2007年9月20日、ヨーロッパで、第1選択治療のアントラサイクリン(ドキソルビシンやエピルビシン)またはイホスファミドに奏効しない、または適格でない進行/転移性軟部肉腫患者にtrabectedin (Yondelis, PharmaMar社)が承認された。
これまで標準化学療法に奏効しなかった患者に対して40種類以上の薬剤が試みられてきたが有効なオプションがなかった。Trabectedinはもとは海綿から開発された抗癌剤(過去Tip)で、スペインの企業がこの活性成分を分離、合成して開発された。この疾患に対する30年ぶりの承認である。
軟部組織肉腫は年間100,000に2人という珍しい疾病であるが、50%の患者が、診断時点で手術がオプションではなく、これらの患者は転移、死亡に繋がる。現在、半数以上の患者が診断後5年で死亡、ほとんどが転移によるものである。
診断時点で10%に転移が認められ、限局性ハイグレード肉腫40~60%で、腫瘍の局所コントロールにもかかわらず転移を発症する。
Trabectedinの国際ランダム化試験では66%の参加者が進行平滑筋肉腫、その他は進行脂肪肉腫で、参加者全員が前にドキソルビシンとイホスファミドの化学療法に成功しなかった。59%がハイグレード腫瘍、67%がbulky disease (> 5 cm)であった。Trabectedinは肝酵素値を上げる(治療可能)ことから肝機能が良好であることが適格基準とされた。
Trabectedinの投与は、静注で1.5 mg/m2を24時間かけて3週毎、または0.58 mg/m2を毎週3時間かけて3週間を28サイクルで施行した。デキサメタゾン前投与が必要。3週毎投与は顕著に良好な結果を生じた。無進行期間は3週毎群3.7ヶ月、毎週群は2.3ヶ月であった。
無進行生存期間中央値は3週毎3.3ヶ月 Vs 毎週2.3ヶ月、生存期間中央値は3週毎13.8ヶ月 Vs 11.8ヶ月であった。3週毎投与は有害事象も少し増加した(neutropenia, reversible liver elevations, vomiting, and fatigue)が、全体的に忍容性は良好であった。Medscapeより抜粋
【11月25日追加記事】
天然物からの抗癌剤 Ixempra 2007/11/25
Helmholtz Centre for Infection Research (HZI) の研究者が土壌のバクテリアによって生産される天然物質が体細胞の分裂を妨げるのを発見した。今、ブリストルマイヤーズ社が米国に流通販売しようとしている。
20年の年月研究が続けられたこのエポチロンは、土壌の粘液細菌によって生み出される。エポチロンは、微小管として知られる体細胞組成をブロックし、以後の細胞分裂を止めて死滅、分解させる。無限に分裂する癌細胞に対するエポチロンの効果は特に目覚しい。腫瘍は縮小、もしくは消失さえする。原文記事
かこチップ
これまで標準化学療法に奏効しなかった患者に対して40種類以上の薬剤が試みられてきたが有効なオプションがなかった。Trabectedinはもとは海綿から開発された抗癌剤(過去Tip)で、スペインの企業がこの活性成分を分離、合成して開発された。この疾患に対する30年ぶりの承認である。
軟部組織肉腫は年間100,000に2人という珍しい疾病であるが、50%の患者が、診断時点で手術がオプションではなく、これらの患者は転移、死亡に繋がる。現在、半数以上の患者が診断後5年で死亡、ほとんどが転移によるものである。
診断時点で10%に転移が認められ、限局性ハイグレード肉腫40~60%で、腫瘍の局所コントロールにもかかわらず転移を発症する。
Trabectedinの国際ランダム化試験では66%の参加者が進行平滑筋肉腫、その他は進行脂肪肉腫で、参加者全員が前にドキソルビシンとイホスファミドの化学療法に成功しなかった。59%がハイグレード腫瘍、67%がbulky disease (> 5 cm)であった。Trabectedinは肝酵素値を上げる(治療可能)ことから肝機能が良好であることが適格基準とされた。
Trabectedinの投与は、静注で1.5 mg/m2を24時間かけて3週毎、または0.58 mg/m2を毎週3時間かけて3週間を28サイクルで施行した。デキサメタゾン前投与が必要。3週毎投与は顕著に良好な結果を生じた。無進行期間は3週毎群3.7ヶ月、毎週群は2.3ヶ月であった。
無進行生存期間中央値は3週毎3.3ヶ月 Vs 毎週2.3ヶ月、生存期間中央値は3週毎13.8ヶ月 Vs 11.8ヶ月であった。3週毎投与は有害事象も少し増加した(neutropenia, reversible liver elevations, vomiting, and fatigue)が、全体的に忍容性は良好であった。Medscapeより抜粋
【11月25日追加記事】
天然物からの抗癌剤 Ixempra 2007/11/25
Helmholtz Centre for Infection Research (HZI) の研究者が土壌のバクテリアによって生産される天然物質が体細胞の分裂を妨げるのを発見した。今、ブリストルマイヤーズ社が米国に流通販売しようとしている。
20年の年月研究が続けられたこのエポチロンは、土壌の粘液細菌によって生み出される。エポチロンは、微小管として知られる体細胞組成をブロックし、以後の細胞分裂を止めて死滅、分解させる。無限に分裂する癌細胞に対するエポチロンの効果は特に目覚しい。腫瘍は縮小、もしくは消失さえする。原文記事
かこチップ
http://www.eisai.co.jp/news/news200546.html
お久しぶりです、ブログも開設なされたのですね。
又、ブログ名 SFD :SuperFamily-Dentistにリンク
貼らせて頂きました。乳癌の術後のRCTです。
トラックバックもさせて頂きました。是からも宜しく
お願いします。
http://ubm46671.at.webry.info/
乳癌治療後の野菜・果物・食物繊維摂取および低脂肪摂取の影響
野菜・果実・食物繊維摂取と低脂肪摂取の乳癌再発抑制効果に関して、現在まで
明確なエビデンスは得られていない。早期の乳癌治療を受けた女性を対象にした
食事摂取に関する大規模RCTの結果
そんなのもあるんですねー
天然物ついでに、追加記事イグゼンプラを入れてみましたーーー
そうそう、単純ヘルペスウィルス記事も出ましたので投稿しますね!
TB、乳癌と食物記事ですね。大腸癌も食物とは否定的な結果でしたね。
こちらこそ、よろしくお願いします。