BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

WBC世界ライト級王座決定戦 エドウィン・バレロVSアントニオ・ピタルア

2009-05-11 21:17:53 | Boxing
バレロ 2ラウンドTKO勝利

考察 ~バレロ~

パンチの重さとキレは文句無し。フィジカルの仕上がりも上々。
当て勘も頭抜けているし、相手の力量も十分にあった。
にもかかわらず、手放しで称賛できないのは何故か。
サウスポーにおける右フックはワン・ツー・スリーのとして確立されて久しいが、
型破りなファイターのバレロにしてもこれは当てはまった。
ジャブは肘を屈曲させた状態から前腕をねじ込む打ち方で、
右足の踏み込みは力強く、引きの速さもある。
悪いところが見当たらないが、これは欠点がないのではなく、
真の強豪との試合で試されていないだけだとの見方があるからか。
打たれ強さや駆け引きの面ではまだ未知数で、
それゆえに本人が望むビッグマッチを手繰り寄せるには、
目の前の相手を確実にキャンバスに這いつくばらせていくしかない。
もしも現時点でパッキャオと戦えば大激戦になる予感がするが、
マルケス兄には大差判定負けするビジョンが浮かんでくる。
プレスコット戦も駄々をこねずに諾々と戦い、淡々と相手を沈めればそれでいいのだ。

考察 ~ピタルア~

サンタクルスを屠った試合は見事だったし、
ここ数年の連勝とKOで年齢による衰えも影を潜めていた。
一発で明確なダメージを与えられるだけのパンチもあり、
当てる技術もあり、相手に呑まれないだけの精神力もあったが、
この試合では初っ端から面食らったのではないか。
「ちょっと待て、こんなパンチ力の持ち主が相手とは聞いてないぜ」って感じで。
倒さなければ倒されるという強迫観念に囚われたがゆえの序盤KO負けで、
腕っぷしに自信があったがゆえに勝負に出て、勝負に負けたわけだ。
新鋭に喰われるベテランという役回りをしっかりとこなしてくれた。

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