BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

The Battle of East and West 予想

2009-04-30 18:47:35 | Boxing
マニー・パッキャオの判定勝利と予想する。

メイウェザーSrの指導を仰ぐハットンのファイトスタイルが
相撲であろうと正統派ボクシングであろうと、これは変わらない。
Sライト級での試合、つまりパッキャオにとって未知の階級であることも、
この予想にはさしたる影響を与えない。
D・ディアズ戦の計量時のパッキャオの体つき、頬のこけ具合を見ても、
パッキャオはライト級でも苦しかったに違いない。
むしろウェルター級でのデラホーヤ戦の勝因は、
パッキャオの戦術&コンディション5割、デラの自滅が5割だったと見る。
ここからパッキャオの現在の適正階級はSライトであると判断する。
日本では過度の減量を一種の美徳と捉える風潮が根強くはびこっているが、
これは応用生物学的には極めて危険な思潮だ。
試合での体格差というadvantageを得るために必要以上の減量に走るのは
コンディション作りの失敗というリスクを背負うことになり、
さらに極端に言えば、人間としての寿命を縮めかねない行為だ。
ただでさえ、肉体的な労多くして実り少ないスポーツなのだ。
現代では年間でもせいぜい10試合が限界だ。
チャンピオンあるいはビッグネームともなれば年間3試合がベースとなる。
それだけファンへの露出が少なくなるわけで、調整失敗はますます許されない。
パッキャオほどのスーパースターとなればなおさらである。

ハットンについては直近のマリナッジ戦が出色の出来だったが、
これは相手のパンチの無さに巧妙につけこんだボクシングだったと見る。
その前の試合で見せた相手の左フックへの狼狽は
明らかにメイウェザー戦の後遺症で、これが完治したとは考えにくい。
ハットンのようなキャリアの持ち主、人気者となるとそう考えざるを得ない。
メイウェザーSrが「パッキャオは退がる時には真っ直ぐロープまで
退く傾向がある。我々はそこにつけこむ」と語っているが、
これは試合直前のpsychological gameの一環の発言だろう。
これを実行すればD・ディアズの二の舞を演じる可能性は高い。
かと言ってK・ヅュー、J・L・カスティーリョを見事に沈め、
メイウェザーJrにあっさり沈められたあの力士スタイルは、
左の残像がちらつく今のハットンには実行不可能と見る。
パッキャオがあれほど見事なカウンターを命中させ、
着弾の勢いのままにハットンがコーナーポストにめり込む場面はさすがに想像できない。
が、このスタイルならば手数とスピードに優るパッキャオが
中差の判定を拾うものと予想できる。

あれこれ理屈をつけてはみたが、ファンが望むのは「予想通りの試合」ではなく、
『予想以上の試合』なのである。
英国と比国の英雄同士の激突、純粋に楽しみたいと思っている。

WBA世界ミドル級タイトルマッチ

2009-04-29 09:44:21 | Boxing
王者 フェリックス・シュトルム VS 挑戦者 佐藤幸治

シュトルム 7ラウンドTKO勝利

youtube観戦だったため、実況、解説はドイツ語。
おかげでありのままの試合を堪能することができた。
日本語や英語、スペイン語だと意識が影響を受けてしまうから。

シュトルムのファイトプランはいつも通り。
あわてず騒がず驕らず、終始淡々とプランを遂行するのみ。
ジャブ、ブロッキング、パーリング、時に右から入る。
これだけだった。
これまでのシュトルム戦では気付かず、この試合で気付いたことが一つある。
それはシュトルムのパンチの引きの早さとガードへの移行のなめらかさ。
シュトルムに「あなたのボクシング技術の生命線は何ですか?」と尋ねたとしたら、
「パンチを放った軌道とスピードのままに腕を引き、素早くガードを構築し直すことさ」
とでも答えるのだろう。
おそらくこの姿勢がシュトルムのボクサーとしての
メンタルおよびファイトスタイルの盤石の土台となっているのだろう。
勝つためにあれこれ策を練るのではなく、
自分のボクシングを追求する過程が勝利するスタイルに合致したと言える。

