乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

がん哲学外来の話その2

2009年04月19日 | 患者の気持ち
好評につき、続きました!

【第三話】 病床にいる自分に与えられた「なすべきこと」

「なすべきこと」はmustでなく、自分に与えられた役割と著者は捉えます。
健康な時は、「やらなければならないこと」に追われるが、病床につくとそれは減り、「なすべきこと」が気になってくる。

多くの患者は「思い出す」という作業をする。子供の頃の思い出、両親、祖父母…と思いだすうちに、不思議と現在の自分の問題に立ち向かう勇気が出てくるものだといいます。

「思い出す」行為は、忘れたことを思い出す。特に「人間関係」。
誤りたいと思っていた人、お礼を言いたい人、、、心の中にずっといた誰かのことを思い出し、それを果たすのが自分の「なすべきこと」となってくる。

この時、「偉大なるお節介」をするのが家族の役目。自分を赦し相手を赦すことで、背負ってきた重荷を下ろさせる。この時、人は本当に癒やされるとものだといいます。


【第四話】 人生の荷物として背負うべき「罪悪感」

なぜ自分はがんになったのか。がん患者は理由を知ろうとする。喫煙をやめなかったからだとか、暴飲暴食だったからだとか、、、自分の中に原因を探そうとして、自分を責め、罪悪感を持つ。

やってしまったことは、なくせない。著者は、「仕方ない。事実を事実として受け入れ、自分の荷物として背負って生きていくしかない」と患者に伝えるといいます。「罪悪感ではなく、事実を背負って生きなさい」と、正確に伝えます。
著者は、きちんと背負って生きていくと、そのうち荷物を下す時が必ずくると信じています。

◇ ある男性患者が荷を下したプロセス

最初のうちは、家族や友人が心配し、慰めてくれる。男性が不安や不満をもらすと、理解しようとできるだけ対応してくれる。

次第に慰めの言葉よりも批判や忠告の言葉が多くなる。「あなたもこういう点を直したほうがいい」「病気になったのは、あなたのそういう頑固さが原因」など。
患者と共に闘う同士としては、慰めてばかりはいられない。しかし、患者は罪悪感を刺激され、「自分を理解してくれない」と、寂しさと苛立ちを感じる。家族と心の距離ができ、孤独を感じる。

孤独になると、家族に向けていた目が次第に自分自身に向き始める。どうしてこうなってしまったのか、自分について深く考えるようになる。

すると、自分の間違っていたところ、良くなかったところが、霧が晴れるように見えてくる。嫌な状況になった時に、自分がどういう態度をとっているか、気がつく。

病気になったのは「自分」。自分の人生に起きた自分の問題であり、それは自分で受け入れるしかない。自分にしか解決できない問題である。

自分の問題を自分で解決していく時、人は自ら変わろうとする。厳しく険しいがん治療の道を進むには、「自ら変わらなければならない」という決意で行っていただきたい。それが自分を支える杖となり、軸となる。
 
 ◇

このプロセスを読んで思い出したのが、学生時代の一人旅です。
東北の鄙びた地方を、リュックを背負って歩きました。人気のない小さな観光地を回り、宿へ行く町営バスは、一日に2本。で、私はその2本目に乗り遅れてしまったのです。

バスの停留所がね、なぜか2ヵ所あってね、私が待ってたバス停は古いほうで、使われなくなってたんだってさ。近くにいたおばちゃんがね、教えてくれたんよ。私がそこでず~~~っと立ってるから。

もー、ぼーーーーーぜん(*0*)ですた。
「んじゃ、なぜ停留所を立てておくんだーーーっ」と、じだんだ踏んでも、「私はなぁんにも悪くなーーーいっ」と怒鳴っても、、、バスは来ない。来ないもんは、来ない!
この気持ち、病気になった時の不条理な気分と似ています。

仕方ありません。私は思いリュックを背負ったまま、夕暮れ迫る山道を歩きだしました。バスで30分って、歩いてどんだけあんのよぉって、やっぱり心の中で怒鳴って歩きましたとも。
自分で解決するしかなかったんです。助けてくれる人なんていないんだから。。。

まあ、一人旅なんかすると、こんな目に遭ったこと、誰でも一度や二度はあるでしょう。私は早い時機に、国内外の旅でこんな経験をいっぱいしちゃったので、自分で解決しなくちゃっていう気分になりやすい性格だと思います。

この旅行、結局さっきのおばちゃんが心配して、車で追っかけてきて、私を宿まで送ってくれました。私は当時、若い娘だったし、日没迫る時に鬱蒼とした山を歩いて越えるのは、あまりにも忍びなかったから、、、という、おばちゃんのありがたい人情を頂きました。
著者のいう、「不思議に分け持ってくれる人間がでてくるものだ」の通りになりました。

あ、もちろん誰も現れず、物騒な夜道を1人歩く経験も多かったですよ・・・(^^;)

更に続きを読みたい人、<ここをクリックよろしくね~ >

なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。