中二な中年の備忘録

備忘録なので大した内容はありません。
たまにちょっと多めに語る時があります。
競馬の話題の時はさらに饒舌になります。

情報過多な一日

2022年03月21日 20時39分59秒 | ぶらり、城西
2022.2.25の回顧録

三菱UFJ信託銀行「ピーターラビットの世界」展示コーナー→東商渋沢ミュージアム→いきいき亭本舗(昼食)→六花たべりゃんせ(お替り)→Nine Gallery(シオポップ写真展)→NANZUKA UNDERGROUND(ポケモン×ダニエル=アーシャム展)→ドラえもんみらいのとびら→DENIS MADE IN TOKYO(Nozography展)→JINNAN HOUSE(土井樹展)→2・26事件慰霊碑→Shibuya Publishing & Booksellers→市川崑記念室

ヤバいんだ、この一日の情報量が。
渋沢が関わった企業や組織が概覧出来るのも面白いんだけど、ここでのポイントは、何と言っても“輿論”ではないかと。知識の多寡や論説の優劣に因らず議論できるのが“輿論”の前提なのだとすると、論破を目指すとか、声の大きい奴が勝つとかいうのは、ハリー=パークスの言うのと同じなんじゃないの。
で、この日も若いアーティストの視線が光っていて、例えば2倍速で得る情報は標準速度の時と同質かとか、標準速度で得る情報が倍速で得る情報より質が高いかという視点は、如何にも現代的。あの場所は、あの繁華街にあって完全にエアポケットになっているっていう環境からして凄いよね。
それから、何者にも忖度しない強い生き方を見せてくれていたのも、個人的には頼もしいと思ったけれど、一方で、あれが出来るには、強さと覚悟が必要だよな~って。個人主義なようで迎合的でもあるあの街を行き交う若い人達の中で、抗うにしても逃げるにしても、その強さと覚悟を持てる人が、どれだけいるのかな~って。力付けられる人が多ければ何よりなんだけど、そうなれない人が多いから、モードを掴むことに執着したり、それさえ出来なくて道を断っちゃう人がいるんじゃないかなって。一筋縄ではいかない問題だけどね。
そんで、そんな場所に、“みらいのとびら”何ていう、如何にもなモニュメントを建てる意味よ。キャッチ―なキャラクターを使って光を演出しているつもりかも知れないけど、あるのは商業主義の権化みたいな施設の屋上だし、ほんの目鼻の場所には、ブルーテント村と化した嘗ての美竹公園がある訳。光強ければ影濃しじゃないけど、従順な消費者になることを求めているように感じちゃうんだよね、穿ってるけど。あそこ、美竹蘭の名前のモデルだよ……って言ったら、怒る人がいそうだな。
こんなふうに感じちゃうのは、あれだけ人が集める場所の影にひっそりと、大事な現代史のモニュメントが、如何にも顧みられずに建ってるからでもあるんだけど。
まあでも、この日の一番の問題作は、やっぱりダニエル=アーシャムかな。構想を担った映像を見てぶっ飛んだんだけど、みんな大好きポケモンを素材に、押井守的ディストピアにも見える作品を生み出しちゃうのは凄過ぎるでしょ、いやご本人は、そこまで深慮はないのかも知れないけど。そして勿論、スマホで撮影するのに執心の連中が、そんなこと考えてる訳ないだろうけど。それにしても、そうとも見える作品、よく許したな。
全部手掛けることをお題目にしているだけあって、流石奥渋に相応しい取り揃えの本屋さん……かな、あの一画を見るまでの感想は。つげ義春に諸星大二郎に吾妻ひでおがワンコーナーにあるのはヤバ過ぎでしょ。原田ちあきさん大歓喜のスペース。
で、こんなお腹一杯で疲労困憊な状態で訪ねる場所ではなかった。でも、昭和の巨匠が、徹底したアーティストでもあったことは理解できたよ。確かに、今の監督さんで、あそこまで一人でやり遂げられる人は一握りかな。まあ市川さんの場合、優秀なパートナーのお陰で、脚本からは解放されていたのは、大きかったのではと思うけど。ともあれ、こちらもベストパートナーと言えるかな。
職場が近くて度々通っていた時には、そこまで深く考えなかったけど、今回改めて再訪して、ホントに上品なお出汁のお店だったんだなって。佇まいは地味極まりないけど、味は滋味極まりない(←ウマイ!出汁だけに)。もう一店は、サクサク天麩羅が嬉しい、流石力を入れているだけある。

東商渋沢ミュージアムのページ
土井樹さんのページ
JINNAN HOUSEのページ
Shibuya Publishing & Booksellerのページ
市川崑記念室のページ
ダニエル=アーシャムのページ

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