猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

SEOBOK /ソボク

2023-06-12 20:26:03 | 日記
2021年の韓国映画「SEOBOK /ソボク」。

余命宣告を受けた元情報局員の男ミン・ギホン(コン・ユ)は、国家の極秘
プロジェクトによって誕生した人類初のクローン、ソボク(パク・ボゴム)
の護衛を命じられる。ところが任務開始早々、何者かの襲撃を受ける。何
とか生き延びた2人だったが、人類に永遠の命をもたらす可能性を秘めた
ソボクの存在を狙い、その後も様々な勢力が襲ってくる。危機的な状況の
中で逃避行を繰り広げるギホンとソボクは、衝突を繰り返しながらも徐々
に心を通わせていく。

クローン人間をテーマにしたSFサスペンス・アクション。脳腫瘍により
余命宣告を受け、死の恐怖と向き合う元情報局員ギホンは、国の極秘プロ
ジェクトによって誕生した人類初のクローン「ソボク」を護衛する任務に
就く。最初は気乗りしなかったギホンだが、ソボクの骨髄ではiPS細胞が
常に作られており、病気で死ぬことはないこと、また、人間の病気を治癒
させる力があると聞かされたギホンは、臨床実験を受けさせてやろうとい
う言葉にすがるい思いで仕事を承諾する。
ところが任務早々に何者かの襲撃を受け、からくも逃げ延びたギホンとソ
ボクだったが、その後も次々と命を狙われる。永遠の命を持っている可能
性のあるソボクは人類にとって救いにも災いにもなり得るのだった。しか
し車で移動中、ソボクが突然血を吐き、ギホンは研究所に電話をする。ソ
ボクは一般の人間の倍のスピードで成長するため、24時間に1回抑制剤を
打たねばならず、研究所に戻るよう言われる。ソボクが抑制剤を打たれて
いる様子を見てギホンは「残酷すぎませんか」と言うが、研究員は「残酷
?あれは人間じゃありませんよ」と答え、研究者ってこんなものなのだろ
うかと思った。
研究所の中で生まれ育ち、外の世界を知らないソボクとギホンは何かと衝
突する時もあったが、少しずつ気持ちを通じ合わせていく。やがてソボク
はギホンのことを「兄さん」と呼ぶようになり、「僕は死ぬ訳にはいかな
い。でないと兄さんが助からない」と思いやりを見せる。ソボクは見た目
20代前半くらいなので、ギホンと一緒にいると兄弟のようだ。そしてギ
ホンは脳腫瘍による激しい頭痛に悩まされていた。ギホンが「腹が減って
ないか」と聞き、ソボクが「減ってます」と答えるのを観て、「クローン
人間ってお腹空くんだ」と思った。
初めて食べたカップ麺がとてもおいしくて、ソボクが続けて5個くらい食
べてしまうシーンは笑えた。ギホンは「もうやめておけ」と注意する。そ
して2人はいろんな勢力(アメリカの軍隊だったり韓国の軍隊だったり)に
襲撃され続けるが、何とソボクはサイコキネシス(念動力)まで使え、敵を
返り討ちにしてしまう。ギホンは銃で対処するが、コン・ユのようなハン
サムな人が銃を構えた姿ってどうしてあんなにかっこいいのだろう。ソボ
クが言った「死ぬってずっと眠るということですか」や、「死ぬのは怖い
です。でも死なないのも怖いです」というセリフが印象的だった。SFサ
スペンス・アクションだが、悲しい物語だった。



映画評論・レビューランキング
映画評論・レビューランキング
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする