昼の12時、どこからともなく優しいメロディーが流れてきます。
最初は少し悲しげで、途中から転調して明るくなる曲です。
あわら市の防災行政無線チャイムです。
時折、その曲名が気になっていましたが、
この前、TVでこの曲を歌っている人がいました。…誰が歌っていたかは忘れましたが、「恋はみずいろ」という曲でした。外国の曲らしいです。(TVでみたときは日本語でしたが。)
どうも私より上の世代の人には、お馴染みの曲のようです。
なぜ、行政チャイムの時報で「恋はみずいろ」なんでしょうか。
調べてみると色々な地域でこの曲を採用しているようですが。
夕方には定番の「夕焼け小焼け」が流れます。
福井市では、18時のチャイムに「夕焼け小焼け」を採用している地域と「わたしのまち ときめきのまち(福井市歌)」の地域があるようです。17時にただ「ウーウー」いうサイレンを鳴らしているところもあった気がします。(同時にお寺の鐘の音が聴こえたりします。)
ところで、「夕焼け小焼け」と「わたしのまち ときめきのまち」が混ざって聴こえ、訳が分からないことになっている場所を知っています。隣り合う自治体で同時刻の選曲が異なったのでしょうか、是非ともそこは合わせてほしいです。
防災行政無線チャイムは時報以外に、大規模災害発生時の避難勧告や気象警報の告知、火災や緊急事態の情報伝達、イベントのお知らせなど、多種多様なことに使われるようです。
数年前、北潟でクマの出没情報を流していたのを聞きました。
東日本大震災でも、津波からの避難命令などで使われていたのをTVでみました。
福井市でチャイムに使われている福井市歌、「わたしのまち ときめきのまち」はダ・カーポの歌だそうです。
3番の歌詞には、
「不死鳥のまちを ゆったりと みどり映して川はゆく
旅立ちの朝のときめきを ひとはいまこそ抱きしめる」
とあります。
不死鳥(フェニックス)は福井市のシンボルで、福井市にはフェニックス通りもあります。なぜ不死鳥かというと、福井市は福井大空襲を経て終戦、その3年後やっと瓦礫の中から立ち直ろうとしたところに福井地震に見舞われ再び壊滅、そこから復興したという歴史があり、福井市民はその再生を不死鳥になぞらえているのです。そういえば私の父は幼い頃、真夜中に祖母に手を引かれて(逃げて?)いった近所の山の中で、空襲で炎上する福井市街を眺めていた記憶がうっすらあるそうです。なお、現存最古の天守閣を持つ丸岡城は地震で倒壊しましたが、昭和30年に保存していた元の資材を使って復元されました。(丸岡城内部の階段の傾斜は一度体験する価値があると思います。急勾配でとても怖いです。)
「わたしのまち ときめきのまち」については、福井市ホームページに掲載されています。
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今回の東日本大震災は未曾有の大災害であり、原発などの問題を抱えていますが、みんなで不死鳥のように再生できればいいな、と思います。