初心者のクラシック

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「楽聖」ベートーヴェン(第7話)

2007年04月25日 | 作曲家の生涯
たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?

今日は「楽聖」ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(第7話)です。


≪作曲家ゆかりの曲≫
エリーゼのために~P名曲集
オムニバス(クラシック), 横山幸雄, ショパン, 中村紘子, 小山実稚恵, ドビュッシー, リスト, ベートーヴェン
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【Ludwig van Beethoven】

「運命」「田園」交響曲の初演が失敗するベートーヴェンですが、今日はその続きからです。

(第7話)【エリーゼのために】
散々な演奏会を終え、明けて1809年1月、ウィーンの聴衆から見放されたと感じたのか?ベートーヴェン自身が、演奏会の失敗からウィーンに魅力を感じなくなったのか?
ドイツ西部のヴェストファーレン(ウェストファリア)地方の宮廷楽団の楽長としての誘いを受けると、これに応えてウィーンを去る決心をしていたようです。

しかし、これに驚いたのはウィーンの音楽愛好家たちでベートーヴェンを支持する人たちでした。当時ベートーヴェンが部屋を借りていた家主のエルデディ伯爵夫人は、ベートーヴェンの音楽を愛する貴族や王侯を集め「行かないで!ベートーヴェン計画」を練り、有力な貴族が終身年金をベートーヴェンに毎年与える事で、どうにかベートーヴェンをウィーンに引き止めるのでした。

こうしてウィーンでの生活も落ち着きを見せたように思えましたが、この頃にはフランス革命の余波がウィーンにも及び、ウィーンはフランス軍に占領されてしまいます。ウィーンの多くの貴族が疎開したようにベートーヴェンも弟カールの住まいに難を避けるのでした。

そして数ヵ月後に、ようやく占領が解かれるとベートーヴェンは再び作曲に取り掛かり、ピアノ協奏曲第5番や弦楽四重奏曲「ハープ」などを作曲します。そして、疎開していた貴族の一人ルドルフ大公に贈られる事になる、ピアノソナタ第26番「告別」の作曲にも取り掛かっています。
1810年、大公が疎開から戻ると無事にルドルフ大公に献呈されます。

そして、ベートーヴェンは名曲を生み出しながら、またしても恋に落ちるのでした。40歳を迎えるこの年に、ベートーヴェンが愛した相手は17歳のテレーゼ・マルファッティでした。そして、あの有名なピアノ曲「エリーゼのために」を贈っていたようです。想いを募らせるベートーヴェンは、ついに1810年、彼女に結婚を申し込みます。

しかし、ここでもやはり「身分の違い」が障壁となってしまいます。マルファッティ家では、ベートーヴェンの音楽には理解を示し、尊敬もしていたようですが、やはり一介の音楽家風情では貴族の身分とはつりあわないと考えたのでしょう、テレーゼも数年後に貴族と結婚してしまいます。
こうして、またしても失恋してしまうベートーヴェンでした。


またしても身分の高い人に恋焦がれ、またしても失恋するベートーヴェンですが、そんなベートーヴェンの恋が実る日は来るんでしょうか?このつづきはまた明日。

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