初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

訃報 黒田恭一さん死去

2009年06月04日 | その他
今日は訃報 黒田恭一さん死去

いつものようにブログを書こうと思って、昨日のアクセスをチェックして、「ページごとアクセス数」を見ると、最新の記事「管弦楽、室内楽、器楽って」を抑えてトップは「はじめてのクラシック(黒田恭一 著)」の記事。

まぁ、世間一般で話題になっているニュースによって、アクセス状況もかなり左右されますから、何かこのブログの記事を紹介したサイトでもあったかな?と思って、「今度はアクセス元URL」を見てトップを表示していたページに行ってみると・・・、そこには、「黒田恭一 死去」のニュースが・・・・?!

思わず「ウソ!!!」と声を上げてしまったそのニュース記事を・・・

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クラシック音楽評論家の黒田恭一さん死去

 新聞・雑誌などのクラシック音楽評論で知られた音楽評論家の黒田恭一(くろだきょういち)さんが、5月29日午前6時28分、東京都内の病院で多臓器不全のため死去した。
71歳。告別式は6日午前11時、東京都新宿区須賀町14の1四谷たちばな会館。喪主は妻、志肇子(しげこ)さん。連絡先は渋谷区道玄坂2の24の1東急文化村。

 東京都出身。早稲田大卒業後に本格的な評論活動を始め、コンサートやオペラ、レコード評などで活躍した。NHK・FMの音楽番組「20世紀の名演奏」の解説を担当し、親しみやすい語り口で人気があった。1999年からは東京・渋谷の東急文化村オーチャードホールのプロデューサーを務めていた。著書に『聴こえるものの彼方へ』『レコード・トライアングル』など。

(2009年6月3日19時18分 読売新聞から)
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・・・・なんと言っていいやら
まずは、お悔やみ申し上げます。そしてご冥福を心からお祈り申し上げます。


もちろん著名な方ですから、個人的な面識もありませんし、当然一度も会った事もありませんが、肩の力がガクッと抜けたような・・・、


クラシックを聴こうと思えば、・・・
①コンサートに行く②CDを買って聴く③テレビ・ラジオ放送を聴く
という選択肢になると思いますが、値段を考えると、③のテレビ・ラジオ放送を聴く。というのが当然多くなってくると思います。

自分もその選択肢のご多分に洩れず、学生時代はFMラジオを中心にクラシック音楽を聴いていました。クラシック音楽と言えば当然NHK-FM放送の様々なクラシック番組をよく聴いていました。

中でも「黒田恭一さん」が解説する「20世紀の名演奏」には、かなりお世話になりました。つい先日もこのブログで「ディアベリ変奏曲」の内容にその解説を引用させて頂くなど、番組で放送される曲目も、もちろん彼のものごしやわらかな、暖かい声色に落ち着いた口調で淡々とその名演について語る彼の解説は、決してその内容をけなさず。聴きどころを余さず伝えてくださっていたと思います。

そして、番組で紹介される演奏者についても、この番組から学ぶところが多かったと思います。
それまでは、特に演奏者や指揮者を特に意識せずに、とりあえずウィーンフィルとかベルリンフィル。カラヤンとか聞いたことのある名前の演奏を聴いておけば、間違いはないだろう!どうせ細かい違いは分からないし、くらいにしか思ってませんでしたが・・・、

黒田さんの分かりやすい解説によって、個々の演奏を注意深く聞くようになったりと、自分なりの聴き方のポイントを教えてもらったようにも感じていました。
とにかく、クラシックを聴く上で彼の存在は欠かせないもののひとつになっていたような気がします。

そう言えば先月、「20世紀の名演奏」を久々に(途中からですが)聴いていると、最後に黒田さんの解説が入り、いつものように解説を聴いていましたが、その時の声は、年齢もあってか学生時代に聴いていたその声のハリも無くなり、少し弱々しく感じましたが、ご高齢ですから仕方がないですし、それにしてはよく頑張っていらっしゃると関心していましたが・・・、
よもや、それがラジオを通して彼の声を聞く最後の機会になろうとは・・・、

しかしながら、ブログを通してですがgoogle検索で「黒田恭一」と検索すると、彼の訃報のニュース記事と共にこのブログの「はじめてのクラシック」の記事が検索される事で、彼の残した足跡の一部でも伝える事ができれば・・・、それが黒田恭一さんにとっての自分なりの供養になれば・・・と勝手に解釈することにしました。

そして最後は「20世紀の名演奏」でいつも彼が番組をしめくくる言葉を紹介します。


「どうぞお気持ちさわやかに、毎日をお過ごし下さいますように。黒田恭一でした。」


重ねて、お悔やみ申し上げます。そして、心からご冥福をお祈り申し上げます。


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