旧あわら病院ブログ(2016年度までの軌跡)

福井県の北の端にある「独立行政法人国立病院機構あわら病院」の
2008年11月から2017年3月までの記録です。

梅雨が明けたら、そこは猛暑でした。

2010年07月23日 17時13分13秒 | Weblog

先週末、(金)と(土)の間(気象庁は7月17日頃と発表しています。)に、ここ北陸の地、あわらで梅雨が明けました。(ちなみに、昨年の梅雨明けは「特定しない」との発表でした。←つまり、いつの間にか明けていた?)
今回の梅雨明けは劇的で、前の晩は激しい雷雨に見舞われ、濡れ鼠で家にたどり着いたのですが、翌日起きてみたら、からっと晴れていました。晴れていた…どころか「暑過ぎる!!」という状態で…。


各地で最高気温35℃以上の猛暑日となり、21日には群馬県館林で38.9℃、今夏の最高気温を更新しています。



そんなふうに夏本番となり、「熱中症で病院に運ばれた」というニュースを頻繁に耳にするようになりました。
熱中症は「急に暑くなった日や」「蒸し暑い日」といった、梅雨明けなど、まだ体が夏の暑さに対応できない状態のときに起きやすいです。暑い中での運動時や、屋内であっても風通しが悪く、暑くて蒸す部屋にいる場合でもなりやすいです。

つまり、急な気温や湿度の上昇に体の調節機構が追いつかず、多量の発汗で水分や電解質を失ったり、体温調節が破綻して40℃以上の高体温になったりするのです。重症では全身の臓器がダメージをうけて、命にかかわります。とくに小児や高齢者は暑さへの順応性が低いので、注意が必要です。


熱中症では、はっきりした自覚症状を感じることが少なく、「ちょっと調子が悪い」「気分がよくない」といった程度の状態を放置しているうちに、症状が深刻になるケースが多いのも、恐ろしいところです。


熱中症の予防には、
帽子や日よけ、クーラーなどで暑さを防ぐこと
体調が悪いときには無理して運動や作業をしないこと
運動や作業の前からスポーツドリンクを飲用すること
日陰などでこまめに休憩をすること
が有効です。
水分を摂ることは知られていますが、ただの水やお茶ではなく、少量の塩分を含んだスポーツドリンクなどを摂らなければなりません。発汗で水分だけでなく塩分も失われるので、水だけを補給していると塩分のバランスが崩れ、症状が悪化します。


また、一度熱中症を経験した人はその後熱中症になりやすくなるともいわれています。(ホント?
熱中症から回復しても、体にダメージが残っていると考えられるので、しばらくは無理をせず安静にした方がいいでしょう。



梅雨明けの19日、今年の海の日は太陽に祝福され、三国のサンセットビーチをはじめ各地の海水浴場は賑わいました。

ファミリーとカップル(古い?)ばかりの中、一人サンセットをみました。(寂しい…)




一人で東尋坊からみたサンセット


 
熱中症には、くれぐれも注意してください!!

エマルゴ・トレーニング!!

2010年07月16日 12時23分54秒 | 様々な取り組み
7月10日に大阪医療センターで行われた「エマルゴ・トレーニング」に、1病棟のGさんと参加してきました。

エマルゴ・トレーニング・システム(以下エマルゴ)とは、スウェーデン生まれの「災害教育用・机上シミュレーションキット」で、
“災害医療において最も重要なことは、限られた時間内に的確な判断(意思決定)を行い、限られた人的・物的資源を最大限に有効利用することにある、との考えを基に開発されたものです。

 このエマルゴを用いた災害訓練では、「傷病者」を表すマグネット付き絵札(人形・標識)を、想定シナリオに従って「災害現場」とみなしたホワイトボードの上にまず並べます。そして、時間経過に従って救出・トリアージ・応急処置・搬送手段の選択を行い、「傷病者」「病院内」に見立てた別のホワイトボードに動かしていきます。



大阪医療センターの災害医療棟の講堂内に、「災害現場」と「病院内」が設定されました。




各ホワイトボードに、災害現場、救急外来の処置ゾーン(赤・黄・緑・黒でトリアージされます)、放射線科、手術室、ICUや一般病棟、そして、現地司令部や災害対策本部が設定されています。


 災害現場のホワイトボードです。



ここからは、緊迫した「想定シナリオ」にそって、「傷病者」の移動が始まります!

7月、ある月曜日の12:59、まだ日常診療に追われているO病院の救急ホットラインに「環状線の脱線事故?爆発事故?による複数の傷病者」の受け入れ要請が入った!
…環状線ちゅうところが、大阪やねえ。



 
傷病者のマグネット付絵札(患者人形・標識)です。


 こちらはスタッフ。


「傷病者」にはバイタルサインと外表所見が記載され、かつ各患者の肉眼写真と患者情報カードが用意されています。訓練参加者(プレーヤー)は、これらの情報から、トリアージと初期治療・応急処置(酸素投与・輸液・気管挿管・胸腔ドレーン・気管切開など)や手術の適応、さらには後方搬送(転院)について考えます。



搬送には救急車やヘリコプターを使います。
実際に動いてサイレンも鳴らし、臨場感をかき立てていました。


 黄色ゾーン。


 手術室。
部屋は空いていてスタッフもいますが、術者がつかまりません。


各々の処置や手術には所要時間が設定されていて、その時間を経過しないと、当然、移動(退室や転送)はできません。災害医療の流れ“救命・救護の連鎖”では、各部門のスタッフ数・医療資源によって、対応できる患者数が自ずと制限されます。また、患者によっては受傷後のある時間までに特定の処置・手術が為されないと、「防ぎ得る死」がおこる設定となっています。実際にこの日の訓練でも、手術が必要なのに術者が確保できず待機中に亡くなられた方など、必要な処置が出来なかった為に5名の「防ぎ得る死」が発生しました。

