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医療のセンス・外科のセンス

2009-06-13 18:57:53 | Weblog
大学や専門学校から学生実習を受け入れたり、獣医師や看護師の候補者を実習に来ていただいたりすると、センスのあるなしを感じる場合があります。
皆それぞれに個性があり、優れている部分や実力が足りていない部分があることは人間ですから当然であり、多種多様な人格があって当然です。
しかしここは動物の命を預かる医療の現場、医療行為に向いていない方はやはり採用できません。ポイントを押さえた行動と作業の正確さは絶対に必要です。
薬や量を間違えない、患者さんの名前を間違えない、緊急事態にはターボが効く(一気に加速すること)ようでないと現場で働き続けることは難しいでしょうね。
多くの足りない部分をもっている方の共通点は、なにが欠けているのかの認識がないことでしょう。どこが実力不足なのかが自分でわからない、わけですね。
医療、特に外科手術に関してはセンスのある無しを痛切に感じます。誰でもトレーニングすれば一定の技術習得は可能です。要はうまいか否か、具体的には正確か否か、早いか否か、がセンスの差が目立つ部分です。ゆっくりでも正確な手術を教えていますが、早くて雑な獣医外科医もいるのです。本当に上手な外科医の手術を見学すると、淀まない、早い、美しい、リズムがある、よい緊張感がある、出血がとても少ない、力みがない、ですね。センスの差が歴然と出てくる世界なのです。私ですか?手術が好きでまあまあのセンスを持った「内科医」です!誰も信じないか・・・