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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

雀捕り

2022-08-08 10:51:42 | 懐かしい話
『丘の明り』(庄野順三著・筑摩書房刊・昭和42年発行)を読んでいたら、こんな場面があった。
《「上へやつておいて、それがちょつと止ることがあるでせう。その隙に出るの。一羽が出ると、あとの一羽もすぐに出るの。でも、時々やり損なつて、落ちて来る戸で頭をはさまれるのよ」》
飼っている小鳥の話である。
ここを読んで、遠い昔の記憶が蘇った。
子どものころの話である。
今の津門中央公園は昔湿地帯(といっても沼に近いもの)だった。
そのころは色んな生き物がいて、わたしたち子どもの天国だったのである。
ガマの穂もたくさん生えていた。
それが後に埋め立てられたのだ。


埋め立てられたころの写真・西宮市情報公開課提供。

今のような公園になる前もまだ、子どもたちの自由な遊び場だった。
グランドも滑り台もブランコもなにもない空き地だった。
戦災の焼け跡から持ってきたような古煉瓦やがらくたが露出していた。
そこに雀を捕まえに行った記憶。
米粒を一握り持ち出して(うちは米屋だったので親の目を盗んで)行って、そこにある煉瓦4個とマッチの軸で、
罠を作って、中に米粒をパラっと撒いて、煉瓦の上にも何粒か置いて、遠くから見ている。
やがて雀がやって来て中に入ろうとする。
すると煉瓦を支えているマッチの軸に触れて煉瓦がコトンと落ちてふたされてしまう。
雀の生け捕り一丁あがりである。
ところがたまに、マッチの軸に触れずに中に入るのがいる。
しかし、米粒を食べて満足して出ようとして、マッチの軸に触れて、蓋になる煉瓦に首を挟まれることがあった。
哀れだった。
そんな思い出が蘇った。
年ですね。

因みに、写真のガスタンクは今津時代の水木しげるが漫画に描いている。
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お盆参り

2022-08-07 16:57:55 | 日記
菩提寺「茂松寺」さんがお盆参りに来てくださいました。
このお寺さんは「KOBECCO」7月号に登場するお寺さんです。
父が死んでからなのでもう61年のお付き合いになります。
今年は弟さんがお参りくださいました。
今は東福寺塔頭の勝林寺住職、宇野虓堂さんです。
毎年お盆には実家のお寺の加勢に帰省されてます。
読経が済んだ後、アイスコーヒーを飲んでいただきながら、しばらくおしゃべりさせていただきました。
現在、子どもさんが二人で、小4と小1だそうです。

お供えの中のカボチャはミニサイズ。これは豊岡産です。



豊岡といえば今朝の新聞の但馬版の片隅にこんな記事が。

106歳とあります。
最近は本当に100歳越えが珍しくなくなりました。
しかし父は昭和36年、47歳でした。現在のわたしの息子より若いです。


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「人はいつ死ぬと思う?」

2022-08-07 08:16:01 | まち歩き
今月の信行寺さんの「住職的標語」です。



「人はいつ死ぬと思う?それは人に忘れられた時さ」Dr.ヒルルク
写真は信行寺さんのHPからお借りしました。
「人は死んでも、残されたものの記憶の中にあるかぎり生き続ける」というのはよく聞く言葉ではありますが、また、そう思いたいとは思っているのですが。
掲示板の傍らに「お持ち帰りください」とあるプリントを読ませて頂くと、改めて心に染み入ります。
←二段階クリックでどうぞ。
中ほどにある、中西智海師の言葉を読むと余計に。
そして、気になるのが、住職お勧めの映画、「リメンバー・ミー」(ディズニー映画)です。
機会があれば観てみたいものです。

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西宮の小学生の詩

2022-08-06 17:44:33 | 
西宮芸術文化協会の文芸部の会に出席してきました。
今日は、市内の小学生の詩の選考。
千数百編の応募の中から9人の文芸部員で選びます。
一人当たり百数十編を担当。
わたしは10篇いいのを選びました。
課題が「ともだち」だったのですが、これは抽象的で小学生には適してないように思いました。
なので、ほとんどの応募作が類例的で面白くありませんでした。
それでも、よく見て行くと、キラリと光るものもありました。
これらの作品は、今秋10月8,9日に、西宮市北口「ガーデンズ」屋上のイベント会場で、絵を添えられて披露されます。


