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抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

多嚢胞性卵巣症候群は高頻度の不妊原因 AGEも関与

2011-10-31 11:26:40 | ひとりごと 学会
第1回糖化ストレス研究会 講演会 シンポジウム3。

高度生殖医療と終末糖化産物

演者は、ウィメンズクリニック神野 の 神野正雄 先生。


先生は、今年5月の第11回日本抗加齢医学会総会でも

 老化危険因子としてのAGEsおよびRAGE

というシンポジウムで、

 生殖医療と終末糖化産物 (AGE)

と題して、非常に興味深い話をしてくださった。


以前の記事に記載したとおりです。

    ↓ クリックで飛びます。
    ↓
不妊危険因子としてのAGEs


今回は、その詳細をお話してくださったもの。


そのなかで、言及されたのが「多嚢胞性卵巣症候群=PCOS」。


PolyCystic Ovary Syndrome (PCOS)は

加齢とともに増加する糖尿病類縁疾患であって、

高頻度の不妊原因として知られるものです。


そもそも不妊の代表的原因としては、

 卵巣機能異常

 卵管通過障害

 男性不妊

 着床障害

が知られているのですが

成熟した卵子が排卵されなくなる卵巣機能障害の原因は

AGEsではないか
、とは

5月の抗加齢医学会では「茶色の卵子」として言及されており

卵子を包む卵胞液中にAGEsが増加すると言う話。


さて、今回話されたことの要約を以下に記します。


体外受精などの生殖補助医療(ART)における

AGE蓄積と卵巣機能および継続妊娠の関連について。


生殖補助医療(ART)157例で、

採卵時に血液のTAGE、ペントシジン、CMLと、

卵胞液のTAGE、ペントシジン、CMLを測定し

さらに年齢、BMI、day-3-FSH、既往ART回数、

卵管因子、卵巣機能障害という合計12因子について

ARTの成績との関連を解析したところ

年齢、血清TAGE、卵胞液ペントシジンのみが

継続妊娠と有意に相関した。


ということで、

 高いAGE蓄積は、ARTにおける卵胞発育、受精、

 胚発育、妊娠成功を妨げるものだ


と、3000例近くのARTを行ってこられた

生殖補助医療の専門家である神野先生は結論されておられます。


そして、不妊治療を受けられる方々の健康の行く末は

よくよく注意しなければならない
とも。


なぜなら、

 PCOS(多嚢胞卵巣症候群)は糖尿病類縁疾患

 不妊原因の卵巣機能障害にAGEが一役かっている


わけですから、

当然、不妊治療を受ける方々は、将来、

糖尿病発症と高AGE蓄積のリスクが高いと考えられる
からです。



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