4月は、とにかく子どもたち関係のいろいろな行事が目白押し
お花見に始まって、保護者会、懇親会、打ち合わせ…
教室の新年度も始まり、バタバタ&あたふたしている間に、たちまち時間が過ぎていく
気が付くと1週間も更新していませんでした
まぁ、大したネタもないのに義務感で毎日更新するような内容の無いブログにはしたくないので…
で、唐突ですが…
公立小学校では、2年生の2学期から始まる「掛け算」
開智のシラバスでは、早くもゴールデンウィーク開けから始まることになっています。
今日は、その「掛け算」について書いてみたいと思います。
…ということで、イキナリですが、次の問題をやってみてください。
どう立式すればいいでしょう
「5匹(羽)のウサギがいます。耳の数は全部で何本でしょうか?」
子どもたちは「5」という数字が先頭に来ているため、次のような式を作りがちです。
5×2=10
答え 10本
しかし、これだと
答えは合っていても式はバツとなります。
なぜなら…
「掛け算」とは、「基本単位数」の「何個分」ということだからです。
すなわち上の問題では、「ウサギの耳=2本」が「基本単位数」
その2本が何匹分あるか、という考え方が「掛け算」なのです。
足し算で表すと…
2+2+2+2+2=10
であって
5+5=10
ではありません。
これだと、「5本耳のウサギ」が「2匹」いることになってしまいます
2+2+2+2+2=10
これを掛け算で表すと…
「2」(基本単位数)の「5匹分」となるので…
2×5=10
「基本単位数」×「何個分」=「全体の数」
子どもたちに説明するときは…
「1つぶんの数」×「いくつぶん」=「ぜんぶの数」
ちなみに、この式における「2」を「かけられる数」、「5」を「かける数」と呼び、「かけられる数」と「全体の数」(答え)は同じ単位になります。
ウサギの耳で言うと…
2本×5匹=10本
掛け算では「交換法則」が成り立つので、「2×5」でも「5×2」でも答えは同じです。
が、導入の段階で掛け算の概念をしっかり身に付けて立式させるクセをつけておかないと、いずれ学習する「分数」「比」「割合」で大変な思いをするハメになります
「分数」「比」「割合」では、「基本単位」つまり「基にする量」をしっかりと意識して考えなければならないからです。
それまで好きだった算数が5年生から急に苦手になる子、結構多いです
特に女子
これは、5年生で学習する「比」「割合」に負うところが大きい。
中学受験でも「比」「割合」で苦労する子が多いですね。
でも「比」「割合」でつまずくと、後々中学生になっても響きます
中1の方程式の文章題(食塩水の濃度、速さの問題など)でいきなり
どんなに「九九」がサラサラ言えても、どんなにスラスラ計算ができても、「掛け算」の意味がわかっていなければ、それこそ何の意味もない、ということです。
「掛け算」の概念は、しっかりとね
お花見に始まって、保護者会、懇親会、打ち合わせ…
教室の新年度も始まり、バタバタ&あたふたしている間に、たちまち時間が過ぎていく
気が付くと1週間も更新していませんでした
まぁ、大したネタもないのに義務感で毎日更新するような内容の無いブログにはしたくないので…
で、唐突ですが…
公立小学校では、2年生の2学期から始まる「掛け算」
開智のシラバスでは、早くもゴールデンウィーク開けから始まることになっています。
今日は、その「掛け算」について書いてみたいと思います。
…ということで、イキナリですが、次の問題をやってみてください。
どう立式すればいいでしょう
「5匹(羽)のウサギがいます。耳の数は全部で何本でしょうか?」
子どもたちは「5」という数字が先頭に来ているため、次のような式を作りがちです。
5×2=10
答え 10本
しかし、これだと
答えは合っていても式はバツとなります。
なぜなら…
「掛け算」とは、「基本単位数」の「何個分」ということだからです。
すなわち上の問題では、「ウサギの耳=2本」が「基本単位数」
その2本が何匹分あるか、という考え方が「掛け算」なのです。
足し算で表すと…
2+2+2+2+2=10
であって
5+5=10
ではありません。