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「百歳までの人生」その後

2022-08-06 11:56:59 | 日記
「百歳までの人生」と書かれたパンフレットのことを少し前に書きました。これ問題発言だと。




このブログを市の関係部署に添付送信して、「今後気をつけてください」と提言しました。
すると返信が有りました。要約します。

《「西宮いきいきクラブ」のパンフレットは、西宮市老人クラブ連合会(市老連)が作成、発行しております。
いただきましたご意見につきましては、市老連にも伝えさせていただき、情報共有させていただきます。
また、本市高齢福祉施策においても、このご意見は今後参考にさせていただきます。
ご意見ありがとうございます。》


とのことでした。
私の意見を取り上げてくださったというわけです。
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『1920年代モダニズム詩集』の中の竹中郁

2022-08-04 18:05:04 | 
『1920年代モダニズム詩集』(季村敏夫・高木彬編・思潮社)をボチボチと読んでいる。



労作である。50人ほどの詩人が取り上げられている。
資料収集には困難を伴っただろうと想像される。今となっては無名の人が多い。
兵庫県の詩の歴史の表に出なかった人が多く取り上げられている。
中に竹中郁のこれまで読んだことがなかったものがある。
詩集には収載されなかったもの。
「航海の手帳(印象のきれぎれ)」という詩篇。
9篇の短詩が載っているが、そのうちの1篇のみ紹介する。

   「門司」
何て美しい石炭だろう。 石炭は労働者の手から手へ渡つて、いよいよ火夫が投げ込む時には、かつと眼をむく宝石だ。


最後に「大正期の児童詩十編」というのがあるが、これも一篇だけ。

   「てんたう虫」 (尋六 水野正義)
草葉のかげから見てゐたら、
てんたう虫がはつてきて、
すすきの先まで行つて、
ぱアつと、
となりのすすきにとオまつた。



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3年間は大きい

2022-08-02 12:42:13 | 日記
免許証の更新に行ってきました。
新しいのを受け取る時「写真とお名前は合ってますか?」と尋ねられました。
名前は合ってるけれども「写真が間違ってます」と言いたかったです。
前のよりもかなり老けた写真になっていました。
でも、どうやらわたしに間違いないようで、受け取らざるを得ませんでした。
高齢になってからの3年は大きいですね。
以前は5年でもそれほど変わらなかったと思うのですが。
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定年退職後の世界

2022-08-01 15:10:29 | 本・雑誌
先ごろ読み終えた『読書の森で寝転んで』(葉室麟著)に、藤沢周平さんの『三屋清左衛門残日録』のことが書かれていて、
その話が興味深かった。
《友人たちが相次いで定年を迎えている。》と始まり、
《定年退職後にどんな世界が見えるのかを清左衛門が教えてくれる。》などと書かれている。
わたしは父が死んだ17歳からずっと家業の米屋をしてきて、その後、友人の会社に3年間経理で勤め、そこを辞めた後は自宅で「喫茶輪」のマスターを務めてきた。
だから改めて定年などというのを経験しなかったのだが、あえて言えば、一年半前の「喫茶輪」廃業が定年に当たるかもしれない。
ということで、この『三屋清左衛門残日録』を入手し読んでいる。



藤沢周平さんのものはこれまでも何冊か読んだことがあるが、面白いので逆に手を出すのを控えていた。
易きに流れてしまいそうなので。
で、この本、やはり面白い。
一つ一つの話の結末に余韻があり、詩的でもある。
葉室さんの小説と同じようにはまってしまいそうだ。
困ったぞ。
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「うりのつるはてなはてなとのびている」

2022-08-01 11:18:17 | アート・文化
かつて兵庫県を代表した「書」の鬼才、村上翔雲師が興した「名筆研究会」の機関誌「名筆」7,8月号を、常任理事で「名筆」編集人の六車明峰氏からお送りいただいた。
その中のこれは子どもの書。



俳句は別の子どもの作だそうです。
書も俳句もほのぼの感がいいですねえ。
「うりのつるはてなはてなとのびている」
「うぐいすのきれいな歌が聞こえます」
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