11月27日には「クリティカルパス大会」がありました。
クリティカルパス委員会の主催で、津谷院長以下、各部署の職員が参加して(いつもより)活発な討論が繰り広げられました。
と、ここまで書いてみたのですが。
ここをお読みになっている方には「クリティカルパスって何?」という人も多いのでは?
そこで、まず、「クリティカルパス」について簡単にご説明したいと思います。
「クリティカルパス」の概念は、工場での製品の品質管理を目的として、1950年代にアメリカで生まれました。
すなわち、製品管理における「クリティカルパス」とは
1.良い製品を
2.効率よく
3.均等な品質で
製造し供給する為に、どのようにすればよいかを示した「工程」のことです。この工程に沿っていけば、誰が行っても「よりよい製品を、効率よく、均質に」供給できるようになる、ということです。
そして数年前から、このことばが医療の世界にも普及してきました。医療の領域での「クリティカルパス」は「クリニカルパス」とも呼ばれます。
医療でのクリティカルパスとは、医療チーム(医師・看護師・コメディカル等)が共同で作成した治療や看護などの「手順」を標準化し、診療の効率化・均質化を図り、患者さまへの最良のマネージメントを構築する手法であり、
1.患者さまがよりよい医療を受けるために
2.できるだけ効率よく、負担なく
3.医療の質に差が生じないように、また安全が保たれるように
医療行為の時間の流れを示すものです。(当事者である患者さまも含め)すべての職種がクリティカルパスの情報と時間経過を共有して、良質で安全な医療を実行することが目的です。もちろん、医療は人に対して行うものなので、クリティカルパスの流れどおりにいかないこともあります。その場合も「それはなぜか」を皆で考えることが重要で、また、その積み重ねによってよい良いクリティカルパスができていくのです。
最近は、一つの病院内だけではなく、医療連携を行っている病院同士で同じクリティカルパスを使うようになってきています。そうすれば、その医療圏内で「よりよい医療を、効率よく、均質に」受けることができ、必要な情報の共有もスムーズになります。
クリティカルパスについては、多くの病院で取り組んでいて、各病院のホームページにも載っていたりします。
当院でもクリティカルパス委員会を立ち上げ、日々精力的に取り組んでいます。
長くなってしまったので、クリティカルパス大会の模様については、次回に改めてご報告することにします。