だいたい５年前と現在の空。体重も大きな差があって、髪の毛もメガネも、いろんなところが大きく変わった。毎日見ているとわからないことも多い。朝さんも太陽くんも、この５年でぜんぜん変わっているし、春さんも世界くんも比べてみたらびっくりする。だけどやっぱり、どんどん病気を克服していって、生まれ変わったように思える空が一番変わった。１月12日に成人式二次会の同窓会という案内が来ていたそうだ。中学３年生から５年がたって、ほとんど面影もなくなって、みんなが覚えているか心配していた。自分がほとんど覚えていないせいもあるだろう。久しぶりに会う同級生が、「おまえ生きとったか」と、冗談によく言うそうだ。みんな「よかったな」と、同じ意味で言っているのだ。冗談で言えて、ほんとうによかった。
太陽くんの病室。２人部屋は安いから当然みんな希望する。もし満床で個室へまわされると半額というあたりは通常の病院と同じだろうか。現在は空きが多く個室状態の部屋ばかり。隣のベッドのカーテンレールに洗濯物が干してある。空が入院していた部屋と大きな違いはない。ちょっと違うのは、けがなので入口で手を消毒するワンプッシュのやつをほとんど使わないことぐらい。
テレビはレストランみたいな食堂兼談話室にあるだけで、カードを入れるやつもない。パソコンや携帯電話の持込使用は自由。飲食もあまり制限はない。費用は高いほうでも、保険がおりるのでほとんど戻ってくる。４週して、退院したらすぐにダッシュで走れるようにするのがここのやり方。試験勉強はあまりできていないようだった。木金と試験を受けて、昼は家でごはんを食べて病院へ戻って行った。何となく太陽くんがいるとみんなうれしいようすだ。
レスリング部は秋の大会で県優勝、東海３位となり春の選抜大会出場を決めた。太陽くんは３月には出場はできないだろうが、新潟まで行けるようだ。あせって出たい気持ちがあるのは当然のこと。来週は退院となる。
081128の数字をたたく日がやっと来た。きょうは、とうとう空の２０歳の誕生日。空と乾杯するはずだったが、短大のゼミがちょうど飲み会で、ついでに誕生日を祝ってくれることになった。帰りが遅いのではしかたないから、私だけで予定の酒の空（くう）を一杯飲ませてもらった。私も大学時代のゼミ仲間が偶然にも飲み会をやってくれることになり、ついでに祝ってくれる。飲み過ぎないように気をつけよう。
空に花束が届いた。一昨日が誕生日の慧くんのお母さんからである。現在の空が短大へがんばって通っているのも、慧くんのお母さんのおかげであることはよくわかっている。親の私たちがどうにも将来のことを考えられなかったあのころに、やさしくきっかけを与えてくれたことに感謝している。どんなに時がたって、どんな将来があったとしても、恩人であることは間違いない。いつもありがとうございます。届いてすぐに、空にはメールで知らせておいた。
中学３年生の春さんは、試験の最中でも塾へ毎日のように通っている。希望する高校は決まって、受かるためにがんばって勉強するのを当たり前だと思っている。担任の先生から私立を受験するようにすすめられて、親が必要ないと言っているので、受験しないことにしたら、先生をはじめみんなからおかしいと言われたという。試験の外出許可でちょっと家にいた太陽くんも、私立を受けるのが普通と言う。どうしても私は行きたくもない学校を受けることが納得できない。すべり止めというのがわからない。そもそも自分の学力にぎりぎりの学校へ受かることを目標としていることがおかしいと思う。行きたい高校、行くべき高校をはっきり決めてがんばればいいのだ。世界くんも試験中だが、勉強はしていないに近い。太陽くんは送り迎えをして試験を受けている。明日も間に合うように病院へ行く。
