123-「安宅の松」(1769・明和6年・市村座)
安宅とは、源義経の奥州落ちで登場する要の場所で、今の石川県小松市あたり。
ここに新しく設けられた関所が、安宅の関です。
都を密かに抜け出した義経一行は、琵琶湖を船で渡り、山道を日本海に北上、
安宅に着きます。
新関の様子を窺うために弁慶が、一行に先回りして関に近づくと、
松の木の下で遊ぶ子供たちに出会う。
『落ち葉掻くなる里の童の
野辺の遊びも余念なく
こりゃ誰がめづき
ちっちや こもちや桂の葉
ちんがちがちが ちんがらこ
走り走り 走りついて
先へ行くのは酒屋のおてこ
後へ退るは おおかみきつね
尼が紅つけて ととやかかに言おうよ
言うたら大事か剃ってくりょ
坊主 坊主大坊主』
●落ち葉掻きをしている、里の子供たち、夢中で遊んでいる。
こりゃ誰が見つけたべえ、栴檀、こぶしや、桂の葉。
わーい わーい、かけっこだ。先頭は酒屋のおてこ。
後ろに逃げるのは狼、狐(おか・みき・つねという子供の名前も掛けている)。
尼さんが紅なんかつけてる、ととやかかに言うてやろ、
言ったらだめ、丸坊主にされてしまうから。
坊主坊主、大坊主。
子供たちの他愛ない遊びだ。
〓 〓 〓
tea breaku・海中百景
photo by 和尚
安宅とは、源義経の奥州落ちで登場する要の場所で、今の石川県小松市あたり。
ここに新しく設けられた関所が、安宅の関です。
都を密かに抜け出した義経一行は、琵琶湖を船で渡り、山道を日本海に北上、
安宅に着きます。
新関の様子を窺うために弁慶が、一行に先回りして関に近づくと、
松の木の下で遊ぶ子供たちに出会う。
『落ち葉掻くなる里の童の
野辺の遊びも余念なく
こりゃ誰がめづき
ちっちや こもちや桂の葉
ちんがちがちが ちんがらこ
走り走り 走りついて
先へ行くのは酒屋のおてこ
後へ退るは おおかみきつね
尼が紅つけて ととやかかに言おうよ
言うたら大事か剃ってくりょ
坊主 坊主大坊主』
●落ち葉掻きをしている、里の子供たち、夢中で遊んでいる。
こりゃ誰が見つけたべえ、栴檀、こぶしや、桂の葉。
わーい わーい、かけっこだ。先頭は酒屋のおてこ。
後ろに逃げるのは狼、狐(おか・みき・つねという子供の名前も掛けている)。
尼さんが紅なんかつけてる、ととやかかに言うてやろ、
言ったらだめ、丸坊主にされてしまうから。
坊主坊主、大坊主。
子供たちの他愛ない遊びだ。
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tea breaku・海中百景
photo by 和尚