日々の出来事

当院の出来事を紹介します

長生きしたパートナー

2012-09-21 11:00:15 | Weblog
先日、超長生きしてくれた猫ちゃんが大往生なさいました。

21歳と4ヶ月の天寿を全うして逝きました。
最近はかなり弱ってきていたのですが、飼い主さんの献身的な介護により、
ヨロヨロしながらも、頑張っておられました。

あらゆる介護をしてくださった飼い主のお兄さんには、

「本当にご苦労さまでした!」

と言ってさしあげたいと思います。

保護した子猫が、まさかこんなに長生きしてくれるとは・・・。
飼い主さんが20歳の時に保護したのなら、41歳になってしまう長さですよ・・・。
人生の半分を一緒に過ごしたパートナーということになるでしょうね。

飼い主のお兄さんに言わせれば、その間いろんなことがあったんだよな・・・、
そういうことのようです。
楽しい時もあり、辛い時もあって、いつも一緒にいてくれた・・・、
そういう深い思いがあるようです。

最後に近い時期は、かなりヨボヨボで貧血・脱水・腎不全・甲状腺機能亢進症等々、
よく頑張っていたのは、本人(猫)はもちろん、飼い主さんですね。
ギリギリまでトイレには自分で行く気力があったようです。

人生を生ききる・・・まさに大往生、十分に尽くしてくれた素晴らしいお話です。
人と動物の間にある「絆」の強さに、感激したのは私だけでなないはずです。
お別れが来た後、病院にお寄りになって、看護師によくしてくれてありがとう、
って言ってくださいました。
気持ちが通じる良い仕事をしたのだと思います。








バリウム造影

2012-09-21 00:08:53 | Weblog
夜中に病院で書類仕事をしつつ、入院管理をしていました。

昼間に、食欲不振で削痩(やせてくること)し時々嘔吐がある猫の検査をしました。
バリウム造影です。
血液検査やレントゲン、エコーで微妙に怪しい部分があるのです。
でも病変がはっきりしません・・・。
膵炎の検査が陽性ですが、腫瘍や異物でも検査値の異常が出る場合もあります。
老猫なので、異物の可能性は低いとは思います。
通過障害を確認するために、バリウムを飲ませて確認していました。
純粋な膵炎なのか、腫瘍なのか、はたまた別の疾患か・・・。

けっこう面倒くさい検査です。
白い液体を飲ませてから、決められた時間ごとに、レントゲンを撮影しなくてはなりません。
スマートな方法としては、CTの方が断然楽で早いでしょう。
でも動物の場合、CTを撮影するには、原則全身麻酔が必要なんですよね。

ちなみに明日は、肺癌疑いの犬にCT撮影を行います。
MRIを撮影する可能性もあるため、長岡の画像診断センターへ看護師が連れて行ってくれます。
CTだけで診断できればいんですが。

バリウム造影は面倒くさいです。
でも時々必要になる検査でもあります。
私は性格的に、「面倒くさいことでも必要ならいとわない」ので、しっかり撮影しました。
バリウムの流れが、明らかに遅いようです。
困ったな・・・。

専門家に診ていただいて、ご意見いただく必要性があると考えています。
高齢の猫ちゃんなので、きちんとしてあげたいなと思って残っていました。