「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

失敗から学ぶ

2017年03月10日 14時34分21秒 | Weblog
数多くある事故の中で飛行機事故は、
最も悲惨で恐ろしい印象を与える
犠牲者の数の多さにおいても
空から落ちるという、その精神的
衝撃度においても

しかし、実際の民間の飛行機の事故は
世界で起こる交通事故より遙かに少ない
ある調査によると民間の主要航空会社の
数百万回のフライトのうち事故は1回だけ
つまり数百万分の1の確率
数学的には「ほぼ0パーセント」だ

何故そんなに事故が少ないかというと
全ての飛行機事故の原因をデータ化し
世界の航空会社で共有しているからだという
それを基に機器を改善し整備し
パイロットなどの関係者なら誰でも
データベースにアクセスし
改善された技術を学べるのだ

「過去の全ての失敗の共有」だ
そのシステムが確立されてから
空の安全は飛躍的に高まった
失敗を隠蔽するのではなく
オープンにすることで
皆の〝財産〟となり教訓となり
人類に多大な恩恵を与えたのだ

逆に、悪意のない失敗でも、
それを隠蔽することは人類への貢献は
ゼロだ。否、人類を不幸にする悪といえる

例えば医学界。医療事故が減らない理由も
隠蔽体質がその原因だと言う識者もいる
医療ミスなどの失敗を表に出したがらないのだ
(医療ミスを認めることは、医者にとって
致命的といえる。誰も〝死にたくはない〟)
「共有」がないから、失敗は繰り返される
早急に「医療ミス・データベース」を設置し
皆が正直に報告し、全世界でそれを共有して欲しいものだ
そのためには、「悪意のない失敗は責めない」という
基本理念が必要になってくるが…。


さて、失敗といえば「平和・幸福」という点でも
人類は失敗を繰り返している
暴力という愚行から抜け出せないでいる
数万年のホモサピエンス史のなかでは皆無
数千年の文明史の中でも、戦争や殺戮がない
「平和」といえる時期はほんの一瞬しかない
(例えば江戸時代は約三百年、安泰な時代が
続いたと主張する人もいるが、それは間違いだ。
江戸幕府は軍事政権で、町人は武力という
暴力の下で生きていたのだ。「無礼をはたらいた」
というだけで、武士は町人を簡単に殺した
武器を持たない町人を、だ)

現代でも「核抑止力」という理論が
まるで「正しいもの」であるかのように
まかり通っている
想像してくれたまえ。狭い部屋の中で
大型ナイフを手にした数人が対峙している絵を…
脂汗を流し疑心暗鬼の目で互いを窺っている絵を…
部屋なら逃げ出す扉がある
だが、この世界の何処にもその扉はない
これが「平和の手段」か?
こんな恐怖が永遠に続くのか?

全く、愚かとしか言い様がない
過去の教訓が全く生かされていない
失敗を学ばず、既に否定された主義・思想を
再び引っ張り出し、声高に叫んでまた失敗する
学ぶ機会のなかった者だけでなく、高学歴者のなかにも
こういった愚か者が多く存在する
失敗を認めず、現実の方をねじ曲げて
自己正当化するのは、むしろ見栄っ張りなエリートに多い
「正しい教育」を受けていない高学歴の愚か者だ

「人類の失敗データベース」
の設置が急務だ
そこには、「殺し合った理由と結果」
「自分と違う人を同じ人間と認めなかった結果」
「私欲を追求した結果」「独裁の末路」
「詐欺と同質のエセ宗教の教えと末路」
そして「人権を軽視した結果」などが
項目として挙げられ、誰でもアクセスできるものを

特に、為政者や教育者、宗教家は全ての項目を学び
一年ごとのレポートを義務づける

皆がそれを真剣にやり続ければ
航空機事故が激減したような
良い例を、歴史に作れるかも…

コメント (2)
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