竹原以来の偉業達成を期待された佐藤だが、相手が悪かった。
というよりも自分に足りない面がありすぎた、というほうが分かりやすいか。
ジャブで数え切れないほど顔面を跳ね上げられたが、
これは左のガードを極度に下げながらも、上体・頭を動かさないゆえで、
防御勘も世界レベルには程遠いことが明らかになった。
端的に表現してしまえば、反射神経に欠けているということ。
ただし、解剖生理学的にはこれは正しくない言説だ。
医学的に反射と呼称される反応は脳あるいは脊髄を介した
神経系の内臓ないしは筋肉への命令伝達過程を指すが、
これは外界から刺激を受容することで成立する生理現象なので
ボクシングにおいては役に立たない。
パンチをもらってから反応しても手遅れなのだから。
単純に視覚刺激から行動を起こす過程を他競技と比較しても分かる。
1mに満たない距離から40km/h超のパンチを防御する、あるいは回避するのは
野球の打者が150km/h超の速球を打ち返すよりも困難なはずだ。
バッティングセンターによく行く人ならば実感いただけるはずだが、
投手は普通はビーンボールなど投げてこない。
球はストライクゾーン内あるいはそれをわずかに外れたコースに飛んでくるのを
”事前に”知っているので、タイミングを合わせてバットを振っていけるわけだ。
モーションが極めて小さい、あるいは反応できないほどのクイックモーションで
投げ込んでくる投手など地球上に存在しない。
ボクシングにおいては、これが全球ビーンボールとなるわけで、
しかもモーションも野球の投手よりもはるかに小さい。
畢竟、反射ではなくキャリアに裏付けられた技術とそこからの予測で
ボクシングの精度を高めていくしかないわけだ。
佐藤には反射神経ではなくキャリアの蓄積が無かった。
過去のエントリで何度かキャリアを定義してきたが、
自らが目指すボクシングを確立する過程が佐藤には欠けていたんだな。
これは階級、拠点にする地域によってかなり限定されてしまうこともあるが、
それも含めてボクシング人生なのだ。
ほとんど全てのボクサーは「絶対に世界王者になってやる」という
希望、夢、信念もしくは勘違いで戦い続けている。
佐藤よ、泣いて泣いて泣きやんだら、部屋の壁に吊るしたそのグローブをまた嵌めてみないか?
気宇壮大な夢であろうと大いなる勘違いであろうと、戦い続ける者にファンは喝采を送るのだから。

シュトルムVS佐藤 海外記事

2009-04-25 18:20:05 | Translated Boxing News
以下はT・K・スチュワート氏によるフェリックス・シュトルムVS佐藤幸治の
世界タイトルマッチについてのboxingscene.comの記事の翻訳である。
原文についてはhttp://www.boxingscene.com/?m=show&id=19541を参照されたい。

一応追記を。
勝手にboxingscene.comの記事を日本語にしているわけでありません。
ちゃんと記者さんから許可を貰っていますので。

Felix Strum Defends Against a Hungry Koji Sato

T.K. Stewart

WBAミドル級タイトルホルダーのフェリックス・シュトルムと日本の佐藤幸治が、
2009年の世界戦線で最も忙しくなるであろう今週の土曜の夜、対戦する。

160lbで三度の戴冠を果たしているシュトルム(31勝2敗1分13KO)が、佐藤(14勝無敗13KO)
を迎え撃つのは自身の庭先であるドイツはクレーフェルトの地。シュトルム自身は前WBO
ミドル級のベルト保持者で、2004年のオスカー・デラホーヤ戦での不可解判定の犠牲者として
最もよく知られている。

シュトルムは2度目のWBA戴冠以降続いている防衛成功記録を6にまで伸ばすそうとしている。
対する28歳の佐藤は熱心なボクシングファンにとっても無名の男である。4年前にラスベガスで
プロデビューして以来、全ての試合を母国日本の地で戦ってきた。

