5年以上乗っていなかった私のグライダー。
これから乗ってやろうと考えたのですが、問題なのはセールの縮み…。
ハンググライダーのセールは生き物ですから、長く放置していたものは当然変質しています。
恐る恐る久し振りにこのグライダーを組み立ててみると…。
あれ?セールのテンションが変わっていない!これは使えるかも!!
バテンや翼端のテンションが昔のままです。
しかし…。
リーディングエッジ(前縁)のセールだけが、すでに劣化してしまい、このままでは安全な飛行に支障が出そうです…。
だったら、リーディングエッジのセールパネルだけ交換しちまえ!
ということで、今回、リーディングエッジパネルの全交換という、かなり大掛かりなセール修理を行うことになりました!
今回ご紹介するこのセール修理の荒業。
ハンググライダーを知る人ならば、「そんなことできるの?」と思うでしょう。
実は出来るのです。
この荒業、実は私が20年以上前に、カリフォルニアのハンググライダーメーカー「ウイルスウイング」で一か月ほど研修を受けた時に、こっそりと
メキシコ人のセール修理の達人から、その方法を教えてもらっていたのです!
写真が残っていました!この方ですね。
その後、数回だけウイルスウイング社のグライダーに限り、日本でもこの「リーディングエッジのパネル交換」はやったのですが…。
近年、そのようなセール修理の需要がなかったため、この荒業も「お蔵入り」になっていたんです…。
今回久々にやるこの荒業…。
しかも、別のメーカーのグライダーでキングポストレス機…。
かなりセールの作り方が異なるはずです。
果たして、うまくできるでしょうか?
ウチは一応ハンググライダーの修理はお手の物…。
設備は整っています。
しかし、今回の「リーディングエッジのパネル交換」は、そんなハンググライダー修理の専門業者にとっても難しい仕事です。
そもそも…。
ハンググライダーのセールは、長く飛んでいればその寸法は変わります。
つまり、新品のセールパネルを入れようとしても寸法が合わないんです…。
そのため、機体ごとに変わってしまった寸法のパネルを、まずは型どりし、それを新しく縫製するしかないんで
す。
では、どうやってその修理を進めていくのか…。
順を追ってご説明いたします。
まずは、リーディングエッジが縫製できるように、アンダーセールを全スパンにわたってはがします。
次に、作業台の上に、リーディングエッジに出来るだけしわが出ないようにセールをピンでとめていきますが…。
リーディングエッジのパネルの後ろ側は、まずどんなハンググライダーでも直線になっています。
この直線がずれないようにピンでとめていく必要があります。
この作業が終わると、今度はリーディングエッジの前側に、両面テープを全スパンにわたり張り付けていきます。
この部分が、新しく張り替えるセールのための縫い代になるんです。
リーディングエッジのパネル交換では、決して古いリーディングエッジ全部ははずしません。
こうやって、リーディングエッジの前側だけは縫製をそのまま残し、(つまり、メインセールは一切手を付けず
、あくまで上のリーディングエッジパネルのみを交換する)作業を進めていくんです。
新しいリーディングエッジパネルは、上の縫い代として残したセール部分に重ねて縫製するわけです。
この方法ならば、手間も随分と省け、正確に新しいリーディングエッジのセールパネルが縫い付けられるわけです。
その後は、両面テープで張った縫い代部分を残して、古いセールを切り取っていきます。
この切り取られた古いリーディングエッジを、新しいリーディングエッジの「型」として使用します。
この後の作業については、次回にご紹介いたします。
これから乗ってやろうと考えたのですが、問題なのはセールの縮み…。
ハンググライダーのセールは生き物ですから、長く放置していたものは当然変質しています。
恐る恐る久し振りにこのグライダーを組み立ててみると…。
あれ?セールのテンションが変わっていない!これは使えるかも!!
バテンや翼端のテンションが昔のままです。
しかし…。
リーディングエッジ(前縁)のセールだけが、すでに劣化してしまい、このままでは安全な飛行に支障が出そうです…。
だったら、リーディングエッジのセールパネルだけ交換しちまえ!
ということで、今回、リーディングエッジパネルの全交換という、かなり大掛かりなセール修理を行うことになりました!
今回ご紹介するこのセール修理の荒業。
ハンググライダーを知る人ならば、「そんなことできるの?」と思うでしょう。
実は出来るのです。
この荒業、実は私が20年以上前に、カリフォルニアのハンググライダーメーカー「ウイルスウイング」で一か月ほど研修を受けた時に、こっそりと
メキシコ人のセール修理の達人から、その方法を教えてもらっていたのです!
写真が残っていました!この方ですね。
その後、数回だけウイルスウイング社のグライダーに限り、日本でもこの「リーディングエッジのパネル交換」はやったのですが…。
近年、そのようなセール修理の需要がなかったため、この荒業も「お蔵入り」になっていたんです…。
今回久々にやるこの荒業…。
しかも、別のメーカーのグライダーでキングポストレス機…。
かなりセールの作り方が異なるはずです。
果たして、うまくできるでしょうか?
ウチは一応ハンググライダーの修理はお手の物…。
設備は整っています。
しかし、今回の「リーディングエッジのパネル交換」は、そんなハンググライダー修理の専門業者にとっても難しい仕事です。
そもそも…。
ハンググライダーのセールは、長く飛んでいればその寸法は変わります。
つまり、新品のセールパネルを入れようとしても寸法が合わないんです…。
そのため、機体ごとに変わってしまった寸法のパネルを、まずは型どりし、それを新しく縫製するしかないんで
す。
では、どうやってその修理を進めていくのか…。
順を追ってご説明いたします。
まずは、リーディングエッジが縫製できるように、アンダーセールを全スパンにわたってはがします。
次に、作業台の上に、リーディングエッジに出来るだけしわが出ないようにセールをピンでとめていきますが…。
リーディングエッジのパネルの後ろ側は、まずどんなハンググライダーでも直線になっています。
この直線がずれないようにピンでとめていく必要があります。
この作業が終わると、今度はリーディングエッジの前側に、両面テープを全スパンにわたり張り付けていきます。
この部分が、新しく張り替えるセールのための縫い代になるんです。
リーディングエッジのパネル交換では、決して古いリーディングエッジ全部ははずしません。
こうやって、リーディングエッジの前側だけは縫製をそのまま残し、(つまり、メインセールは一切手を付けず
、あくまで上のリーディングエッジパネルのみを交換する)作業を進めていくんです。
新しいリーディングエッジパネルは、上の縫い代として残したセール部分に重ねて縫製するわけです。
この方法ならば、手間も随分と省け、正確に新しいリーディングエッジのセールパネルが縫い付けられるわけです。
その後は、両面テープで張った縫い代部分を残して、古いセールを切り取っていきます。
この切り取られた古いリーディングエッジを、新しいリーディングエッジの「型」として使用します。
この後の作業については、次回にご紹介いたします。