BOXING観戦日記

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WBA世界フェザー級暫定王座決定戦 ユリオルキス・ガンボアVSホセ・ロハス

2009-05-11 21:47:38 | Boxing
ガンボア 10ラウンドTKO勝利

考察 ~ガンボア~

フェザーでこの体格ではどうしでも見劣りするが、
athleticismが群を抜いているため、ステップイン&アウトと
スウェーだけでディフェンスになってしまう。
この階級ではリーチにも恵まれていないが、
だからこそ回転の速い連打も可能となる。
右ストレートも左フックも急所をとらえれば
一撃で相手を眠らせるだけの威力を有している。
腰の高さが常に一定で、左右どちらの体側を軸にしても
バランスのとれたスタンスからパンチを繰り出せる。
素晴らしいアスリートだと言える。
7ラウンドからはかなり遊んだ感じだったが、
この男もまだ真の意味では試されてはいない。
粟生との統一戦(実現するのかWBAさんよ・・・)はアマ上がりの
エリートプロ同士の対決ということで大いに楽しめそうだ。
ただ、ガンボアのような自身の勢いとスピードに酔うタイプは
クリス・ジョンのような淡々とプランを展開、実行してくるタイプに
為すすべもなく敗れるような気がしてならない。

考察 ~ロハス~

身長とリーチのアドバンテージを有していたが、
相手のスピードと振りの鋭さに惑わされたか煽られたか、
自分のパンチも強く速く打つことを意識し過ぎた。
結果、打ち下ろしの右、振り回す左ともに普段よりも大きな軌跡を通り、
ガードへの移行がその分だけ遅れてしまった。
相手はそのわずかな時間差につけこめるだけのagilityとquicknessがあった。
ボディワークも上手く、ジャブも長く、カウンターもとれるのだから、
サウスポーらしい試合運びに徹すればよかったのだが、
それをさせないだけの能力が対戦相手にあった。
右ジャブをいつ打とうかと悩み逡巡しながら、次々に被弾を繰り返したのは
プランBを持っていなかったことの証明だ。
やや消化不良気味のストップだったが、あのストップのタイミングは妥当。
だが、ロハスはまだここで引退する必要などはなく、
若手の壁としてあと5戦は戦えるだろう。

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