BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

Lヘビー級12回戦

2010-06-01 21:23:21 | Boxing
バーナード・ホプキンス VS ロイ・ジョーンズJr

ホプキンス 判定勝利

考察 ~ホプキンス~

徳山昌守がかつてボクマガだかワーボク(ボクワー?)だかで
自身の戦術とメイウェザーのシルエットを重ね合わせて語っていたことがあったが、
バッティングとクリンチをセットにした右の飛び込みはホプキンスとダブる。
脚を動かさない時は頭および上体を動かし、打つ際にはバッティングとクリンチを意識し、
呼び込もうとしながら常にフェイントをかけている。
ダッキングからのクリンチで組み合ったまま前に歩く様は
川嶋にKO負けした後の徳山そのまま。
中盤以降のツー・ワン・コンビネーションが光った試合で、
即座にショルダーブロックに移行できる体勢を維持していた。
相手が打ってこなかったので機能させることもなかったが。
観客からすれば度重なるオーバーアクションによる中断は
もはやお約束として受け取られていたことだろう。
モハメド・アリはloved by few, hated by many, but respected by allと評されたが、
ホプキンスもその域に達したと判断してもいい頃合いかと思う。
観客、レフェリー、ジャッジ、メディア、あらゆる関係者にとって
愛すべきか憎むべきかの判断を迫る選手は、凡百のナイスガイよりもはるかに希少価値がある。

それにしても・・・
6ラウンドだったか、ゴング後の乱打戦は完全に故意。
かしこに散りばめられたローブローと頭突き(バッティングとは呼ばない)。
こりゃカルザゲが復帰しても同じリングに上がることはないかな。
D・ヘイ戦はさすがに賛成できないし。


考察 ~ジョーンズ~

肉体改造が失敗したとはよく指摘されることだが、
細胞レベルで衰えていると思わされるほど随所に精彩を欠いた。
これはここ数年言われ続けていることだが、
稀代のspoilerを相手にしてはその色褪せっぷりは一世風靡セピア。
フィジカル面ではなく勘が鈍ったのか、
防御に際してバックステップができなくなったのが目につく。
衰えの一番の原因は加齢でもウェイトの上げ下げでもなく、
除脳硬直を思わせるターバー戦の後遺症なのかもしれない。

グリーン戦は内容も結末もアレだったので比較対象にならないが
カルザゲ戦よりもさらに力が落ちたのでは?
かといってトリニダード戦のコンディションでも勝てたとは思えない。
結局この再戦はやる必要はなかったということか。
ついにcall it a dayとなったわけだが、
ラップのリズムで刻んだハイライトの数々は
今後もyoutubeで永遠に再生され続けることだろう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