限られた人的・物的資源を有効利用できたか否かで、「防ぎ得る死」を「防ぐ」ことができるのです。


あらゆる状況で時間軸が最優先!時間は進むが戻らない!!
あらゆる部署でその時点、その状況での優先事項と優先順位を考える!!!
というトレーニングでした。



訓練の最後に、模擬記者会見が行われました。このトレーニングのインストラクターが記者に扮して病院の対応に対して次々と質問を行っていました。(管理者役の方、ご苦労様でした。)


参加したGさんの感想です。

「トリアージに注目して参加した研修でしたが、一連の流れを通してイメージすることが大切であると学習しました。そして、災害現場から病院搬送・処置室や検査・手術室に搬送する時間など、全てにおいて時間軸を考える必要があることを理解しました。しかし時間が迫る中で、スタッフの人数・X‐P・CT・手術室・病室のベッド数には限りがあり、それらを念頭に動く必要もあります。どの部署に誰をどれだけ配置するかは、各部署だけでは把握しきれず、それを素早くキャッチして配置するには司令塔を設けて、そこに必要な情報が集まるようにすることが重要だと思いました。この人的・物的資源をいかに有効利用するかが大切であると学んだ研修でした。
また、災害現場やトリアージセンターだけでなく、部署ごとでのトリアージも常に必要で、トリアージが緑であっても時間経過により、重症に変わることもあります。それらを見過ごさないようにしなければならないと認識しました。」

発災から1時間30分のトレーニングでしたが、どっと疲れました。(本当の災害じゃなくて良かった…。)


あわら病院は今日も「備えあれば憂いなし」。

あわら病院ガーデニング

2010年07月12日 18時59分37秒 | 様々な取り組み

お花専門職のTさんが、マリーゴールドを苗から育ててくれました。



マリーゴールドは夏の日差しに強い花ですが、苗の時期は子供と一緒で、少し油断すると脱水症状を起こします。
実際、ちょっと油断して脱水症状を起こしちゃいました…。


この状態になると大丈夫!いよいよ移植です。

午後から雨になりそうな日に、職員総出で?植え替えをしました。


 
院長も植える(院長なのに…)。企画班長も植える(7月に赴任してきたばかりに…)。



病院の敷地に入ったところから玄関までの坂道で、黄金の花が迎えてくれますよ。



あわら病院は、夏に強いマリーゴールドを目指しています。


号外!?創刊!?

2010年07月02日 12時35分49秒 | 看護部


教育ニュース(アクティニュース)を発刊しました。


あわら病院の集合教育で行われた研修を現場に伝え、OFF-JTでの教育内容を機会教育に繋げたいと思っています。

日々の看護実践の場面を通して、先輩が後輩を指導し、その一つひとつが合わさって看護職員全体での指導となる、屋根瓦方式の看護教育体制。
その一枚ずつの瓦が抜けないように…



あわら病院は一人ひとりを大切に育てます。





 屋根瓦方式 
1年目の新人を2・3年目の先輩が教え、2・3年目を4・5年目が教える、というように、
すぐ上の先輩が後輩を教えていく人材育成システム。
教えられた人が次にまた教えることで、屋根瓦のように重層構造を作り、チーム医療の関係構築にもなる。
また、教えることで逆に学ぶことができる。


就職説明会で奮闘しました(看護課)!

2010年07月01日 19時53分00秒 | 看護部

6月26日(土)に大阪梅田で国立病院機構近畿ブロックの合同説明会(参加21施設)が開催されました。あわら病院も会場でPRを行いました。


午前中のプレゼンテーションでは各施設が、DVDやスライドショー、BGMを効果的に用いて、趣向を凝らした病院紹介を行いました。
(持ち時間は6分。音楽は著作権をクリアしています。

あわら病院からは、教育師長と中堅看護師の2人がプレゼンを行って、「手堅く」「真摯に」語りかけました(要するに地味好み)。

上の写真は「地味好みなプレゼンの様子」です。



午後からは、個別ブースでの説明です。

誰か来訪してくれるかな?と緊張の3人です。
ニュースキャスターじゃないよ。

福井県の学生さんがブースに来てくれました。当院の重症心身障害児(者)病棟に見学実習にきて、重症者看護と機構組織に関心を持ったとのこと。
「実習での印象って大切なんだ!」とあらためて実感しました。
病棟のみなさん、ありがとう。



院内認定看護師制度にも興味を持ってもらえた様子。当院では院内認定看護師制度だけでなく、様々なプログラムを用意しています。これから更に一歩一歩積み上げていきたいですね。
「あわら病院は、学びたいあなたを応援します!」


さて、今回、就職説明会に参加し奮闘してくれたナースの感想です。

「国立病院機構の看護職員就職説明会は内外にあわら病院をPRする重要な場であると思う。次回は、福井県以外の学生にもあわら病院への就職に関心を持っていただけるようにプレゼンテーションの作成に協力したい。」とのこと。

↑一番の協力は職員が「多くの人の笑顔のために」活き活きと働いて、そのことを語ってくれることかな?



あわら病院は募集活動最前線です。