この試合はアメリカではマスコミの注目を全く集めていない。だが、ボクシング熱の高いドイツでは
このカードの前売りチケットがすでに8000枚以上売れているという。

シュトルムVS佐藤はウニヴェルスム・プロモーションの"Champions Night(王者たちの夜)"と銘打たれた
興行のメインイベントで、前座では現WBOスーパーミドル級王者カロリー・バルザイと元WBAミドル級
ベルト保持者で現在42歳となったマセリノ・マソーとの激突も予定されている。

佐藤は先週末にドイツのテレビ番組に出演した際、1ラウンドでシュトルムをノックアウトする予定だと語り
物議を醸したが、月曜日の共同記者会見では佐藤は先のコメントを取り下げた。

「確かに1ラウンドKOを予告はしたが、チャンピオンへの敬意は忘れていない」と語る佐藤は、
タイトルマッチの開催を聞いたときに比べて、細く弱々しく見えた。

「この国では自分は余所者だということを意識していなかった。謝罪の意を表するとともに、
侮辱の意思はなかったことを明らかにしたい。ここドイツで試合ができるということは自分に
とっては大変な名誉。ドイツのファンに良いパフォーマンスを見せたいと思うし、シュトルムは
ドイツの素晴らしさを日本に印象付ける素晴らしい大使だ」

佐藤は身長約180cmで攻撃的で手数が多く、対戦相手に真っ直ぐ向かっていくタイプだが、
スピードはほとんどないボクサーだ。体の使い方についても変則なところは皆無の正統派である。
しかし、大きく振るってくるパンチにはかなりの威力があり、左フックでボディをえぐりにくる
傾向がある。このパンチはかなりの威力を秘めており、佐藤にとって鍵となるだろう。左のジャブ
も機能的だが、一発をしっかりと打ってくるタイプで、連打はしてこない。

経験で大きく優る30歳のシュトルムは、賭け率で圧倒的にリードしているように防衛成功が
予想されており、40ラウンド未満のプロ経験しかない佐藤に対して判定勝ちとの見方が
最有力だ。

勝手に現役P4Pランキング作り

2009-04-19 20:54:05 | Boxing
1位 マニー・パッキャオ(ライト~Sライト)
2位 ファン・マヌエル・マルケス(ライト)
3位 バーナード・ホプキンス(Lヘビー)
4位 ポール・ウィリアムス(ウェルター~ミドル)
5位 セルヒオ・マルチネス(Sウェルター)
6位 シェーン・モズリー(ウェルター)
7位 長谷川穂積(バンタム)
8位 ノニト・ドネア(フライ)
9位 ビタリ・クリチコ(ヘビー)
10位 アルツール・アブラハム(ミドル)

1~3位の選定には異論は出ないだろう。
この中で多少の順位の入れ替わりがあったにしても、
この3名以外がトップスロットを占めるのは考えにくい。
5位以下は完全に管理人の主観的判断である。
なんでマルチネスやドネアが入ってるんだと
お怒りの向きもあろうが、そこはご容赦を。
というかやっとCATVやらネットの工事日が決まりました。
パックマンVSヒットマンにはぎりぎりで間に合いそうです。
逆に言うとそれまではボクシング観戦はおあずけ・・・
何かすることでボクシング熱を発散させたいわけです。
医学的ボクシング論やら海外記事の翻訳やら、
楽しいんですけど書き始めると終わりません。
ですので頭をすっきりさせる意味でも私的P4Pランク作りをば。
納得いきますでしょうか?
それとも「あんた、見る目ないねぇ」という感じでしょうか?

皆様はどういったパウンド・フォー・パウンドランキングをお持ちですか?

