理に基づくものだったのだろうか。
1ラウンドを観た時にパッと思い浮かんだのは、ミハレスに挑んだ菊井。
僅か1ラウンドでどう見ても勝ち目がないと見ている側に伝わった。
ジョニゴン戦では常に右ガードの高さを維持しながらも
打つ構えを見せ、実際には打っていた。
この試合では右ガードを維持することだけで精一杯だった。
ドネアの左フックはサウスポーの右ジャブに優るスピードで
飛来してくるので、不用意に右が出せないのは分かるが、
西岡ほどのメンタルタフネスの持ち主が臆してしまうのも解せない。
葛西トレーナーあたりが、
「俺はバスケス相手に不用意にジャブを出して倒された。
いいか、お前は気をつけろ」とかいうアドバイスにならない
ことを言ったのかと勘ぐってしまうほどだ。
唯一の見せ場は6ラウンド。
ダックで回避しようとした瞬間に左アッパーが突き上げられた。
本人の意識の中では何をもらったのかさっぱりだったろう。
ダウン後に開き直って左ストレートを振るったが、
これには踏み込みがなかった。
あの2発でドネアも一瞬だけ怯んだが……
それにしても2度目のダウンのダメージは深刻だった。
軽いカウンターの右ストに見えたか、綺麗顔面にヒットし、
腰からストーンと落ちた。
ジョニゴン戦で喫したダウンは尻餅だったが、
このダウンでは腰がキャンバスに着いた瞬間に
交通事故でムチウチになる時に見られるような後頭部の上下動があった。
本田会長が言っていた「ダメージを受ける前に辞めたほうがいい」
という言葉そのままの、賢明なタオル投入だったと思う。
ありがとう、西岡。
同じ尼崎市民として、あなたの芯の強さを誇りに思う。
考察 ~ドネア~
一時期は慢性的な拳の怪我やプロモーターとの確執で不活発だったが、
やはりボクサーは、特に若いうちは、試合してナンボか。
カウンターの左フック一閃のイメージが強烈だが、
実際には左アッパーに右ストレートも重く、さらに切れる。
序盤は西岡のハイガードを突き崩すことはできなかったが、
自在に手数を出すうちに完全にリズムを作れた。
ドネアは元々ボリュームパンチャーではなく、
ワン・ツー・スリーからステップバックもしくはサイドステップで
様子見を繰り返すタイプ。
この試合でもそれは顕著だったが、とにかく相手のリターンがないので、
完全にリズムに乗れた。
バスケスJr戦はリターンにやや手こずり、
マセブラ戦では強引に詰める過程で不用意に被弾していたが、
そうした短所が修正されたのか、出なかっただけなのか。
とにかく西岡にとっては付け入る隙が見いだせなかった。
フィニッシュもロープを背にしながら実は相手を誘い込んで、
狙いすました右ストレート一閃。
クロスカウンターはスリリングだが、
このような正調カウンターには思わずため息が出る。
スピードとパワー、技術でも上回られ、経験においても互角以上だったか。
バンタム、Sバンタム近辺の日本ボクサーのリベンジなど夢のまた夢だろう。
リゴンドーとの真の頂上決戦が見たい。
考察 ~西岡~
ブランクの影響はないと予想していたが、
さすがにそれは楽観が過ぎていたようだ。
明らかに動きが切れておらず、減量苦があったようにも思えた。
軽量後に日の丸の旗に上半身を包んだのも皮膚のかさつきなどを
見られたくないという心理に基づくものだったのだろうか。
1ラウンドを観た時にパッと思い浮かんだのは、ミハレスに挑んだ菊井。
僅か1ラウンドでどう見ても勝ち目がないと見ている側に伝わった。
ジョニゴン戦では常に右ガードの高さを維持しながらも
打つ構えを見せ、実際には打っていた。
この試合では右ガードを維持することだけで精一杯だった。
ドネアの左フックはサウスポーの右ジャブに優るスピードで
飛来してくるので、不用意に右が出せないのは分かるが、
西岡ほどのメンタルタフネスの持ち主が臆してしまうのも解せない。
葛西トレーナーあたりが、
「俺はバスケス相手に不用意にジャブを出して倒された。
いいか、お前は気をつけろ」とかいうアドバイスにならない
ことを言ったのかと勘ぐってしまうほどだ。
唯一の見せ場は6ラウンド。
ダックで回避しようとした瞬間に左アッパーが突き上げられた。
本人の意識の中では何をもらったのかさっぱりだったろう。
ダウン後に開き直って左ストレートを振るったが、
これには踏み込みがなかった。
あの2発でドネアも一瞬だけ怯んだが……
それにしても2度目のダウンのダメージは深刻だった。
軽いカウンターの右ストに見えたか、綺麗顔面にヒットし、
腰からストーンと落ちた。
ジョニゴン戦で喫したダウンは尻餅だったが、
このダウンでは腰がキャンバスに着いた瞬間に
交通事故でムチウチになる時に見られるような後頭部の上下動があった。
本田会長が言っていた「ダメージを受ける前に辞めたほうがいい」
という言葉そのままの、賢明なタオル投入だったと思う。
ありがとう、西岡。
同じ尼崎市民として、あなたの芯の強さを誇りに思う。