これだと、「5本耳のウサギ」が「2匹」いることになってしまいます
2+2+2+2+2=10
これを掛け算で表すと…
「2」(基本単位数)の「5匹分」となるので…
2×5=10
「基本単位数」×「何個分」=「全体の数」
子どもたちに説明するときは…
「1つぶんの数」×「いくつぶん」=「ぜんぶの数」
ちなみに、この式における「2」を「かけられる数」、「5」を「かける数」と呼び、「かけられる数」と「全体の数」(答え)は同じ単位になります。
ウサギの耳で言うと…
2本×5匹=10本
掛け算では「交換法則」が成り立つので、「2×5」でも「5×2」でも答えは同じです。
が、導入の段階で掛け算の概念をしっかり身に付けて立式させるクセをつけておかないと、いずれ学習する「分数」「比」「割合」で大変な思いをするハメになります
「分数」「比」「割合」では、「基本単位」つまり「基にする量」をしっかりと意識して考えなければならないからです。
それまで好きだった算数が5年生から急に苦手になる子、結構多いです
特に女子
これは、5年生で学習する「比」「割合」に負うところが大きい。
中学受験でも「比」「割合」で苦労する子が多いですね。
でも「比」「割合」でつまずくと、後々中学生になっても響きます
中1の方程式の文章題(食塩水の濃度、速さの問題など)でいきなり
どんなに「九九」がサラサラ言えても、どんなにスラスラ計算ができても、「掛け算」の意味がわかっていなければ、それこそ何の意味もない、ということです。
「掛け算」の概念は、しっかりとね
個人的には現在の初等教育においてどの様に教えられているかが判って、大変興味深いですね。(子供の頃はこういう事は教わらなかったので)
実は、掛け算の記法については
”習慣的にその言語の順番に従う事が多い”
という根拠しかありません。
2+2+2+2+2
を
2X5
と表記する訳ですが、これは日本語という言語の環境では「2の5倍」となるので、これを素直に”2X5”と表記しているのです。
例えば、英語では
2+2+2+2+2
は
5 times 2 と読みますから、言語における順番で”習慣的に記載される”ため、一般的に
5X2
と書かれます。
いずれにしても、ある段階で、2X5も5X2も同じであるという概念が教えられて、このローカルルールは忘れる事ができますが。
当然ながら学習の過程において掛け算の概念を日本語の環境で理解するには、確かにこのローカルルールに則る方が、概念の定着がし易いわけなので、結論として
5匹のウサギの耳は全部で何本でしょう?
は
2本X5匹=10本
として考えるのが、学習上は良いように思います。
ただし、個人的な意見としては 5X2を誤りと迄してしまうのは、イササカ教条的と思っています。
子供の頃、漢字の小テストで「小」の字の縦棒に”ハネ”が無くて「誤り」された事があり、
”街の看板「小」の字に「ハネ」が無いのに何故間違いですか?”
と先生に尋ねた時、彼女が答えに窮したのを今でも覚えています。
出来れば「教える都合で作られたローカルルール」を論破するくらいの子供が居た方が、個人的には面白いとは思います。
コメントありがとうございます。
おっしゃっていることは、よく理解できます。
>出来れば「教える都合で作られたローカルルール」を論破するくらいの子供が居た方が、個人的には面白いとは思います。
これついても同感です。
ただし、「教える都合」というのはちょっと違うと思います。
算数・数学だけでなく、国語や英語においても、「厳密に言うと正しくないが、そう言い切ってしまう」ことや「例外はたくさんあるが、今はないものとして教える」ことはたくさんあります。
これは「子どもたちの理解」優先に考えて指導しているので、ある意味仕方ないことです。
でも、wakiさんのような鋭い子は気がついて質問したりしてきます。
そういう子には、「実はね…」と教えると結構納得してくれたりするものです。
こちらの言うことを鵜呑みにせず、何でだろう?と一歩引いて考えられる子は、やはり伸びますね。
ですが4元数ですと、掛け算で交換法則が成り立ちません。ですから私も「教える都合」というのは違うように思います。
いきなり生意気なこと書いて、失礼しました。