前回の続きです。
レイモンド・バーナードの「地球空洞説」という本に書かれている地底世界、特に南米の地底世界に関する何人かの研究のまとめを見てみます。
文中のノアの方舟に関するところはかなり唐突ですが、ノアの伝説、大洪水の伝説、バベルの塔の伝説など旧約聖書に書かれている話はさらに古い伝承に基づくものであることは研究者の間では通説になっていることを申し添えておきます。
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チベットとシャンバラをつなぐトンネルと同じような秘密のトンネルは、ブラジルの地下にもたくさんあるようだ。
西方のブラジル、東方のチベットは地下世界と地上を結ぶ地球の二つの地域と考えられる。
これらのトンネルの存在によって二つの世界は最も容易に通じ合うことができるようだ。
仏教徒の言い伝えによると、何千年か前のこと、ある聖者がある一族をひきつれて地底に姿を消した時、最初に植民したのがアガルタであったという。
ジプシーもアガルタから来たと考えられている。
それで彼らは見失ってしまった故郷を求めて地球の表面を休みなくさまよい続けなければならないのだという。
このことはまた、ノアの方舟の伝説を思い起こさせる。
ノアは実はアトランティス人であって、アトランティスを水の底に沈めた大洪水が襲う前、心の正しい人々だけを集めて救い出した。
そしてノアはこの一団をブラジルの高原まで連れて行ったと考えられる。
ここから彼らはトンネルで地表と通じている地底世界に降りて、その都市に植民した。
これはアトランティス人によって行われた核戦争が生んだ放射性降下物質の被害を避けるためで、この核戦争が彼らの大陸を沈めた大洪水の原因となったというのである。
アガルタに深く分け入り「神・人・獣」という探検記を著したロシア人伯爵オッセンドウスキーは、アガルタ帝国は網の目のように張りめぐらされたトンネルで結ばれた都市群からなっており、陸地の下と言わず海の下と言わず通じているこのトンネルを、乗り物がものすごいスピードで走っていると言っている。
オッセンドウスキーはこの地底帝国は明らかに地殻の内側の地底都市群からなっていると言う。
しかしこの都市群は、地球の空洞の中心部に存在するものとは異なっている。
すなわち、地球内部には二つの地底世界が存在するのであり、その一つは地表に近く、もう一つは地球の中心部にあるというのである。
アメリカ大陸の地底空洞のすべてには、地球上から消え失せた古代民族が住んでいる。
これらの人々、そして彼らの住む地底世界は、全世界の王の支配下にあると言う。
ユグナンは地殻と内部空洞の中間には、さまざまな深さに多くの地底都市が存在すると考えている。
これら地底都市について、彼は著書の中で、地球内部の見取り図を示しているが、それによると、さまざまな深さにいろいろな地底都市があり、それらの都市は互いにトンネルで通じている。
これらの都市は、地球内部の各所にある広大な空洞の中に存在するのだという。
地底帝国の首都シャンバラは、厚く堅い地殻の内側、というよりもむしろ内部空洞の地球の中心部に存在するものとして描かれている。
地球の地殻は、大陸から大陸へと大洋の下をくぐりぬけて網の目のように張り巡らされたトンネルでさながら蜂の巣のようになっており、それが地球内部の大空洞に存在する地底都市群に通じていると言われている。
これらのトンネルは特に南米に多く、中でもブラジルに集まっている。
ここはアトランティス人植民の主要中心地であった。
従ってこれらのトンネルはアトランティス人が建設したものと信じて差し支えないだろう。
こうした不思議なトンネルは考古学者にとっても不可解な謎とされているが、このようなトンネルの特に多いのがブラジルで、地上のあちこちにその口が開いている。
中でも知られているのはマットグロッソ北東部のロンカドル山地にあるもので、フォーセット大佐もその方面に向かったまま消息を絶ってしまった。
彼が捜し求めていたアトランティス人の都市とは、地上にある廃都の遺跡ではなく、その住民としてアトランティス人が今も住んでいる地底の都市であったと言われる。
そして大佐とその息子はついにこの都市に到達し、今もそこに暮らしているのであるとも言われる。
マットグロッソ北部、さらにアマゾン地方でアトランティス人の都市の遺跡が数多く発見されるということは、アトランティス人がかつてこの地方に植民したことがあることを示している。
数年前のことだが、あるイギリス人の学校教師がこの地方の高原上に人に知られぬアトランティス人の古代都市があるという噂を聞いて、それを探しにでかけた。
彼はこの古代都市を発見した。
しかしこの旅の苦しさのため、彼はついに倒れた。
彼は死ぬ前に、書きつけたものを伝書鳩に託して飛ばした。
それには自分は壮麗な都市を発見した、この都市の街路に沿って、背の高い黄金像がずらりと並んでいる、と書いてあった。
