ポピドンヨード製剤を使ってのうがいについて

2020-08-09 23:06:28 | デンタルプラザ
先日、うがい薬のポピドンヨード製剤が新型コロナウイルスに有効ではという報道がありました。放送1時間後にはドラッグストアの店頭からポピドンヨード系うがい薬が消えたといいます。SNSなどのネット情報の威力を感じます。ポピドンヨード製剤の「イソジンガーグル」を私は午前の診療後、午後の診療後うがい薬として使っています。このおかげかどうかは定かではありませんが、インフルエンザには番町歯科クリニックを開設して以来25年以上罹患していません。今回の報道のおかげで、番町歯科クリニックで使っている「イソジンガーグル」も薬屋さんからも消え、何週間かの入荷待ち状態になりました。

ポピドンヨード製剤でのうがいが新型コロナウイルスに有効かどうかですが、疫学的な大規模な検証が必要です。早急には有効とは言えないと思われます。うがいもしないよりはしたほうがいいのではないかと思います。ただ、あまりにポピドンヨードを使ったうがい頻度を上げますと、口腔常在菌の多くを死滅させる恐れもあります。常在菌の中には有益な細菌もいますのでほどほどにです。また、甲状腺に異常のある方はヨード製剤は使用できません。

インフルエンザウイルスの上気道への感染の足場を提供しているのが300種類以上存在しているという口腔常在菌の中にいるといわれています。もしかすると新型コロナウイルスも口腔内常在菌の何者かが初期感染や増殖の足場を提供しているのかもしれません。口腔内にいる細菌の何者かが足場の提供をしているということなら、ポピドンヨード製剤のうがいが間接的に新型コロナウイルスに有効ということも言えるかもしれません。それならば、うがいを含めた口腔ケアが大いに有効といえ、歯科医療の存在価値が上がるというものです。

いずれにしても、ポピドンヨード製剤でのうがいも含めて、口腔ケアをして無駄なことはありません。
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