ふきの煮物

野ぶきがあるわけじゃないし
こんなんじゃ、本当にあの子に食べさせたい“きゃらぶき”が作れない

まぁ、そんなでもざっと湯がいて水にさらし、切り昆布と一緒に醤油だけで煮て
ほんの少しでも春を感じてもらおうか




私は若くして自立をしてしまった人間だったけど
母はある時それに苦言した

「あなたは本当に手がかからなくて、全部自分で考えてやってお母さんには事後報告で、そういうのがかえって親としては辛かったよ」

東京に出て来て独りで生きる娘に、出来る出来ないはともかく近くにいればああもしてやりたい、こうもしてやりたいと思ったことだろう
若い時はそういった母親の気持が分らなかった
いま、二人の親になって想像をすると、当時の親の気持が少しは分るようになったのではないかと思う

完全な人間はいなくて
みんないびつなところを持っている

そのいびつなところをひた隠しに生きる人、さらけ出してもやっていける人、さまざまだ

悩んだり、もがいたり、苦しんだり、悔しがったり
そういう揺れ動きが、心の筋トレになって
やがては芯のしっかりした人間に成長していくのだろうと思う

ひたむきに
自分にとってしあわせとは、何か？と考え続ければ、自ずと答えが見つかるのではないかな

これは豚肉とふきの葉の炒め物
ふきは花粉症にも良いらしい