たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はチャイコフスキー:交響的バラード「地方長官」です。
さて、このブログでは久々のチャイコフスキー(約1年ぶり)ですが、
CDの解説によると、「チャイコフスキー晩年の作品で、ポーランドの詩人アダム・ミッキエヴィッツの詩『地方長官』を題材として作曲された曲のようです。
ちょっとしたストーリーもあるようで、「ポーランドの地方長官が戦場から帰還し、若い妻がかつての恋人に求愛をしているのを目迎すると、憤った彼は召使にふたりを射殺するように命じるが、召使は主人に銃を向ける・・・。」
という話のようです。
なんともサスペンスのような展開ですが、曲もそれにぴったりで殺伐とした雰囲気と息詰まる緊迫感が楽しめます。
また、ストーリーもちゃんとありますから、「交響詩」的な聴き方もできる曲なのかもしれません。
ティンパニ(大太鼓)のドラムロールが小さく響き始めると、その音は
だんだんと近づいてくるように大きくなり、低音の弦楽器もウズウズと鳴り始めます。
そして、徐々に盛り上がって、トランペットの劇的なフレーズが響きます。
再び、弦楽器がウズウズと静かに広がり、また徐々に盛り上げていきます。
緊迫感のあるリズムに、うねりながら続く曲は打ち寄せる波のように迫り、
スネアドラムが響くと頂点に達しますが、トロンボーンがピシャリ!と締めると、
息をひそめるように、静かになっていきます。
バスクラリネットが、怪しく響き、フルートが息を殺すように吹きすさぶと、
ハープと、グロッケン(鉄琴)がキラリと輝き、別世界へと誘われるかのようです。
しばらくすると、しなやかなチェロが響き、幻想的な雰囲気に変わります。
メロディがオーボエに移ると、しっとりと、まどろみの世界が現れ、
再びチェロのしなやかなフレーズがそれに続きます。
そして、フルート、ハープが哀愁のメロディを奏でると、弦楽器も美しい調べを
合わせていきます。
弦楽器の悲しい響きは、やがて盛り上がり、トランペットなどの金管楽器が大きく
入ると、少し落ち着きを取り戻していきます。
バスクラリネットが小さく鳴り、フルートが響くと、また焦燥感が募り、
バン!!と急にトランペットが大きく響くと、
トロンボーン等の重低音がずっしりと響き、まるでその余韻のようなディンパニの
ドラムロールが続くと、そのまま余韻を残して力尽きていくように終わります。
う~ん。なんとも後味の悪い終わり方。最初にこの曲を聴いたのが、カップリングの「交響曲第5番」の後に入っていたので、とても気分を害されたような気がしました。(解説も読んでなかったし。)
だって、第5番が晴れやかに終わって、すがすがしい気分になっているときに、続いてこんな暗い曲を聴いたら・・・、しかも、初めて聴いた曲だし、そして、こんな終わり方。
CDのラインナップを選んだ人の神経を疑うような感じでした。(せめて「1812年」とか、「スラヴ行進曲」あたりにして欲しかった。)
まぁ、対照的な曲として、「こんな一面もありますよ」的な組み合わせなんでしょうが・・・、ねぇ。
それは、ともかくとして、迫力もさる事ながら、迫真に迫るこの劇的な展開が楽しめるのも、クラシックの魅力のひとつと言えるかもしれません。
上に書いたみたいに、自分の過去の経験もありますから、「初心者」にも自信をもってオススメという訳にはいきませんが、だいぶ慣れてきた方には、「そういう曲」という前提を踏まえて聴くと、ガッツリとインパクトのある一曲です。
この間の「怒りのクラシック」の、ひとつとしても聴けるかも?!
≪オススメCD≫
別のカップリングもあると思いますが聴いたのはコレです。
【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆☆
哀:☆☆☆★★
楽:★★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
劇的なクライマックス?!
今日はチャイコフスキー:交響的バラード「地方長官」です。
さて、このブログでは久々のチャイコフスキー(約1年ぶり)ですが、
CDの解説によると、「チャイコフスキー晩年の作品で、ポーランドの詩人アダム・ミッキエヴィッツの詩『地方長官』を題材として作曲された曲のようです。
ちょっとしたストーリーもあるようで、「ポーランドの地方長官が戦場から帰還し、若い妻がかつての恋人に求愛をしているのを目迎すると、憤った彼は召使にふたりを射殺するように命じるが、召使は主人に銃を向ける・・・。」
という話のようです。
なんともサスペンスのような展開ですが、曲もそれにぴったりで殺伐とした雰囲気と息詰まる緊迫感が楽しめます。
また、ストーリーもちゃんとありますから、「交響詩」的な聴き方もできる曲なのかもしれません。
ティンパニ(大太鼓)のドラムロールが小さく響き始めると、その音は
だんだんと近づいてくるように大きくなり、低音の弦楽器もウズウズと鳴り始めます。
そして、徐々に盛り上がって、トランペットの劇的なフレーズが響きます。
再び、弦楽器がウズウズと静かに広がり、また徐々に盛り上げていきます。
緊迫感のあるリズムに、うねりながら続く曲は打ち寄せる波のように迫り、
スネアドラムが響くと頂点に達しますが、トロンボーンがピシャリ!と締めると、
息をひそめるように、静かになっていきます。
バスクラリネットが、怪しく響き、フルートが息を殺すように吹きすさぶと、
ハープと、グロッケン(鉄琴)がキラリと輝き、別世界へと誘われるかのようです。
しばらくすると、しなやかなチェロが響き、幻想的な雰囲気に変わります。
メロディがオーボエに移ると、しっとりと、まどろみの世界が現れ、
再びチェロのしなやかなフレーズがそれに続きます。
そして、フルート、ハープが哀愁のメロディを奏でると、弦楽器も美しい調べを
合わせていきます。
弦楽器の悲しい響きは、やがて盛り上がり、トランペットなどの金管楽器が大きく
入ると、少し落ち着きを取り戻していきます。
バスクラリネットが小さく鳴り、フルートが響くと、また焦燥感が募り、
バン!!と急にトランペットが大きく響くと、
トロンボーン等の重低音がずっしりと響き、まるでその余韻のようなディンパニの
ドラムロールが続くと、そのまま余韻を残して力尽きていくように終わります。
う~ん。なんとも後味の悪い終わり方。最初にこの曲を聴いたのが、カップリングの「交響曲第5番」の後に入っていたので、とても気分を害されたような気がしました。(解説も読んでなかったし。)
だって、第5番が晴れやかに終わって、すがすがしい気分になっているときに、続いてこんな暗い曲を聴いたら・・・、しかも、初めて聴いた曲だし、そして、こんな終わり方。
CDのラインナップを選んだ人の神経を疑うような感じでした。(せめて「1812年」とか、「スラヴ行進曲」あたりにして欲しかった。)
まぁ、対照的な曲として、「こんな一面もありますよ」的な組み合わせなんでしょうが・・・、ねぇ。
それは、ともかくとして、迫力もさる事ながら、迫真に迫るこの劇的な展開が楽しめるのも、クラシックの魅力のひとつと言えるかもしれません。
上に書いたみたいに、自分の過去の経験もありますから、「初心者」にも自信をもってオススメという訳にはいきませんが、だいぶ慣れてきた方には、「そういう曲」という前提を踏まえて聴くと、ガッツリとインパクトのある一曲です。
この間の「怒りのクラシック」の、ひとつとしても聴けるかも?!
≪オススメCD≫
別のカップリングもあると思いますが聴いたのはコレです。
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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆☆
哀:☆☆☆★★
楽:★★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
劇的なクライマックス?!