本日はまじめな話です。(よって絵文字なしです)
私は小学校受験塾を経営する傍ら、日本語教員としての仕事も並行してやっています。
もちろん、現在も、本業は受験塾です。
「日本語を教える」と言っても、実は様々な働き方があります。
無資格でも、YouTubeやInstagramなどを駆使して宣伝し生徒を獲得したり、日本語を教えたい人たちと学びたい人たちをつなぐ学習プラットフォームなどを経由し生徒を集客したりして、個人で教えることもできます。
しかし、「日本語学校」で教えるとなると、基本的には以下3つのいずれかの要件を満たしていなければ教員として採用はしてもらえません。
①大学(大学院)で日本語教育を履修、または、日本語教育養成課程を修了していること
②財)日本語教育振興会が実施する「日本語教育能力検定試験」に合格していること
③学士の学位を持ち、文化庁が認定した日本語教師養成講座420時間を修了していること
上記3つのうち、私は③の方法で日本語教師の資格を取得し、今年の2月に日本語教師としてデビューしました。
現在、週2日、日本語学校の非常勤講師として勤務しながらアヤアカ日本語プライベートレッスンも行っています。
実は、この日本語教育業界が、令和6年度から大きく変わりました。
昨年までは法務省管轄であった日本語学校が、令和6年度から文部科学省管轄に変更されました。
「認定日本語学校」の質を担保し、同時に日本語教師のレベル向上を図るためです。
そして「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律」(令和5年法律第41号)に基づき、同法に定める「認定日本語教育機関」で日本語教育課程を担当する「登録日本語教員」という「国家資格」が生まれたのです。
認定を受けた日本語学校で勤務するためには、どんなにベテランの現職教員であろうと「登録日本語教員試験」に合格しなければならなくなったのです。
今後「登録日本語教員」という国家資格は、認定を受けていないその他の日本語教育機関の現場でも事実上必須になってくるであろうと予想されています。
さて、その「登録日本語教員試験」ですが…
既に日本語教師として日本語学校で勤務している教員たちがたくさんいます。
試験に合格しないと働けない、となると、現日本語学校はどこも教師不足で立ち行かなくなります。
そこで、5年間の「猶予期間」というものが設けられています。
令和11年度までに「登録日本語教員試験」に合格すればOKという訳です。
「登録日本語教員試験」は、「基礎試験」「応用試験」と、合格後の「実践研修」という構成になっています。
そして、その受験方法は、今までの日本語教師としてのキャリアや資格取得方法別に様々なルートが設定されています。
私の場合、文科省が認める教員養成機関で、文化庁が定める学習項目を全て網羅した420時間講座と教育実習を終えているため、「基礎試験」と「実践研修」が免除となり、「応用試験」だけ受験して合格すれば良いのです。
私個人がプライベートレッスンで教えるだけなら今の資格のままでも十分なのですが、非常勤として勤務している日本語学校で今後も働くとなると、また将来のことを考慮しても、国家資格取得は必須であると判断しました。
前置きが大変長くなってしまいましたが…
…という訳で、先日11月17日㈰「第1回登録日本語教員試験」を受験してまいりました!
応用試験は「聴解」50分50問「読解」100分60問、合格ラインは合計6割。
6割というと楽勝!と思うかもしれませんが…これが結構な難度なのです。
アヤアカ年長さんたちの全員合格達成後から勉強をスタートし…
過去に受講した全420時間の講座と教育実習の資料を再度読み込み…
初回実施のため過去問自体が存在しないので、代わりに日本語教育能力検定試験対策本の復習と問題集の解き直し、日本語教育能力検定試験過去問2年分を勉強。
11月に突入してからは連日夜なべして本格的な受験勉強をしてきました。
しかし…令和5年度過去問で95%の正答率をたたき出した、得意な「聴解」で撃沈…
「読解」で挽回するぞ!と挑むも、どこまでカバーできているか手応えもなく…
今年の合格は厳しいかな…と。
日本語学校の予習もありながら頑張ったのに…悔しい…です。
でも、教育学、言語学、心理学、音声学、教授法など…受験勉強していると、小学校受験指導にも活きるような共通内容が多々あり、学びは絶大でした。
何より、試験を受けるアヤアカの子どもたちのプレッシャーや日本語学校の学生たちの気持ちが再認識できて、非常に有意義な挑戦と言えました。
今年ダメでもあと猶予期間が4年あるので、また来年、再チャレンジです!
合格発表は、12月20日(予定)とのことです。