小松則幸

2009-04-14 07:03:39 | Boxing
今はただもう冥福を祈ることしかできない。
なぜこんなことになったのか・・・
ボクサー小松は内藤との日本・東洋ダブルタイトルマッチで、
右アッパーからの変則右フックで沈められたときに
すでに破壊されていたのかもしれない。
だが、人間としての小松にはまだまだ時間はあったはずだ。
私は小松と年齢が近しいのでなおさらそう感じる。
合掌。

これについては情報が錯綜しているので何とも言えません。
滝に打たれる修行をしようとして滝壺に転落というのは
私だけでなく悲報に接した多くの方が持たれた疑問でしょう。
警察や関係者は真実を明らかにしてほしい。
そしてファンに出来ることは彼の死を悼み、彼の姿を忘れないことだ。

現在ネット接続環境があまり良好ではないので、
なにか情報をお持ちの方、いらっしゃればコメント形式で結構ですので、
お寄せください。
ボクサーの横死は身内の死の次に辛いことです。

やっぱり

2009-04-09 21:19:04 | Boxing
しばらく更新が滞るかもしれません。
さっきBay communicationsから連絡ありましたが、毎回担当者名が違う。
これで3、いや4人目か?
Tさん、Sさん、Hさんと来て次に連絡来るのは別のSさんの予定?
ええ加減にせえよホンマ・・・

アブラハムやシントロンの試合が観れそうにないです。
ネット上で見るのはもう食傷気味だが、それしかないのか・・・

インターネットカフェなどにWOWOWが視聴できるところがあるのだろうか?

ライト級12回戦 アミール・カーンVSマルコ・アントニオ・バレラ

2009-04-08 21:27:56 | Boxing
カーン 5ラウンド負傷判定勝利

プレスコットに瞬殺された反省を活かした、というよりも、
その反省点を過剰に意識し過ぎていたように感じた。
素早い踏み込みからの連打の間隙に右からの返しの左フックで膝が躍り、
詰められてまたも右スト→左フックで這いつくばったという記憶があるが、
これはカーンの天狗の鼻が折られたということ以上に相手が強かっただけだと思う。
この試合のカーンのスタイルはin & outというよりもout & inという感じで、
outのムーブでは必ずといっていいほど右グローブで顎をカバー、
際限なく打ち続けられそうであっても、一通りコンビネーションをまとめるたびに
バックステップ、八の字ガード採用と、これはこれで理に適ってはいるが、
リーチやクイックネスにおいて互角以上のP・モーゼスなどに対抗できるのだろうか?
これを新たなスタイルとして定着させ進化させていくのか、
それとも下り坂のビッグネーム相手に勝って自信を回復したかったのか、
カーン陣営の狙いがどちらだったのかは判断できなかった。
前者ならば、世界戦にはあと1年、おそらく3~4試合程度で到達できるだろう。
後者だとすれば、あと2年、6~8試合を要すると見る。

バレラがハメドを封じ込めてからちょうど8年か。
といってもリアルタイムではなくyoutubeで観たのだが。
いきなり視界をふさがれるというハンデを背負ったが、
だからこそ逆にバレラの真価が発揮されるのではないかと期待した。
オーソドックスの左フックは体側を軸に打つものと、
脚、腰、肩、肘、ナックルまでを連動させて打つものに大別されるが、
バレラはこの両方を操れるボクサーだ。
数えるほどではあるが、その左でカーンをたじろがせる瞬間も演出した。
しかし、骨格に見合わないウェイト、加齢によるフィジカルの衰えなどよりも、
バレラ自身のfuryに陰りが感じられたのが最も残念な点だった。
この男の獣性はクリンチ、あるいはレフェリーがactionを休止させる場面で現れてきた。
パッキャオ戦でのクリンチ離れ際の一撃、マルケス戦でのダウン後の加撃などがそれだ。
もちろん明確に反則だが、技巧派転身以降でも野獣のようなボクシングスピリットを
持っていることは、たとえ負け試合であっても観る者にアピールしてきた。
序盤の大出血で大勢は決していたとはいえ、若手の踏み台になることなど、
この男のプライドが許さないはずだ。
が、最後には従容と敗北を受け入れたように映った。
香川照之の言うところの「スターの晩節の余計な試合」というやつか。

