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【安全性情報】ビスフォスフォネート剤による筋骨格系疼痛

2008-01-13 | FDA安全性情報
ビスフォスフォネート剤(アクトネル、アクトネル+Cal、アレディア、Boniva、ダイドロネル、フォサマックス、フォサマックス、Reclast、Skelid、ゾメタ)2008年1月7日

FDAは、ビスフォスフォネート剤投与患者に発症する、生活に支障をきたす骨、関節、筋肉の痛み(筋骨格系疼痛)について医療従事者に通達した。重度の筋骨格系疼痛については全ビスフォスフォネート剤の処方情報に記載されているが、ビスフォスフォネート剤と重度の筋骨格系疼痛との関連性は医療従事者には見過ごされている可能性があり、診断が遅れたり、疼痛や障害および鎮痛剤使用を長引かせる。重度の筋骨格系疼痛はビスフォスフォネート剤の開始から数日以内で発症する場合もあれば数ヶ月、数年経過後発症することもある。一部の患者はビスフォスフォネート中止後症状が完全になくなるが、緩和に時間を要する場合や完全に緩和されない患者もある。重度のビスフォスフォネート剤関連筋骨格系疼痛の発症の頻度やリスク要因はわかっていない。

医療従事者は、この症状を発症している患者において、ビスフォスフォネート剤が重度の筋骨格系疼痛の原因であるかどうかの検討と、一時的または永久的な薬剤中止を考えるべきである。
FDA安全性情報2008


 経口ビスフォスフォネート剤は静注ビスフォスフォネート剤より顎骨壊死リスクが少ない。「このことはフォサマックス、アクトネル、Bonivaを服用している患者に朗報である」ボストンのハーバード大学歯学部の医師は述べた。2003年に初めて顎の骨壊死が報告された。経口剤は安全と思われていたが、2005年5月骨壊死を発症した患者63人のうち7人が経口剤によるものだと判明した。
このことをさらに調査するため、報告症例714,217人の骨粗鬆症患者と癌患者を調べ、帰結を3つに分類[1顎の炎症性状態(骨壊死含む)、2壊死に対する外科手術、3癌に対する外科手術]した。J Am Dent Assoc 2008;139:23-30.
ロイター1月3日          


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