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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

クレヨンしんちゃん「暗黒タマタマ」

2009-11-01 15:05:35 | 音楽・映画
「暗黒タマタマ大追跡」

公開 1997/4/19
監督 原恵一

これも見事な作品。完成度は前作「ヘンダーランド」と双璧、いやむしろ熟成という点で本作が頭一つ越えているか。一般に、秀逸な前作を総合的に凌ぐのは至難のワザだと思われるが、よくぞやってくれた。製作スタッフに賞賛の拍手を送りたい。「しんちゃん像」をしっかりと固定したうえで、いずれ劣らぬ巧妙な組み立てが成されており、この両者が劇場版シリーズの中で最も「クレヨンしんちゃん的」作品と言えよう。クレヨンしんちゃん、ってどんなアニメ?と聞かれたら、この2本のどちらかを差し出せばいい。

とはいえ、主題はしっかりキープしつつ、内容は別物に仕上がっている。本作は「ヘンダーランド」よりもダークな雰囲気を漂わせ、ストーリーもシリアス。またすべての登場人物のキャラクタ造りと演技が素晴らしく、絶妙の味付けが施されている。細部まで入念に作り込まれていながら、アップテンポになると片時も見逃すことのできない手に汗握る、まるでコークスクリューコースターのような展開になる。途方も無いと思える強さの敵を最後には仕とめる主人公達の手法もお見事。それでもまだ終わらないということろはご愛嬌か。というような理屈はともかくとして、スーパー銭湯での追っ手の登場シーンに屈託無く笑わせてもらえれば、それだけでも本作を鑑賞する価値は十分にある。



フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』(クレヨンしんちゃん あんこくタマタマだいついせき)は、1997年4月19日に公開されたクレヨンしんちゃんの劇場映画シリーズ第5作目(映画化5周年記念作品)。本作品から監督が本郷みつるから原恵一へと変更となった。上映時間は99分。興行収入は約11億円。原作者の臼井儀人がタイトルを付けた最後の作品。また、臼井儀人が出演した最初の作品でもある。野原家の長女「野原ひまわり」の映画初登場作品。来場者プレゼントはひまわりの種が付いたノートだった。
コメント (5)
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