2018年の日本映画「いぬやしき」。
会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・
犬屋敷壱郎(木梨憲武)。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に
襲われた犬屋敷は公園で謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。
犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓(佐藤健)も犬屋敷と同様に人間
を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を
行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を
使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく
交錯していく。
奥浩哉氏の漫画を実写映画化したアクション・サスペンス。定年間近のうだ
つのあがらないサラリーマン・犬屋敷壱郎は、会社でも邪魔者扱いされ、や
っと一戸建ての家を購入したのに妻子は小さいだの日当たりが悪いだのと文
句ばかり。ある夜犬の散歩で公園に行った犬屋敷は、強い光に包まれ、何か
の事故が起きる。近くには高校生の獅子神皓(ひろ)もいた。そして2人は自
分たちの体がサイボーグ化していることを知る。その後犬屋敷は死にかけて
いる鳩を両手で持つと、鳩は元気になり飛んでいったのを見て、自分には治
癒能力があるのだと知る。
一方獅子神は気にくわない相手を簡単に殺し、殺す能力があるのだと知る。
恐らくは宇宙から来た知的生命体によって機械の体に生まれ変わった犬屋敷
と獅子神は、その特殊な能力をそれぞれ別の方向へと使うようになる。犬屋
敷は余命のことを家族に話そうとするが、悲しんでもらえないのでは、とい
う思いから話しそびれる。彼は病院で脳腫瘍でもうすぐ命が終わろうとして
いる少年を救い、人を救うことに生き甲斐を見出すようになる。しかし獅子
神はゲームのように殺戮を続けていた。
原作は未読だがなかなかおもしろかった。宇宙人が何故犬屋敷と獅子神にそ
のような能力と機械の体を与えたのかはわからないが、漫画を読めばわかる
のだろうか。「善」に生きようとする犬屋敷と「悪」に生きようとする獅子
神。獅子神は母親や親友には優しいが、無関係の人間は平気で殺すという二
面性を持っている。やがて警察の捜査であちこちで起きている謎の殺人事件
の容疑者として獅子神が浮上し、獅子神は顔も公表して全国に指名手配され
てしまう。
犬屋敷は獅子神に「もうやめるんだ」と言うが、獅子神は「あんたには家族
がいるって言うけど、家族はあんたに何かしてくれたのか?」と問う。犬屋
敷の思いはもちろんわかるが、獅子神の気持ちにも少し同情したくなるとこ
ろはある。そして2人は機械の体で激しくぶつかり合う。確かにアクション
・サスペンスだが、全体的に切ない感じがした。これは原作を読む方がおも
しろいかもしれない。機会があれば読んでみたい。それにしても犬屋敷なん
て名字をよく思いつくものだ。うだつのあがらないサラリーマンという設定
に木梨憲武がはまり役だった。

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会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・
犬屋敷壱郎(木梨憲武)。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に
襲われた犬屋敷は公園で謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。
犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓(佐藤健)も犬屋敷と同様に人間
を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を
行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を
使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく
交錯していく。
奥浩哉氏の漫画を実写映画化したアクション・サスペンス。定年間近のうだ
つのあがらないサラリーマン・犬屋敷壱郎は、会社でも邪魔者扱いされ、や
っと一戸建ての家を購入したのに妻子は小さいだの日当たりが悪いだのと文
句ばかり。ある夜犬の散歩で公園に行った犬屋敷は、強い光に包まれ、何か
の事故が起きる。近くには高校生の獅子神皓(ひろ)もいた。そして2人は自
分たちの体がサイボーグ化していることを知る。その後犬屋敷は死にかけて
いる鳩を両手で持つと、鳩は元気になり飛んでいったのを見て、自分には治
癒能力があるのだと知る。
一方獅子神は気にくわない相手を簡単に殺し、殺す能力があるのだと知る。
恐らくは宇宙から来た知的生命体によって機械の体に生まれ変わった犬屋敷
と獅子神は、その特殊な能力をそれぞれ別の方向へと使うようになる。犬屋
敷は余命のことを家族に話そうとするが、悲しんでもらえないのでは、とい
う思いから話しそびれる。彼は病院で脳腫瘍でもうすぐ命が終わろうとして
いる少年を救い、人を救うことに生き甲斐を見出すようになる。しかし獅子
神はゲームのように殺戮を続けていた。
原作は未読だがなかなかおもしろかった。宇宙人が何故犬屋敷と獅子神にそ
のような能力と機械の体を与えたのかはわからないが、漫画を読めばわかる
のだろうか。「善」に生きようとする犬屋敷と「悪」に生きようとする獅子
神。獅子神は母親や親友には優しいが、無関係の人間は平気で殺すという二
面性を持っている。やがて警察の捜査であちこちで起きている謎の殺人事件
の容疑者として獅子神が浮上し、獅子神は顔も公表して全国に指名手配され
てしまう。
犬屋敷は獅子神に「もうやめるんだ」と言うが、獅子神は「あんたには家族
がいるって言うけど、家族はあんたに何かしてくれたのか?」と問う。犬屋
敷の思いはもちろんわかるが、獅子神の気持ちにも少し同情したくなるとこ
ろはある。そして2人は機械の体で激しくぶつかり合う。確かにアクション
・サスペンスだが、全体的に切ない感じがした。これは原作を読む方がおも
しろいかもしれない。機会があれば読んでみたい。それにしても犬屋敷なん
て名字をよく思いつくものだ。うだつのあがらないサラリーマンという設定
に木梨憲武がはまり役だった。

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