ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

国鉄・宮之城線の今 2011冬 ③川内・楠元町

2011年02月08日 22時24分20秒 | Weblog
  

 楠元駅跡を出発し、次の吉野山駅後までは、まず2車線の車道で始まり、途中で築堤がそのまま残された区間を抜け、再び車道となって吉野山駅跡へ続いています。
 この築堤に現在では最も巨大な鉄橋である戸田川の鉄橋が残っています。連載記事でも述べたように、2006年の水害で洪水に遭った楠元町や中村町の人々にとって水没しない道路の確保は重大な関心事であり、鉄道遺構の保存とは簡単な天秤にはかけられない問題です。
とはいえ、この鉄橋が最後の巨大な遺構ということもあり、なんらかの形での保存をしてほしいという思いに変わりはありません。


 さて、楠元駅と戸田川鉄橋の中間辺りにしみず運送という会社があります。その建物の道路(線路跡)向かいで側溝工事が行われようとしていました。

  

 よく通る道路なのですが、意識しないと気づかないものですね。

 そう言えば、この辺りは境界標がけっこう残っている区間です。
 工事現場の辺りに残っていないか確かめてみると・・・・・

 ありました。


  

 
 側溝が積み上げられているそのちょっと先に朽ちた境界標が残っていました。

 この境界標も工事が始まれば、場所が場所だけに撤去されてしまうのでしょうか。

 わずか一本、小さな一本の境界標ですが、この積み重ねが宮之城線の姿を確実に消していくのです。

 決して特筆すべきことでもありませんが、「物事が壊れる」とはこういうことだということを象徴しているようです。
 
コメント
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