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“桜疑惑”突然の捜査…安倍応援団「菅首相裏切り」への疑心

2020-11-26 16:51:58 | Web News
“桜疑惑”突然の捜査…安倍応援団「菅首相裏切り」への疑心

日刊ゲンダイ
2020/11/25 13:10

天網恢々疎にして漏らさずということか。安倍前首相の「桜疑惑」について、東京地検特捜部が捜査していることが明らかになり、政界は大揺れだ。永田町では「官邸陰謀説」まで流れている。安倍晋三の復権を阻止するために、菅―二階コンビが仕掛けたのではないか、という解説だ。安倍応援団は、「菅首相は裏切るつもりか」と疑心暗鬼になっている。

特捜部が想定しているのは、「公選法違反」と「政治資金規正法違反」だ。すでに、安倍氏周辺から聴取を進め、安倍氏本人からも事情を聴く予定だ。野党も、安倍氏の国会招致を要求している。安倍氏は総理退陣後、体調が回復し、キングメーカー気取りだったが、一気に窮地に追い詰められている。自民党関係者が言う。

「特捜部は急ピッチで捜査を進めている。安倍事務所の人間も次々に呼ばれているようです。でも、安倍さんは、3カ月前まで総理大臣だった政治家ですよ。常識的に考えて、捜査に着手する前に、法務大臣や官房副長官にお伺いを立てるはずです。その時、官邸は捜査を止めなかったのではないか。その疑いがあります。しかも、疑惑の中身が次々にリークされている。安倍サイドが補填したのは800万円……、ホテルは領収書を提出……など、検察しか知りえない話がボロボロと出てくる。検察だって、官邸から暗黙の了解を得ていなければ、怖くてここまでリークできないはずですよ」

■再々登板はこれで消えた

「官邸陰謀説」がまことしやかに流布されているのは、<菅―二階コンビ>にとって、<安倍―麻生連合>が、この先、敵対勢力になる可能性があるからだ。

体調を取り戻した安倍氏は、議連を設立して会長に就き、メディアのインタビュー取材を頻繁に受けるなど、表舞台で動き回っている。周囲に「私だったら来年1月に解散する」と、総理の専権事項まで口にしている。安倍氏周辺からは「再々登板説」まで浮上する始末だ。実際、来年秋の総裁選に安倍氏が手を挙げる可能性が取り沙汰されている。それだけに、菅官邸が、安倍氏の動きを警戒したとしてもおかしくない。

この時期に捜査が動いたことに、安倍応援団は不信感を抱いているという。地検捜査は、どこまでいくのか。

「もし、菅さんが安倍さんの復権阻止を考えていたとしたら、もう目的は十分に果たせたはずです。さすがに安倍さんも、しばらく表舞台には出てこられませんからね。しかも、秘書や会計責任者が立件される可能性は捨て切れない。仮に安倍さん本人が不起訴になっても、市民団体が検察審査会に訴えるはずです。検察審査会の結論が出るまで1年かかる。小沢一郎氏も検察審査会によって動きを封じられています。地検捜査によって、来年秋、安倍さんが総裁選に出馬する可能性はかなり低くなったはずです」(政界関係者)

 政治学者の中島岳志氏は、ツイッターで<菅首相と安倍前首相の確執が深まる中での動きは、検察が権力の意向に服従している可能性を示唆する>とつぶやいている。暗闘がはじまっているのか。
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