「うちのシマにロケット弾打ち込みやがった
あいつら、許しちゃおかねぇ!」
ユ○ヤ組の組長は怒鳴った
「皆の者、出入りだぁ!」
「おう!」
ユ○ヤ組は圧倒的な武力で
イスラ組のシマに攻撃をかけた
どっちが先に攻撃し始めたのか
そんなことは もうどうでもいい
お互いに長い間 戦ってきた
もう、どっちに正義があるかなんて
お互いさえも判らない
“やられたからやり返す”だけだ
人道上の理由から禁止されている武器も
ドサクサに紛れて使い始める
しかし、戦争に“人道上”もクソもない
そもそも、人を傷つけ殺す
武器そのものが非人道的で
戦争は最大の非人道的行為なのだから
そんな2つの組の抗争に
米組が割って入る
表向きは仲裁だが
イスラ組は信用しない
米組の組長は親戚筋の組を攻撃しており
さらにはユ○ヤ組と入魂の間柄なのだ
抗争は止まらず激化する一方
抗争地では、罪もない数多くの
女性や子供が殺されている
その責任は「相手にある」と更に抗争は続く
“自分の利益を損なう奴には鉄拳の制裁を”
“シマを広げるためには武力も辞さず”
“メンツを傷つけられたら攻撃する”
“暴力には暴力を”
そんな“暴力団の理論”が
世界の政治でまかり通っている
米組、露組、その他 ○組たち
君たち、本当に 頭 大丈夫?
今度 米組の組長が変わった
彼は この世界にはびこる暴力団理論を
どう変革してくれるのか…
いや、本当に変革しなければいけないのは
僕らの心に巣くう暴力の根かもしれない