乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

新型インフル・日本の死亡率

2010年04月11日 | 新型インフルエンザ
今回の新型インフルエンザ発生について、総括をするような記事が出てきました。

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【日本の死亡率の低さは早期アクセスと抗ウイルス薬投与の影響?】2010. 4. 7

  新型インフルによる日米の入院例を比較


日本では、患者の病院へのアクセスが早く、抗インフルエンザ薬が早期に投与されたので、新型インフルエンザによる死亡率が低かった――。多くの専門家の指摘を裏付けるような調査研究の結果が明らかになった。琉球大学大学院医学研究科感染病態制御学講座准教授の健山正男氏が、4月5日から京都で開催されている第84回日本感染症学会総会で発表した。

 同大学と沖縄県庁福祉保険部の研究チームは、沖縄県での新型インフルエンザによる死亡率が諸外国に比べて低かった理由を調べるため、後ろ向きの調査研究を実施した。対象となったのは、県立中部病院、那覇市立病院、県立宮古病院など、離島を含めた沖縄県内の17カ所の救急告示病院に入院した242例。

 242例は、昨年6~9月に簡易診断キットでA型またはPCR検査で新型インフルエンザと診断され、24時間以上入院となった症例。同時期、沖縄県においてPCR検査を実施したA型の症例では、新型インフルエンザ以外は検出されていない。

 研究チームは、死亡率や肺炎の合併率、発熱から抗インフルエンザ薬投与までの期間などについて、米国で昨年5~6月に入院した272例(関連記事:2009.10.14「米国の新型入院例、抗ウイルス薬早期投与が転帰に影響」 )と沖縄の242例を比較。その結果、死亡率は沖縄で0.8%(242例中2例)だったのに対し、米国では7%(272例中19例)と有意に高かった。一方、入院例における肺炎の合併率は沖縄で44%(詳細な情報を入手できた216例中95例)、米国で40%(242例中100例)と有意差はなかった。

 入院例のうち、抗ウイルス薬を投与された症例は、沖縄で94.6%(223例中211例)、米国では75%(268例中200例)。ただし、インフルエンザ様症状出現後2日以内に薬剤を投与された症例は、沖縄では88.6%(209例中185例)に上ったが、米国では39%(195例中75例)だった。

 症状出現から薬剤投与までの中央値は沖縄では1日、米国では3日と、米国では抗ウイルス薬を投与するまでに時間がかかっていた。これらの結果について健山氏は、「沖縄で死亡率が低かった理由としては、病院へ早くアクセスし、抗インフルエンザ薬が投与されたことが大きいだろう」と結論付けた。

 患者背景は、沖縄では5~9歳、65歳以上の患者が有意に多く、米国では10~17歳、18~49歳の患者が有意に多かった。また、基礎疾患のある患者は沖縄では52.2%(242例中124例)だったのに対し、米国では72.8%(272例中198例)と米国の方が多かった。

 患者の基礎疾患として多かったものは、沖縄では慢性肺疾患、米国では気管支喘息、糖尿病、慢性心疾患など。沖縄では基礎疾患のない高齢者の入院例が多かったことから、こうした患者背景が死亡率の低さに影響している可能性もある。

 また、肺炎の重症度の違いが死亡率に影響している可能性も否めない。ちなみに米国では抗菌薬を投与している割合が有意に高かったことから、2次性の細菌感染が疑われる症例が多かったのではないかとみられている。一方、沖縄では、「2次性の細菌感染はほとんどなく、ウイルス性肺炎が多かった印象だ」(健山氏)という。
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日本人と米国人と、全く同じ状態の罹患者を比較したわけではなく、不確定要素の影響もあるかと思います。
んが、、、日本のマスコミ報道を思い出してください。私が読んでいる地方新聞では、流行し始めた当初、新型インフル罹患者の情報を毎日出していました。町名まで記して(^^;)。ローカルテレビでも同様です。

と、まあ、日本のマスコミは、流行に敏感です。発生したとなると、罹患者の帰宅通路、部活名、生活のタイムテーブルまで報道しちゃいます。一般人が、いきなりウイルス扱いにされてしまうわけで。。

感染すると、さっさと病院へ行かないと村八分の雰囲気になるし、感染したらこっちもウイルス扱いになるのはたまらんというわけで、さっさとワクチンを打ちに行く。
病気を予防するのには、イイことなんですよね~!(^0^)。


で、ちょっと期待が持てる記事も発見しました。

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【<インフル>初の純国産治療薬、「タミフル耐性」に効果】 4月9日2時31分配信 毎日新聞

 国が承認審査を進めている初の純国産インフルエンザ治療薬「CS-8958」(一般名・ラニナミビル)がタミフル耐性ウイルスに効果があることを、けいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫・小児科部長らが確かめた。米国微生物学会誌(電子版)に掲載された。

 菅谷部長らは08~09年、患者184人を分けてラニナミビルとタミフルを投与。同シーズンはAソ連型(H1N1型)でタミフル耐性ウイルスが流行し、試験した患者でも約95%が感染した。すると、ラニナミビルを投与した患者はタミフルを投与した患者より平均60時間以上早く回復した。一方、タミフル耐性でなかったA香港型(H3N2型)やB型に感染した患者の治療効果に差はなかった。

 ラニナミビルはリレンザと同じ吸引式で1回の服用で済む。これまでの試験でA型、B型の季節性ウイルス、さらに新型(H1N1型)、強毒性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に対する効果も確認されている。

 菅谷部長は「来シーズンまでにはラニナミビルが承認され、新型のウイルスがタミフル耐性になっても効果が期待できる」と話している。
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タミフル耐性の人も現れているようですし、何といっても、強毒性の鳥インフルエンザにも効果がありそうって、すごいですよね。

今回の新型インフルで、私が脅威を感じたのは、鳥インフルエンザ対策です。
新型インフルの最初の頃、舛添元厚生大臣が検査・結果を出すまで、成田空港からの客をホテルに缶詰にしてがんばった。しかし、水際でウイルスを食い止めることはできませんでした。

ウイルスは微細です。あれだけ頑張っても感染する。
新型インフルは弱毒性だったからいいようなものの、強毒性が発生したら、、、、

ワクチンで千手を打つことが、一般人のできる最大の防御ではないでしょうか。


日本のワクチン開発をがんばってほしいと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >

なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

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2 コメント

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Unknown (kei☆)
2010-04-11 22:37:52
新型インフルから、もうすぐ一年たつんですね。
これをきっかけに、ワクチンが話題になり、いろいろな問題点を勉強したなぁって思います。

ところで鳥インフルって、まだちゃんとしたワクチンはできないのかな?と。

インドネシアやベトナムでは、まだまだ鳥インフルの感染者がいるみたいだけれど。
新型インフル騒動は終結か (ノエル)
2010-04-12 11:42:18
鳥インフルが発生した頃から、ワクチンの開発着手は行われているようです。臨床試験となると、、、むずかしいのかも。

新型インフルのワクチンだって、当初、誰から接種させるか、もめましたよね。医療関係者が一番先で、無事とわかれば次は政治家やお役人の順に、、、なんて報道もあったし(笑)。

新型インフルより凶悪な鳥インフル、こっちの方が大問題だと思います。

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