PS.
ところで某阪神シティケーブルのBay communicationsさんよ。
昨日連絡くれる言うたやんか?
なんで今日になっても電話もメールもよこさへんの?
youtubeという利器には感謝しているが、
浜さんの「ナ~イスパンチ」やジョーのくだらない駄洒落を聞かないと
いろいろと身が入らんのよ。

WBC・WBO世界ミドル級 ケリー・パブリックVSマルコ・アントニオ・ルビオ

2009-04-03 13:33:05 | Boxing
パブリック 9ラウンド終了TKO勝利

再起戦にしても相手が不甲斐なさすぎる。
パブリックにしてもこれほどoffensive displayに欠ける相手とは
ここ最近は全く闘っていないのではないか。
左右フックを上下に打ち分けるシーンも見られたが、
やはり基本はジャブからの右ストレートの打ち落とし。
この相手にはそれで正解だったが、ホプキンス戦からの成長は感じられなかった。
普段のパブリックの練習風景などは見たことがないが、
この試合はどうにもスパーリングのように映った。
3、5、8ラウンドと仕留めるチャンスはあったが、
無理をしないゲームプランだったのか、強引さを失ったのか。
前者が3、後者が7と見る。
コットとは違い、敗北の影響が現れていたように思う。
シュトルム、アブラハムとの統一戦は年内に実現するのか?
ストレート系には強いシュトルムに圧勝する絵は思い浮かばない。
ルビオ相手にそこそこ打たれているようでは、
アブラハム相手では眠らされる可能性すらある。

ルビオもaggressivenessを見せたのは6ラウンド終盤だけでは・・・
負ける気満々というわけではなかっただろうが、
あそこまで逃げ腰では負け役を通り越して引き立て役だ。
フィジカル(体格、リーチ、パンチ力)で劣っていれば、
メンタルの充実と精密なゲームプランで勝負するしかない。
だが、R・マルケス同様に、古豪というポジションで落ち着くうちに、
勝利への執念が薄まってしまったようだ。
相手は人気選手、自身はunderdogとなれば、華々しくKOで散るのが理想だが、
コーナーから立ち上がれずのギブアップも相当に屈辱的。
これもビジネスだと割り切ったうえでの決断か。

PS.
ところで某CATV会社さんよ。
連絡して10日間音沙汰なし、カスタマーサポートもつながらずってどうよ?
EMOBILEでyoutubeやdailymotionで観戦するのにも限界があるんですよ。

WBO世界ウェルター級王座決定戦 ミゲール・コットVSマイケル・ジェニングス

2009-04-03 13:31:08 | Boxing
コット 5ラウンドTKO勝利

マルガリート戦の敗北で破壊されたかと危惧していたが、
そのような気配は皆無だった。
八の字ガードは有効に作用し、そこからのダッキング、
左を下げ、右を右を残してのスウェーへの移行もスムーズ。
プレッシャーをかけ、コーナー、ロープに詰めた際の連打は
つま先の蹴りと膝の屈伸、腰の回転がキマっており、
これをもらいつづけたら、そりゃあ倒れる。
A・ゴメス戦のような出来で、サウスポーにスイッチするところを除けば
パーフェクトな内容だったと言える。
マルガリートの異物混入バンデージの件で、精神的にvitalizeされたのだろう。

ただし、ケチをつける部分もある。
ジェニングスのような選手は初防衛の相手にはふさわしいが、
王座決定戦にわざわざ引っ張り出してくるべきではない。

そのジェニングスに関して一言で評するならば、やはり負け役。
足もよく動き、ジャブもシャープだが、それだけ。
せわしなく動き回った分、コーナー、ロープに詰められ、
速いジャブを意識した分、コンビネーションが冴えなかった。
アッパーを放り込めれば異なった展開に持って行けたかもしれないが、
相手のプレッシャーが自身の耐久力を上回っていたため実行できず、

それにしてウェルター級の試合にしてはレフェリーがやけに小さかったな。