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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

自由度の話

2009-11-23 18:21:13 | 電子回路
3次元空間の物体の動きは「6自由度」といわれます。さて「自由度」とは何でしょう?
左上の図のように、ある移動点が一本の直線方向にのみ移動する(できる)場合、この移動点の動きは1自由度である、といいます。ということは、もし移動点が平面上を動けば2自由度ですね。

では右上の図のように、棒の一端を固定した場合、もう一方の先端の自由度はいくつでしょう?固定点を中心とする球面上を自由に動くので無限大自由度?ではなくて図を見ればすぐにわかりますが、移動点が何処にあってもX軸とY軸それぞれを中心とする2つの回転座標(角度)で特定できるので、棒の先端の動きは2自由度ということになります。

左下の図は、例えば電車やバスのような直方体が3個以上のバネで支持されていることを想像してください。この直方体はX座標、Y座標、Z座標それぞれの平行方向に、またX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする回転方向(回転座標)に動くことができますね。よって、この直方体は6自由度です。

6自由度ということは、固有振動数はそれぞれの座標において1つ、計6つ存在しますから固有値解析や固有値設計はかなり大変な作業になるだろうことが想像できますね。

右下の図は、バネ-マス(質量)系の説明においてよく用いられる図ですが、この場合の質量Mは鉛直方向(Z方向)のみに動くことを前提としています。つまりこの図は1自由度モデルということですね。

関連記事:
「6自由度の座標分解」2009-11-25
「バネ-マス(質量)系の固有振動数」2009-11-18
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