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眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

クレ読み

2016年12月04日 | Weblog


朝から夕方までびっしりと金山のバルドン楽器でレッスン。
アンサンブルグループを6団体、基礎グループを2団体。
楽譜がまだ読めてない団体はテンポを指定してクレ読み(階名で読む)をして楽譜を正確に読む力をつけたりリズムを感じたり。
音楽の授業でやらないソルフェージュ力をたくさん身につけないとソロでもアンサンブルでも楽譜通りに正確に吹けない子は多いだろう。
小さい頃からピアノをやっていたとか、幼少期から訓練された子はなんとなくソルフェージュ力が身についていたり楽譜を早く読み取る能力もついてくるとおもう。

小学校からクラリネットとピアノをやっている僕は当時山崎先生から「しんちゃんな、全てドレミ(階名)でスラスラ読めたらな、一つ一つの音が頭に入っとるという事やから、ほんまにちゃんと吹けるようになるんで」と教わりその通りにテンポで階名が読めるようになると、なんとスラスラと吹けるようになる。
全ての音が頭に入り覚えていくというのもあるが、次へ移行する音や何度の跳躍かのイメージがつきやすいのかもしれない。
高校は音楽科だったのでアルト記号やテナー記号で階名で読めるようスパルタ式に訓練された。
それが固定ドが移動ドに変わると頭はさらに混乱する。
音大に入ってもこの「階名読み」の教えを守り難しい曲になると何度も歌ったものだ。
最初は階名をテンポで読む。
慣れて来たら音程をつけて歌う。
そしてフレーズを見つけアナリーゼが始まりアイディアが浮かぶ。
どれだけこの教えが楽譜を深く読むことに役立ったことか。
楽譜を深く読むという事は楽器を持って練習する事の半分がその仕事であるという事がわかる。
実際音大でもいつも詰まる箇所を生徒にクレ読みさせてみると、詰まる箇所が読めないことがわかった。
生徒によく言う。
楽器を持って音を出すことだけがさらう事ではない。
楽器を深く読む時間、生演奏や音源を聴くと言うこともさらう事の一つなんだよと。
まぁ簡単に言えばイメトレでしょうか。

「クレ(Clef)」とはフランス語で「音部記号」の意味。
クレ読みは、文字通り「読む」こと。
階名を読む練習方法は山崎先生オリジナルの秘技だと何年も思っておりましたが、フランスの音楽教育の教えだという事は随分後になってわかったことでした。

吹奏楽で楽器を持ち始めたばかりの子は楽器を操ることも大変ではあるが、同時に音楽の基礎のソルフェージュを養うことも重要であるということも学校の先生方にわかって欲しいものである。