ブラジルのサンタカタリナ地方のドイツ人初期植民者の一人で、インディオから得た知識を基に地底世界に関することを古いドイツ語で書き、一冊の本にまとめた者がいる。
この本にも、地球は中空であり、その中心に太陽があると述べられている。
地球の内部には果実を常食とする民族が住んでおり、彼らは病気を知らず、不老長寿であるともいう。
この本によれば、地底世界はトンネルによって地表とつながっており、これらのトンネルの口は主としてサンタカタリナ及びその周辺のブラジル南部に開いていると言われている。
この本の著者は、サンタカタリナ地方の地下に蜂の巣のごとく掘り抜かれた不思議なトンネル、明らかにある古代民族が地底都市に達するために作ったと思われるトンネルの調査にほとんど6年を費やし、今なお調査を続行中だとある。
ジョアンビル付近のある山の上では、アトランティス人男女の合唱の声が再三聞かれており、地底都市に通ずるトンネルの口が存在することを端的に示す「カンタ・ガロ(鶏鳴)」も聞こえてくる。
この鶏鳴は動物によって発せられたものではなく、おそらくは機械によって作り出されたたものであろう。
(レイモンド・バーナード著「地球空洞説」より要約)
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個人的には、上記の文章の中では、以下の点に特に共鳴しています。
「すなわち、地球内部には二つの地底世界が存在するのであり、その一つは地表に近く、もう一つは地球の中心部にあるというのである。 」
「アメリカ大陸の地底空洞のすべてには、地球上から消え失せた古代民族が住んでいる。」
なぜなのか?と言われても、返答に困るのですが、なんとなく、そんな気がするもので、、。
地底世界の二重構造のような説明も納得がいきます。
また、“おむすびころりん”のような伝説は世界中にあると思うので、地底と言わず中空と言わず、あらゆる時空間はつながっているのではないかなあ、と思います。
わたしの好みとしては、アトランティスも平家の落人も、どちらも同じように、あれもこれも共生しているのではないか、という気持ちがあります。
そういう立場であれこれ見ると、ますます、まさにそういう風になっているように思われてくるのは、錯覚なのでしょうか?
繰り返しになりますが、地底の覇者が地上に現れる、というような筋立ては、わたしの好みではないです。
なんとなくはかないような、哀愁をおびたような、郷愁を感じるような気配が漂うのが好きです。
そんなものに心奪われて、地の果てまで探検にでかける人間たちが、愛しいと感じます。
写真は南米地図とオッセンドウスキー氏
Wikiエル・ドラードより
エル・ドラード(スペイン語:El Dorado)とは、16世紀頃まで南米アンデス地方に存在したチブチャ文化(ムイスカ文化)で「黄金の人」を意味する。
あるいは、大航海時代にスペインに伝わったアンデスの奥地に存在するとされた黄金郷の伝説を指す。正式には、エル・オンブレ・ドラド。
南米アンデス地方では金の採掘と装飾技術が発達し、コロンビアのグァタピタ湖ではその土地の首長が全身に金粉を塗り儀式を行う風習をもっていた。
ここから「黄金の人」を意味するエル・ドラードの言葉が生まれたとされる。
最後に儀式が行われたのは、16世紀初頭だったが、伝説は三百年間もヨーロッパ人の間を彷徨った
。18世紀後半まで世界地図に描かれ、それは実在すると信じられた。
しかし19世紀初頭、アレクサンダー・フォン・フンボルトによってアンデス・アマゾンは踏破され、地図上からは消え去られた。
ヨーロッパ人が想定したエル・ドラードはなかったが、コロンビアには、前述のチブチャ以外にもかつてはキンバヤ文化、タイロナ文化、シヌー文化が繁栄し、ペルーではチャビン文化を継承した北海岸のモチェ文化、シカン王国、チムー王国にみごとな金製品ないし金と銅、錫の合金であるトゥンバガ製品を生み出した技術が存在していたことが明らかになっている。
wikiおむすびころりんより
おじいさんが、いつものように山で木を切っていた。
昼になったので、昼食にしようとおじいさんは切り株に腰掛け、おばあさんの握ったおむすびの包みを開いた。
すると、おむすびが一つ滑り落ちて、山の斜面を転がり落ちていく。
おじいさんが追いかけると、おむすびが木の根元に空いた穴に落ちてしまった。
おじいさんが穴を覗き込むと、何やら声が聞こえてくる。
おじいさんが他にも何か落としてみようか辺りを見渡していると、誤って穴に落ちてしまう。
穴の中にはたくさんの白いネズミがいて、おむすびのお礼にと、大きい葛篭と小さい葛篭を差し出し、おじいさんに選ばせた。
おじいさんは小さい葛篭を選んで家に持ち帰った。
異界の住人であるネズミが善人に福をもたらすという筋立てであり、ネズミは「根の国の住人」(根住み)とも見られており、米倉などにあるネズミの巣穴は黄泉の国、浄土への入り口と言い伝えられる地方がある。
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