旧あわら病院ブログ(2016年度までの軌跡)

福井県の北の端にある「独立行政法人国立病院機構あわら病院」の
2008年11月から2017年3月までの記録です。

MRI検査について

2013年03月08日 09時34分35秒 | 放射線科

 

当院では、2012年8月からMRI検査ができるようになっています。

 

MRI検査とは

体内の状態を、強い磁石とFMラジオに使われるような電波を用いて様々な角度の断面像で描出する検査です。
レントゲン検査やCT検査のようなX線を使う検査ではありません。

当院では、横方向に開放感があるオープン型0.3テスラを使用しており、筒形のMRIに比べ音が静かです。 

検査にかかる時間は、撮影部位や検査内容にもよりますが、20分から30分くらいです。

 

MRI検査で分かること

MRI検査では様々な病変を発見することができます。
とくに脳や脊椎、四肢、子宮・卵巣・前立腺などの骨盤腔内に生じた病変に関して、優れた画像が得られます。
脳血管や胆のう・胆管なども造影剤なしで撮像できます。
また、レントゲン検査で評価できない椎間板ヘルニアや靭帯損傷、筋断裂(肉離れ)、骨軟部腫瘍など、骨以外の運動系の病気に対して、優れた画像を得られます。
さらに、CT検査では描出できない超急性期の脳梗塞の診断にも威力を発揮します。

 

MRI検査の注意点

検査が出来ない場合
● 心臓ペースメーカー、埋め込み型除細動器などを装着されている。
● 手術などで材質が不明の金属が体内にある。

検査を行うか慎重に決める必要のある場合
● 妊娠中、または妊娠の可能性がある。(胎児への安全性が確立されていない。)
● 刺青がある。(墨に金属が含まれている場合があり、それによってやけどを負ったり、絵が崩れたりすることがある。)

検査時の注意
以下のものは検査に影響し、検査中にやけどを起こすことがあるため、検査中は取り外していただきます。
磁気カード
電子機器
湿布薬
ニトロダーム
ニコチンパッチ
エレキバン
カイロ
入れ歯
かつら
ベルト
金属の付いた下着、発熱する下着(ヒートテック)
金属を含むアイライン、マスカラ、カラーコンタクトレンズ、リファインコンタクトレンズ
など。 

 

以下、MRI画像の例です。

 
頭部MRI画像です。 右の画像はWillis動脈輪という脳の底部の動脈吻合を描出したものです。
このように、造影剤なしで脳の血管を撮影できます。
 

 脊椎のMRI画像です。

 

  膝関節の画像です。MRI検査は半月板の評価にも役立ちます。

 

あわら病院は今日も元気です。



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