BOXING観戦日記

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WBC世界Lヘビー級タイトルマッチ

2009-08-03 22:56:33 | Boxing
王者 アドリアン・ディアコヌ VS 挑戦者 ジャン・パスカル

パスカル ユナニマスディシジョンで勝利 

考察 ~パスカル~

ロイ・ジョーンズ的でありナジーム・ハメド的でもあり、
fun to watchな選手だが、フロッチ戦で露呈したスタミナ難・体力難を
克服するために、脚を使い続けるプランを実行したが、
今度は顔面の打たれ弱さを暴露した。
階級差の問題だけでなく、もっと生得的なものなのだろう。
だからこそボディワークに優れ、ワン・ツーから返される相手の左フックは
鼻先でスウェー、左右フックでボディを叩いてから返される左フックにはダッキングと、
遠距離ボクサーのエッセンスを披露。
特に見所だったのは、両足をそろえたところでも時折見せたスウェー。
身体能力に依存するのは構わんし、出来るならやればいい。
だがこのムーブを操るのボクサーはハメドと同じく、
常にすっ転ばされる危険性を伴っている。
フィジカル・メンタルの両面でvulnerabilityを見せてしまった今、
腕をぶす挑戦者は目白押しだろう。
テイラーと戦わせてみると(塩試合愛好家としては)面白いと思う。


考察 ~ディアコヌ~

どうやって世界を獲ったんだと思わせるほど
強い、上手いという印象に欠ける選手だ。
粟生と同じく、自分から展開を作る能力に欠けており、
観ている側とすれば歯痒いが、陣営は歯ぎしりしていたことだろう。
スピードで煽ってくる相手は目や踏み込みのフェイントで対応するべきで、
コーナー、ロープへ詰める工夫はなかったのだろうか。
滑稽かもしれないが、タイソンばりにガードを上げて上体を振って戦えば、
もっとプレッシャーを与えられただろう。
それを可能にする膝の柔らかさや瞬発力はないが。

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