明後日は空の誕生日。世界くんが定時制でいいとか言っていたせいで思い返すと、空はほんとうによくがんばって高校を卒業してくれた。どれほど言えないようないやな事、大変な困難があったか、親が想像する以上だったことだろう。生半可な不良というのとはかなり違った中で、ちゃんと卒業して、短大へ推薦してもらった。現在はいろんな意味で、そのころ以上にがんばっていると思う。毎日通学するだけでもたいへんで、休みなしというのはすごいことで、ほめてやるどころか実は頭が下がるほどの思いで見ている。できるだけのことはしてやりたいが、わずかな力にもなかなかなれない。
どうも昼から食べ過ぎたみたいになっている。よほど食べてもこんなことはないのに、何が悪かったか書き残しておく。朝食は家で空が食べ切れなかった分をちょっとだけ焼き魚など。それと区会資料打ち合わせでデニーズモーニング。コーヒーは３杯。帰宅して最後の朝食残りを茶碗に１杯かたづけた。いろいろやることたくさん終わって、昼はかけうどん大にてんぷら２ヶと稲荷ずし３ヶ。２時ごろになって腹が重い感じ。夜は焼きそばとお好み焼き４分の３。軽くしておいた。この程度にしては不思議に腹にもたれている。思った以上にてんぷらうどんがいけなかったかも。
何にしても終わりがあるわけではない話だが、県の子ども会大会も終わって一段落だ。でも、明日はたくさんやっておくことがある。給料から太陽くんの入院費に装具の保険申請、いろんな支払、区の会計のことも数件ある。打ち直しには天候がやや悪そう。そろそろ太陽くんは退院が近い。
昼間ではふとんを作り、午後は区民展の受付と撤収、夜になって反省会。給料計算もやってしまいたいので、さすがに書けない日もあるなと、思わされた。お母ちゃんが何とか太陽くんのところへ注文品を届けに行った。太陽君の入院は、空の最長である２６日をわずかにこえる見込みだ。もっとも、あの時、放射線の故障がなければ２ヶ月ぐらいの連続入院だったはずだ。思い出すとよくまあそんな放射線科で妥協したものだ。ただし、後になってそれは空にとって最良の事だったと満足している。
地域の区民展を手伝うのはボランティアみたいなものだ。なのに受付などでネクタイ着用を強制されることにムカついている。確かに今日は市長さん教育長さんに市議２人などおいでになっている。しかし、みなさん受付のわれわれがネクタイをしていなくてもかまわないと理解してくださると思う。何の報酬もなくこういうものに協力しているだけで十分であり、スーツにネクタイなど要求はしないだろう。これを何とかしようと言い出しても、まだまだわれわれには力がない。
有名大学の学生が大麻栽培などで問題になっている。これは飲酒運転と同じように徹底的に取り締まることだ。種の売買までかかわった者まで徹底的に事情聴取してしょっ引くぐらいにやっていい。有名大学なら特にきびしくしてほしい。興味本位でかかわるなど、薬物をあまく見ているとしか思われない。
振込み詐欺がものすごいという。しかし、ＡＴＭの前で注意を呼びかけたり、１０まん以上の振込みを規制したりと、ほとんど効果のない対策しかないみたいだ。無意味な規制はやめるべきだ。ＡＴＭの前で携帯電話をつながらないようにするなど、もってのほかだ。これも取り締まるべきは人であることを忘れているように思う。最近は振込みが不便になったと感じている。テレビでの警告コマーシャルもどうなんだろう。もっとまったく別の方向から取り締まり、振込み詐欺防止策を考えていかなければだめだ。
太陽くんの担任の先生が、夜になってお見舞いへ来てくれると電話があったので、お母ちゃんがメールで頼まれていたものを届けるついでに急いで行った。差し入れをいっしょに食べて、お話ができたようだ。私は区民展の準備が１０時過ぎまでかかってしまった。空の帰りが遅い日で、春さんも塾のために晩ご飯は遅く、うまくいかなかったかもしれない。いつも何かがあって普通で、このぐらいなら平凡な日だ。そういえば世界くんは毎日接骨院へ通っているが、きょうから腕を吊っている。はじめから手首はそうしたほうがよかったらしい。帰宅したときも、あまり気がつかなかった。