みんな山師 どこかで一発当てて有名になりたいと思っている

私が上層部の紹介を預かり、とあるＩＴ系の会合に出た時のことである。

雑談の時間中、私が「いやね、私は将来のジョブズになりそうな人を探しているんですよ。この人がひょっとしたらそうかなって」と言うと一様に皆、男女や年齢を問わず「いや〜あっはっは」と言う反応をする。

普通のサラリーマンで人生を諦めている人が集合しているならば、「お前日本じゃそんなもん無理だろ」と言うような反応が返ってくるとは思うのだが、そうではない。
皆、こういうセリフを言われると「え？　自分？　そんな片鱗ある？　いやそういう自覚をしたことがないとは言わないけれども」みたいな、ちょっと可能性あってそれを指摘されて嬉しそうな人たちと言うのを全体的に見かける。

私が聞いたのは、文系などの人たちは「一発当てて世界を変革してやる！　」と言うのは絶対に見ないが、理系、特にＩＴ、特にその中でもウェブ事業に乗っかるようなＩＴが「一発当てて世界を変革してやる！　」と言うのはほぼ全員が持っている性質であるということである。

ちなみにリアルな話、米政治学者のエドワード・ルトワックのいとこだかその辺りの親戚が、ＡＩ系の企業をそうとうな額で売却していた記憶（３億ドル（３００億円）だか３００億ドル（３兆円）だか思い出せない。確かエドワード・ルトワック　日本４．０に記載）。


※追記：
　ＩＴ系の人間は全体的にそういう野望を持っている・・・と言う感じで書いた。
　私の最近の周辺の人物についてはそんな感じではあるのだが、一応注意書きをしておくと、これはそういう人間が「固まった層」にぶちあたった結果だとも言える。
　その層はおおよそ自分でシステムを構築、立ち上げをしたことがあったり、あるいはラズパイの開発が好きだったり、それに話が弾んだりする人達の層だ。

　一方においてそうでないＩＴ従事者もいる。
　データ入力関係、運用関係の人たちは、プログラミングやサーバー構築をしたことがない。
　こういう人たちには「ジョブズになりそうな人を探している」とは言ったことがないのだが、もし言ったとするならば、「何言ってんすか」的な反応が返ってきたことだろう。
　なので、ＩＴと一口に言っても本当に様々な業種や技術力の層の人たちがいて、一概には「ＩＴに関わる人間の全員が全員、もしかしたらワンチャン一山当てられるんじゃないか」と思っている訳ではない、と言うことは書き添えておく。

　更に書けば、日本は全体的に諦めムードとかそういうのではなく、ひょっとしたらいけるんじゃないかと上と前を向いている人間がいるというのもまた確実な事実なのである。